銀座物語01

銀座物語1

老舗店や高級ブランドショップが建ち並ぶ銀座。そんな一流たちが集まってくるこの街に根を張り、挑戦を続ける人がいる。今回は、美容業界きっての激戦区となった銀座に、ヘアサロン「terrace(テラス)」をオープンさせた島崎祐介さんの銀座物語。

更新日:2017/03/11

銀座の美容室から幸せをぐるぐると巡らせて/ヘアサロン「terrace(テラス)」の島崎祐介さん

銀座terrace

本物が集まる銀座でお店を持ちたい

ひと時代前の美容室の激戦区といえば、青山や表参道といったスポットを挙げていたもの。しかしここ数年で、かつて青山や表参道に足を運んでいた人の年齢が上がったことや、外国人旅行客の増加などによって、銀座にヘアサロンをオープンする人が増えたという。「terrace(テラス)」を経営する美容師・島崎祐介さんもそのひとり。

「カットやカラー技術を学ぼうとイギリスに渡ったのが10年前なんですけど、それまでは銀座の美容室に務めていて。その頃から、グルメや高級ブランドだけじゃなくて美容界でも銀座が選ばれ始めていると感じてました。だからイギリスから帰国して独立すると決めた時、“いつかは必ず銀座でお店を持ちたい”と自然と考えるようになりました」と、当時を振り返る。

ああああああああ

とはいえ、都内の一等地、銀座でお店を持つことは、独立したての若き美容師には難しいこと。まず新宿に1店舗、それが軌道に乗ると町田に2店舗目をオープンさせ、いよいよ3店舗目としてこの地にお店を開いた。

「やっぱり夢を叶えたかったんです。“terrace(テラス)”のオープン当初は、有名店も進出していて激戦区と呼ばれるようになっていて、正直いうと難しいエリアでした。でも、だからこそ挑戦したかったんです。もちろん、ライバルも多いし、本物を知る人が集まる銀座では“いい”“悪い”のジャッジがほかのエリアよりもっとシビア。接客と技術、どのひとつが欠けていてもダメなんです。お客さんは、僕たちが行うすべてのサービスにおいて、高いクオリティを求めていらっしゃる。それだからこそ、刺激的だし、自分自身の成長につながると思いました」

常に勉強させてもらえる場所、銀座

銀座で美容室を持つ夢をかなえた島崎さん。一流や高級という言葉がついてまわる街だから、店作りへの思いもひとしおだ。「ただただ居心地が良くてゆっくり過ごしてもらえる場所にしたかった。だから、あえて“銀座っぽさ”を消し去りましたね。まさに銀座にいるんだけれど、その緊張感を忘れられるくらいの温かい雰囲気作りを目指しています。そのために、ガラスの向こうに大きなテラスを設けて解放感を出したり、広いテーブル席を作って圧迫感をなくしたり、季節を感じてもらえるように週に1回植物を変えたりして」

「terrace(テラス)」が誕生して6年目。島崎さんを筆頭にほかのスタッフの確かな技術を目当てに、お客さんがひっきりなしに訪れる。「高級のイメージを持つこの街で、コンサバの中にもカジュアルの要素を加えたスタイリングを提案していけたら。銀座をオシャレな人でいっぱいにしたいですね」

美容師だけでなく、経営者としての顔を持つ島崎さん。最前線のトレンドが集まる銀座にお店を持ったことで、当初の考えに変化が起こったそう。「最初は売り上げを伸ばして、店舗数を増やして、会社を大きくしてって考えてたんです。だけどやっぱり、お客さんに喜んでいただくことがいちばん。それにスタッフにも笑顔でいてほしい。ここで働いていて幸せだなって思ってくれるスタッフが増えていけば、たくさんのお客さんも喜ばすこともできる。売り上げどうのこうのっていうのは、ただの結果でしかないんですよね。独立して今年で8年目、そう気づかせてくれたのも銀座でした」

人の笑顔が大好きなオーナーがいるから、サロン内に幸せがぐるぐると巡回。銀座という街から、誰かを幸せにしたいと心底思う人がいる。それだけで、銀座という街をもっと好きになりそう。

銀座物語01 terrace プロデューサー 島崎祐介さん

銀座など都内の美容室勤務を経て、2007年にイギリスへ。2009年に独立し、新宿と町田にサロンをオープン。2011年には、3店舗目となる「terrace(テラス)」を銀座に開店。現在は、都内4店舗のヘアサロンの経営に携わる。その人に合わせたスタイリングを得意とし、カットの技術に定評が。

terrace

SHOP DATA__terrace(テラス)

解放感あふれる大きな窓の向こうに、緑豊かなテラスを望む美容室。銀座にありながらもアットホームな雰囲気だから、都会の喧騒を忘れられるくらい心地いい。

TEL.03-5250-2801
住所:東京都中央区銀座3-4-6 正隆銀座ビル3F
営業時間:12:00~22:00 土10:00~21:00 日・祝10:00~20:00
定休日:第1・3月定休
アクセス:東京メトロ銀座線ほか「銀座駅」A9出口より徒歩1分

PHOTO/NORIKO YONEYAMA WRITING/MAKI FUNABASHI

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