連続ドラマで高視聴率をマーク、スペシャルドラマを経て、ついに映画となった『アンフェア』。篠原さん自身、主人公の雪平夏見とこんなに長く付き合うとは、まったく思っていなかったという。それでも長く付き合ってこれたのは、自分とは正反対の性格を持つ女性だったからでは?とも分析する。
「末っ子なんですよ。だから、私自身はもういつだって『誰か〜』とか助けを求めちゃうタイプ。兄弟にもすぐ甘えちゃうし。雪平さんみたいに、1人で生きていくなんて絶対できない! でも、唯一似ているかもと思えるのは、『仕事に責任感を持っている』ところかな。私自身、今とてもいい環境でお仕事をさせてもらっていて。それは応援してくれているファンだったり、場を与えてくれるスタッフだったり。そういうひとつひとつに感謝して、その声におかえししなくちゃという気持ちでいるんですね。雪平さんも自分の立場をきちんと認識しながら、一生懸命行動して、事件を解決していく。そんなところがちょっとだけ似ているかな」
映画の見どころはなんといっても事件に巻き込まれた娘、美央との再会シーン。雪平が追って、追って、ようやく見つけた娘は、厚い扉の向こう側で、か弱く立っていた
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「あのシーンでは、本当に美央ちゃんに救われましたね。とても切なくて愛おしい演技をしてくれたおかげで、すんなりと雪平の気持ちに入っていけたし、あそこであんなにも気持ちを高ぶらせられたのは、彼女のおかげです。私もね、すごく気に入っているシーン。ああいうところの気持ちが映画の全体感を包んでいるから、ドラマとはひと味違った雪平像が映画に出ていると思う。映画ならではの魅力だと思います」
ドラマでも話題だった、雪平夏見のガンファイト。映画では、その颯爽とした姿のよさがさらに磨かれ、思わず惚れぼれ・・・。
「でもね。実は毎回ドキドキだったんですよ(笑)。ドラマで演技指導してもらったんですけど、どういう格好がキレイに見えるのか?というのはなかなかつかみきれなくて。鏡の前で練習したり、1回1回、スタッフに「どうだった?」って聞いたりしながら、演技していました」
雪平夏見にとって、最後の事件となったこの映画。すべてを撮り終えた篠原さんが、長く付き合った雪平へのメッセージを語ってくれた。
「本当にお疲れさまでした!と声をかけたいですね。ただ、事件は終わったけれど、雪平みたいな正義感の強い女性って居て欲しいなと思うんです。どんなお仕事に携っていても、正義感の強い人って格好いいと思うし。そういう人たちを勇気づける存在であってほしいから、まだどこかで活躍していると思うんですよ、雪平(笑)」