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毎日の仕事に疲れて、恋に疲れて、人とのつきあいに疲れて。心にぽっかり穴があいている。小さいころ描いていた、私の人生ってこんなんだったっけ・・・。気づけば冷たくなった魂を熱くゆさぶるパワーボイスのボーカル・トータス松本が、2008年6月「涙をとどけて」から始まったソロプロジェクトを集めたアルバム「FIRST」を7月15日にリリース。セカンドシングル「僕がついている」や、ペプシのCMでおなじみの「明星」など、トータス松本が感じているありのままを、気取らない言葉で紡いだ名曲が詰まっている。こんなにがんばっているんだから、誰か私にやさしくしてほしい・・・。そんなとき、熱い魂のロックが心を溶かしてくれるはず。

アルバム「FIRST」

トータス松本/曲目リスト【1】涙をとどけて【2】いつもの笑顔で【3】僕がついてる【4】エビデイ【5】明星【6】夢ならさめないでほか16曲
3150円 ※初回限定版DVD付き3500円/2009年7月15日発売/ワーナーミュージック・ジャパン
「明星」PV試聴はこちらから

トータス松本

トータス松本

ここ最近、トータス松本の進化が止まらない。ウルフルズのフロントマンとしてはもちろん、単独でリップスライムとの異色コラボレーションに挑戦。松山ケンイチさんや山田優さんとともに「PEPSI NEX」の顔になり、この春に放映されたドラマ『MR.BRAIN』では木村拓哉さん演じる九十九龍介の同僚、難波丈太郎役で抜群の存在感を示した。そして、初のソロアルバム『FIRST』で、新たな扉を開こうとしている。でも、多忙を極める今、なぜソロ作に踏み切った?

「それはわからんね。タイミングとしか言い様がない。今日だって、ハガキを出したいから、朝からずっと郵便ポストを探してる(笑)。探そうとすると見つからないってことってあると思う。数年後になにかあって、“ああ、このためやったんか”と思い当たるんじゃないかな」

本来、クリエイティブな作品は、こんな風になにかに導かれながら、自然に生まれるのかもしれない。トータスさんが音楽に対して、いかに純粋に向き合っているか。それは、数年前に音楽をやめようと思ったというエピソードからもわかる。

「誰だって、なんもやりたくなくなるときはありますよね。で、それを口に出さないと周りが心配するし、迷惑もかかる。だから、『今は音楽作る気ないし、できる気配もない!』ってはっきり言った(笑)。周囲の人は、あちゃーって思っただろうね(笑)。だって、そんなときに触りたくもないギターを弾いて曲ができても、それは曲作りじゃなくて単なる作業。会社勤めの人はなにもしないわけにいかないけれど、そういうときは最低限をこなして、気持ちがアガるのを待つ。ちゃんとしなくちゃって思わなくていい。日々いろんなことがあるから疲れるし、痛むし、壊れて当然。だから、いろいろ感じても、“私、どうしちゃったんだろう”って怖がったり、慌てなくていいと思うんですよ」

ささいなことをきっかけに、やる気を取り戻したというトータスさん。今では、ご承知の通り精力的に活躍している。意欲みなぎる今作では、ソウルやブルースへの深い敬愛を感じさせつつ、ストレートなロックからモータウン調、アコースティックなど、多彩な楽曲が並ぶ。それらが違和感なくひとつにまとまったのは、3rdシングル『明星』ができたからだとか。

「ソロを始めた当初は、ウルフルズの破天荒さに比べて、内省的で薄暗いものにしようとか、いろんな選択肢の中から、どれがいちばんいいかな?とあれこれ思ってた。でも、(ロック調の)『明星』ができたとき、これでええんかなと。今のトータス松本が伝わればいいと思ったんです。ソウルミュージックやブルースが好きだし、捨てきれない部分もあるけど、それを主張みたいにするのは自分の中でカッコ悪いと思って」

アルバムには、『涙をとどけて』(ドラマ『ホカベン主題歌』)や『僕がついてる』、『明星』(PEPSINEX CM曲)などのシングル曲をはじめ、イオンCM曲『エビデイ』など、多彩で親しみやすい楽曲も多い。そして、それらはカラフルでありながら一貫して温かな視線が貫かれている。

「今作のテーマは、自分が第三者からいちばん言って欲しいこと。ウルフルズが、朝礼台から『がんばれよ!』って言うとしたら、ソロでは部屋に行ったり、電話口から1対1で語りかける感じ。そこがウルフルズといちばん違う所かもしれない。すごく凹んだときも、嬉しいときも聴けるアルバムだと思う。だから、夜、部屋でコンビニの惣菜を食べて、“なんだかなぁ”ってときに聴いてもらえると、気持ちよく眠れるかもしれませんよ」

話を聞けば聞くほど、トータス松本という人は繊細で優しい人なのだなぁと感じた。そう伝えると、「豪快そうに思われるんですが、けっこうちまちましてるんです。A型だから」と笑った。そして一呼吸置いて、でもねと話を続けた。

トータス松本
トータス松本

「いろんなことをやるのに、あんまり怖がらなくなりました。根が細かい人間なので、以前はなにかあるとすぐ“どうしよう”って考えてしまって。けれど40歳を過ぎても、人生で“どうしようもなくなる”という場面は実はなかった。たとえば、コンサート中にトイレに行きたくなって、どうしようもない事態になったとする(笑)。たとえそうでも、世の中から見たら実際、大したことじゃない。やってダメもと。やってよければまたやりたいなって、考えられるようになったんですよ」

とはいえ、作品の評価は大いに気になると言い切った。
発信者として誰よりも強い自負と責任を感じるからこそ、必然的に芽生える思いなのだろう。

「世に出す作品なら、評価を気にして当たり前。ポーズをとって気にしないと言える人はいるし、それって格好いいけど、僕にはできなくて、“気にしてます”って言っちゃう(笑)。僕は単純に、誰かの喜ぶ顔が見たいだけ。自分のやったことで(喜ぶのが)最初は数人だった。それがいつしか数十人、数百人・・・になっていく。夢の仕事ですよね。ヒットしたら、それが届いてるのかな、って実感できるじゃないですか」

過密スケジュールにもかかわらず、どんな質問にも最後まで正直に答えてくれたトータスさん。当たり障りない言葉を返せば楽かもしれないのに、決してそれをしない。その姿勢に本物の大人の男らしさを垣間見た気がした。そんな人が語り、歌いかける嘘のない言葉の数々は、きっとあなたの心をそっと支えてくれる宝物になるに違いない。

profile トータス松本
1966年、兵庫県生まれ。2008年に結成20周年を迎えたウルフルズのフロントマン。俳優としても活躍。08年6月からソロ活動を本格始動。8月にはウルフルズ主催の恒例イベントを開催。9月からは初の全国ソロツアーを行う

トータス松本ライブプレゼント

7月26日(日)、鎌倉・由比ガ浜海岸最大の海の家で開かれる「PEPSI NEX Beach Party with MTV『歌おうぜ! 』」に
読者5組10名をご招待。トータスさんと一緒に歌おう♪ トータスさんからのサプライズプレゼントも!

■ライブ日時:7月26日(日)16:00
■会場:由比ガ浜海の家「PEPSI NEX Beach Party with MTV」(鎌倉由比ガ浜 海岸 東寄り) こちら
■応募締め切り:7月20日(月)

応募する

撮影/小田原リエ 取材・文/橘川有子 スタイリング/堀井早苗 ヘアメイク/田中ヒロ子(D’HATZ)

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