にちよう弁当 ~「鰆」をつかった作りおきおかず~

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【毎週日曜日6:00更新】
お弁当を作りたくても時間がない。そんな働く女性に、週末で簡単に作り置きでできるレシピのアイデアをご紹介。簡単だから頑張らずに続けられる、ゆる~いお弁当作りを管理栄養士の片山けいこがお伝えします。

更新日:2017/02/19

鰆と相性バツグンの「酒粕」を活用

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鰆(さわら)と言えば、粕漬けや西京焼きなどを思い起こす人も多いのではないでしょうか。
酒粕とは日本酒の製造工程で出る「絞り粕」のこと。「もろみ」を搾った後に残ったものが酒粕です。ちょうどこの時期、新酒が出回る時期ですが、同時に酒粕も多く出回ります。
酒粕には多くの酵母菌が含まれており、食べ物の保存性を高めてくれる効果があります。また、酵母菌に含まれるアミノ酸も多く、食べ物からしか摂取することのできない「必須アミノ酸」を含んでいるため栄養も豊富。発酵の過程で増えたアミノ酸が、栄養だけでなく深いうま味や風味を料理に与えてくれるんですよ。
最近では酒蔵も酒粕に力を入れているので、お気に入りの物を見つけてみるのも楽しいですね。

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今回ご紹介するおかずが入ったお弁当の一例

粕床を手づくり 【基本】鰆の粕味噌漬け

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新酒がおいしい時期は酒粕も新鮮でおいしいもの。そんな酒粕で粕床づくりをしてみましょう。まずは基本の漬け魚から。この時期脂がのった鰆を漬けておいしくいただきましょう。

【材料】(2人前・2日分)

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・鰆 4切れ
・塩 少々

<粕味噌床>
・酒粕 100g
・白味噌 20g
・みりん 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・酒 大さじ1

【作り方】

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【1】粕味噌床の材料をすべて合わせておく(耳たぶくらいの固さに)
【2】鰆は塩を振って水分を出し、キッチンペーパーでふいておく
【3】保存容器に鰆と【1】を入れ、1晩漬けておく
【4】グリルで8分ほど両面焼く

【ポイント】

・鰆でなくても、タラ・鮭・かじきまぐろなどでもOKです。
・粕床は焦げやすいので、焼く前にしっかりぬぐいとりましょう。
・漬け終わった粕味噌床は、何回か魚を漬けられます。アレンジレシピに活用したり、味噌汁の味噌代わりに入れて粕味噌汁としていただきましょう。
・漬ける期間が長いほど味がしっかり染み込みます。長くて3日程度、漬けたまま保存ができます。

鰆の粕味噌漬けをつかってアレンジレシピ〔1〕

ヘルシーホワイトソースで ~和風カップグラタン~

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漬け終わった粕味噌床も料理に活用。栄養価の高い酒粕と豆腐を混ぜるだけのホワイトソースをかけたヘルシーな和風グラタンを召し上がれ。

【材料】(2人前)

【基本】鰆の粕味噌漬け 1人前
お好きなきのこ 30g
粉チーズ 適量
パン粉 適量
パセリ(飾り) 適量

<酒粕ホワイトソース>
・漬け終わった粕床 10g
・絹豆腐 50g
・マヨネーズ 10g

【作り方】

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【1】きのこは石づきを取り、細かくほぐしておく
【2】カップに【基本】鰆の粕味噌漬けと、【1】を入れる
【3】ホワイトソースの材料をよく合わせておく
【4】【2】の上から【3】をかけ、粉チーズとパン粉をのせたらオーブントースターで8分ほど焼く
【5】パセリを散らしてできあがり

【ポイント】

・途中焦げそうになったらアルミホイルを上からかぶせましょう。

鰆の粕味噌漬けをつかってアレンジレシピ〔2〕

旨味+旨味ダブルでおいしい ~酒粕トマトリゾット~

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酒粕の旨味と干し椎茸の旨味を掛け合わせてつくる、生米からつくる本格リゾット。炊いたご飯からつくる場合は、水分の量を半分に減らしてくださいね。スープジャーに入れて温かくいただきたいですね。

【材料】(2人前)

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・米 1合
[A] 干し椎茸の戻し汁 300ml
[A] ダイストマト缶 150ml
[A] 酒 大さじ1
[A] 塩 小さじ1/2

・にんにく 少々
・米油 大さじ1
・長ねぎ 15cm位
・干し椎茸 2枚
・【基本】鰆の粕味噌漬け 1人前
・漬け終わった粕床 30g
・塩 少々
・こしょう 少々
・青ねぎ(飾り付け) 適量

【作り方】

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【1】戻した干し椎茸をスライスしておく。戻し汁はとっておく
【2】鍋に米油を熱し、みじん切りにしたにんにく、長ねぎを炒める
【3】香りが出たところで、洗米して水気を切った米を入れ炒める
【4】米が半透明になったら[A]を入れ一煮立ちさせる
【5】【1】の干し椎茸と、【基本】、粕床を加え、蓋をして弱めの中火で10分ほど煮る
【6】10分ほどそのまま蒸らし、塩こしょうで味を整える

【ポイント】

・【基本】は焼く前の漬けただけのものを使っても大丈夫です。

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レシピ監修/片山けいこ(ケノコト)
フードコーディネーター・管理栄養士
食と暮らしのライフスタイルマガジン「ケノコト」のサイト運営企画・編集を中心に、サイトへのレシピ提供、ケータリングやワークショップを展開。
肩ひじ張らないあたたかみのある自然体な食ライフスタイルを提案している。

※記事は2017年2月19日(日)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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