劇団四季ミュージカル『アンデルセン』の魅力に迫る!キャストの小川美緒さんインタビュー

劇団四季ミュージカル『アンデルセン』小川美緒さんインタビュー

「マッチ売りの少女」ほか数々の名作を世に送り出してきた童話作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセン。そんな彼が「物語の王様」になるまでを描く劇団四季ミュージカル『アンデルセン』の全国ツアー公演が2017年7月15日(土)から始まる。同舞台は1983年の初演以来、全国で公演を重ねる劇団四季ミュージカルの代表作の1つだそう。果たしてその魅力とは? 早速出演俳優のひとり小川美緒さんを直撃しました!

Kaz.Sasaki

更新日:2017/06/27

<ストーリー>
デンマークの田舎町に住むハンス・クリスチャン・アンデルセンは靴屋を営むかたわら、集まってくる近所の子どもたちに彼の創った物語を聞かせる日々。子どもたちは学校に行くのを忘れるほど物語に夢中になり、周囲の大人たちはこれを快く思わない。そんなことからハンスは町を出る決意をし大都市コペンハーゲンへ。そこで、彼は王立バレエ団のプリマ・バレリーナ、マダム・ドーロに一目惚れする。しかし彼女には演出家の夫が。ハンスは彼女への思いを込めて「人魚姫」を書き上げ、新作バレエとして上演されることに・・・。

劇団四季ミュージカル『アンデルセン』小川美緒さんインタビュー

バレリーナと靴屋。偶然の出会いが2人の人生に転機をもたらす

――『アンデルセン』で小川さんはプリマ・バレリーナのマダム・ドーロ役を演じられるのですが、アンデルセン、つまりハンスとはどんな関係になるのでしょうか。

2人は、靴屋とバレリーナとして出会い、ハンスがドーロにひと目惚れします。そのとき彼女はそれまで履いてきた靴では満足に踊ることができず、でもそれを振付師で芸術監督の夫・ニールスに理解してもらえないというジレンマを抱えていました。

そんな中、靴屋として現れたハンスが、彼女の理想の靴を形にすると言ってくれ、ドーロは自分が求めるものを理解し共感してくれる彼に対し、感謝の気持ちが芽生えます。

劇団四季ミュージカル『アンデルセン』小川美緒さんインタビュー

その人のことを大切に思うからこそ現実をきちんと伝える

――ハンスがひと目惚れした出会いから、2人の関係は変わっていくのでしょうか。

ハンスがドーロへの気持ちを伝えるために書いた「人魚姫」という物語を読んで、彼の靴作りとはまた違った才能を知ると同時に、ドーロはハンスの気持ちに気づくのですが、彼女には夫がいるのでハンスの愛にこたえることはできません。ドーロはハンスのことを大切に思っているからこそ、「私には愛する夫がいる」でも、「あなたの才能には感動しているし応援もしている」ということを伝えるんです。

2幕では、友情よりももっと強い思いで彼を応援するという、2 人だけが心の中でわかり合える深いつながりが描かれています。ハンスが靴のことでドーロを理解してくれたように、ある意味、ドーロもハンスのよき理解者になれるよう演じたいと思っています。

――2009年の公演に続き、2度目のマダム・ドーロ役とのことですが、ご自身の中で前回と違うところはありますか。

今回改めて台本を読んで、ドーロをさらに身近に感じることができるようになりました。特に、ハンスからの純粋な気持ちを感じる一方で、厳しいけれど愛する夫がいるというドーロの繊細な気持ちは前回よりもいっそう理解できるようになったと思います。

劇中劇には悲恋を描く約20分のドラマティックなバレエシーンも

――作品の中には、「親指姫」「みにくいアヒルの子」「人魚姫」「はだかの王様」の 4つの物語も織り交ぜられているとのこと。どのように劇中に登場するのでしょうか。

ハンスが子どもたちに語る物語として、またクラシックバレエで彩られた劇中劇として登場します。どれもみなさんが小さい頃からよくご存知の童話だと思うのですが、なぜハンスがそれらの童話を書いたのかということがわかるところも、この作品の心温まる部分だと思います。

