今日は、付き合って1年になる彼の誕生日。
家庭的な女をアピールしたくて、
私が手料理を作り、彼の家でお祝いすることになっています。
彼の家に行くのは、今回が二度目。ドキドキです。
彼の家の最寄り駅に着いたら、まずは駅のコインロッカーへ。
ココに、彼へのプレゼントを隠しておくことにしました。
だって、彼の家に大きな紙袋を持って行ったら、プレゼントだってバレバレでしょ?
彼へのプレゼントは、花束とシンプルな花瓶です。
初めて彼の家に行ったとき、お部屋がすごく殺風景で、華やかにしたかったから。
あと、「私だと思って、ちゃんとお水をあげてね」という意味も込められています。
あとあと、実は家庭的な女をアピールしたいという思いも込められています(笑)。
スーパーで大量のお買い物をした後、彼が待つ家へ。
出迎えてくれた彼に、「お誕生日おめでとう」と言うと、
彼は、スーパーの袋を3つも持った私を見て、「ありがとう」と笑いました。
彼の家のキッチンに立ち、さっそく私は料理に取りかかります。
ハンバーグに鶏の唐揚げ、トマトソースのパスタ、肉じゃが、サラダ・・・etc.
彼の大好きな料理を、とにかくたくさん作りました。
「へぇ、料理うまいんだね。でも・・・ちょっと作り過ぎなんじゃないの?」
「いいのいいの。今日は、あなたのお誕生日なんだから」
料理をつまみ食いしながら、ちょっかいを出してくる彼は、なんだか嬉しそうです。
テーブルいっぱいに料理を並べたところで、さあ、いよいよサプライズのスタート。
「・・・あ! ドレッシングを買ってくるの、忘れちゃった」
「ホント? 家にあったかなぁ。俺、買ってこようか?」
「ううん、私が買ってくる。ちょっと待ってて」
私は、彼の家を出ると、急いで最寄り駅のコインロッカーへ走りました。
もちろん、彼へのプレゼントを取りに行くためです。
家に戻り、そっと部屋のドアを開けると、
彼は私が帰ってきたことに気づいていない様子。
私は隠し持っていたクラッカーを鳴らして、大声でこう言いました。
「HAPPY BIRTHDAY~!!」
彼はビクッとして振り返り、花束を持って立っている私を見て、さらにビックリ。
「ど、どうしたの!?」
「実はね、プレゼントを取りに行ってたの。お誕生日おめでとう」
私は、花占いで占った彼の花・ガーベラの花束と花瓶を渡しました。
「コレ、私だと思って、ちゃんとお水をあげて育ててね」と言う私の言葉に、
「うん。でも、もし枯れちゃったら・・・また家に持ってきてよ」と
恥ずかしそうに笑う彼。
私の思いは、ちゃんと彼に伝わったみたいです。
その後、シャンパンで乾杯をして、2人で私の手料理を食べました。
彼は「おいしい、おいしい」と食べてくれて、嬉しかったな。
「お腹いっぱいだな。ホントに全部ウマかったよ。ありがとう」
「よかった。食べたい料理があったら何でも言ってね。あ、そうだ。コレ・・・」
食事がひと通り済んだ頃、私は彼にもうひとつのプレゼントを渡しました。
彼が箱を開けると、そこに現れたのは黒いキーケース。
実は、このキーケースにも、私の思いが込められているのです。
「ありがとう。すごく嬉しいよ。大事にする」
「私も色違いで買ったんだ。私の誕生日には・・・カギ、ちょうだいね」
勇気を出して言うと、彼は「うん」と、私をぎゅっと抱きしめてくれました。
数カ月後の私の誕生日、彼からプレゼントされたのは、指輪と彼の家の合鍵。
私と彼がゴールインする日も、そう遠くなさそうです。
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