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迷って見つける恋するトキメキ


 
県人である前に日本人だろう? 日本一の山を素直に愛でないでどうする?」でもそんな小さな自分にさえ、富士山はやさしかったよ。やさしく微笑んで私に語りかけてきた。「がんばりなさい。私はいつも見守ってるからね」って。私なんだかジーンとしちゃってさ、思わず涙ぐんじゃったもんねー。いや、ホントよ。
  思えばあれからだわね、「花鳥風月」の世界に足を一歩踏み入れたのは。あれからだんだん、お寺の庭を見に行くのが好きになり、公園の木の名前を気にするようになり、小さくてもいいからマンションじゃなくて庭のある家に住んでみたいと思うようになり(それもできればサザエさんちみたいな家ね)。
  前回でお話ししたように、小さな庭がある家に引っ越して、私は本当によかったと思ってます。そりゃ草むしりは面倒臭いけど、うれしいものよ、自分の好きなものが植わってる庭があるって。そしてそれを朝起きて眺める幸せといったら。今あるのはハーブ類のほかに、ナンテン、ハナミズキ、ツツジ、ユキヤナギ。そのほかは植木屋さんが適当に見繕って入れてくれたんだけど、ひとつだけ、どうしても入れてほしい木があったの。それは春になると小さな手毬のような白い花をつけるコデマリ。その花が、死んだ猫のひめちゃんにそっくりだから。
  ひめちゃんは前のマンションに住んでるときに迷い込んできた子猫でした。野良猫だから最初は用心深かったけど、ちょっとずつ慣れてうちの子になって、特に病気になってからは私を母親のように慕ってくれた、白と茶の小さなかわいい女の子でした。最後のほうはどんどん痩せて小さくなって、でもいつもそのひめちゃんを抱っこしながら「ひめちゃんと、理恵ちゃんと、染ちゃんと、3人で新しい家に引っ越ししようね。それまで長生きしようね」っていってたんだよね。でも約束は果たせなかった。私が3日間のロケに行ってる最中に血を吐いて、ほとんど虫の息だったのに、私の帰りをひたすら待って、私が帰ったらすごく元気にうれしそうにしてくれて、その夜、死んでしまいました。
  だから私はどうしてもひめちゃんを新しい家に連れて行きたかったのよ。一緒に新しい家で暮らしたかった。だからお骨になったひめちゃんを埋葬して、その上にひめちゃんとそっくりの花を植えたかったの。そしたらその花が咲いたとき、ひめちゃんもそこにいるような気がするでしょう? 一年にいっぺんだけど、ひめちゃんに会えるでしょう?
  今年はひめちゃんのちょうど三回忌。三回めの春にうちの庭で、ひめちゃんはよみがえったのでした。これでずっと一緒にいられるね、ひめちゃん。
     

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