――アンデルセンの童話で、一番好きな作品を1つあげるとしたらなんでしょう。

「人魚姫」です。子どもの頃、母親がよく読んでくれた童話の1つだったのですが、自分自身が『アンデルセン』で人魚姫を演じる機会をいただき、さらに好きになりました。劇中では約20分のバレエシーンになっています。心の振り幅が表現されていて、すごくドラマティックなシーンです。

劇団四季ミュージカル『アンデルセン』小川美緒さんインタビュー

ドイツで味わった挫折が新たな道を開いてくれた

――作品には、「人生はいつも幸福ではないが、その経験はやがて実りをもたらす」というメッセージもあるそうですが、これまでのご自身の人生で、そういったことを実感されたことはありますか。

劇団四季に入る前、5年間ドイツでバレエを踊っていたのですが、その経験があるから今があると思っています。3歳からクラシックバレエを続け、高校生のときに出場したコンクールがきっかけでドイツのバレエ学校に行く機会をいただきました。ドイツでは朝から晩までバレエの毎日。学校卒業後はバレリーナとして現地のバレエ団で仕事をしていましたが、バレエ団で契約をもらうことはとても難しく、挫折を味わうこともありました。悩んだ結果、日本で一から勉強を始めようと決めました。

そんなとき、知人から劇団四季のオーディションがあると聞いたんです。歌もお芝居も未経験でしたが、続けてきたバレエを生かしつつ自分の幅が広がるのではと思い、オーディションにトライしました。今劇団四季の舞台に立たせていただけるのは、あのドイツでの5年間があったからだと実感しています。

共感したり勇気をもらったり、観劇後にあたたかい気持ちになれる作品

――バレエシーンがますます楽しみになってきました。まさに見どころいっぱいといった作品ですね。最後にみなさんへのメッセージをお願いします。

ミュージカル『アンデルセン』には切なさもありますが、最後はあたたかい気持ちになっていただける作品だと思います。ハンスだけでなく、ドーロやニールスがそれぞれの壁にぶつかり、ジレンマを抱えて生きています。そのリアルな人間模様に自分自身の人生と重なる部分があって共感したり、勇気づけられることがあると思います。OZ世代のみなさんには、より深く感じていただけると思います。

***

聞き手の心に伝わるよう、どんな質問にも一つひとつ丁寧に答えてくださった小川さん。舞台にかける情熱と誠実さをひしひしと感じてきました。そんな小川さんが出演する劇団四季のミュージカル『アンデルセン』には見どころがいっぱい。ぜひ、チャンスを見つけて足を運んで、心温まる物語を体感して。

<小川美緒さんプロフィール>
3歳よりクラシックバレエを始め、17歳の時にローザンヌバレエコンクールに出場。バイエルン州立音楽大学ミュンヘン・バレエ・アカデミー卒業後、ドイツのバレエ団に2年間所属し、国内外で数々のバレエ公演に出演。2005年、劇団四季のオーディションに合格。2006年以降、『オペラ座の怪人』『キャッツ』『美女と野獣』ほか多数出演。

INTERVIEW PHOTO/Ayumi Osaki

■公演情報

PHOTO/Ken Arai

劇団四季ミュージカル『アンデルセン』
期間/2017/7/15(土)より全国公演スタート
場所/相模原(7/15「相模女子大学グリーンホール 大ホール」)、多摩(7/17「パルテノン多摩 大ホール」)、練馬(8/9・8/10「練馬文化センター 大ホール」)、目黒(8/12・8/13「めぐろパーシモンホール 大ホール」)など首都圏全 15カ所  ※2017年12月まで全国 70都市以上で公演予定。
料金/S席8640円(学生・子ども6480円)、A席6480円(学生・子ども4320円)、B席3240円 ※一部会場により料金設定が異なる場合あり。
問い合わせ/0120-489444(劇団四季予約センター 10:00〜18:00)

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