ブックコンシェルジュが選んだ!心もカラダがぽかぽかになれる、とびきりおいしい本
2014年12月20日(土)22:00コメント 039
肌を刺すような冷たい空気や、「はぁ~」と吐く息の白さに、冬の訪れが身に染みるこの頃。そんなときは、体の中から温まるスープのレシピ本や、心温まるエピソードを綴った小説などを読んで、心とカラダを温めてみては?
そこで、“食”と“本”を通じて、食のプロからおいしいものが大好きな食いしん坊まで、食べることを愛する人が集う「COOK COOP BOOK」のブックディレクター・鈴木さんに、ほっこりと温かい気持ちになれる、おいしい本を3冊セレクトしてもらった。
ステキなスープ本を読んで、心から温まる!
イタリア料理の研究家・細川亜衣さんが考案する、32種類スープと素材に対するエッセイを綴ったレシピ本。
「素材を生かしたレシピを考案されている先生なので使う素材は至ってシンプルなのですが、素材の掛け合わせがとにかく斬新。“銀杏と春菊”など、自分では思いつかない組み合わせのレシピを見ているだけで、料理に対するインスピレーションが湧いてくる感じがします。カメラマン・在本彌生さんが撮ったレシピと素材をイメージした写真もとても素敵。料理好きな方への贈り物にしても喜ばれそうな一冊です」
『スープ』細川亜衣著/リトルモア/2484円
スープを巡る小説の温かい人間関係にほっこり♪
「冬になると、お客様からおいしい料理が登場するおすすめの小説について聞かれることが多いのですが、そのときにおすすめしているのがこの本です。おいしいサンドイッチ屋さんのある町に引っ越して来た主人公の“ぼく”が、サンドイッチに合うスープを作るということを丁寧に描いている物語です。平凡な日常なのですが、登場するキャラクターたちが繰り広げる、心和むエピソードにほっこりした気分になれる、そんな小説です」
主人公の青年が引っ越して来た町で出会う、愛すべき人々。いくつもの人生が溶けあった「名前のないスープ」を巡る、ささやかであたたかい物語。
『それからはスープのことばかり考えて暮らした』吉田篤弘著/中央公論新社/679円
“しょうが”を有効活用したレシピ本で、体の中からぽかぽかに!
冷え取りやダイエットなどの効果が期待できる“しょうが”。寒い時期の注目食材を使い、なおかつ作り置きできるレシピやうんちくを紹介する。
「寒い冬の時期になると、体を温める効果がある食材として、女性から注目されるのが、しょうがです。でも料理のレパートリーは案外ないものですよね? このレシピ本には、しょうがのオリーブオイル漬けをストックして、カプレーゼに使うなど、思いがけないレシピが満載です。当店のお客様は、料理好きなことはもちろん、食材を無駄にしたくないという方が多い。しょうがの有効活用法として購入される方も多いのですよ」
『おいしくカラダが温まる 作りおきのしょうがレシピ』大庭英子著/成美堂出版/1296円