浅間国際フォトフェスティバル 2019
「旅の目的にしたい イベント・祭り・フェス」

ユニークで多彩な写真展「浅間国際フォトフェスティバル 2019」が2019年11月10日(日)まで開催

更新日:2019/09/28

47都道府県では、まだ知らなかったローカルのいいものに出会えるイベントがたくさん。ここでは日本有数のお祭りから地元の人と触れ合える小さな催しものまで、次の旅のヒントにしたいイベントを編集部がご案内。今回は長野県・御代田町で2019年11月10日(日)まで開催される「浅間国際フォトフェスティバル2019」を紹介します。728点もの作品には観客をうならせる仕掛けが満載。感性と知的好奇心をくすぐる旅になること間違いなし。

写真展の枠を超え、そこはまるで幻想世界。自然の中を散策しながら楽しむ新アート体験を

浅間国際フォトフェスティバル 2019
「IL PO」/西野壮平。アルプスの山麓からイタリアを横断するポー川までの650キロを数カ月かけてスナップ撮影し、膨大な数の写真をコラージュした最新作

軽井沢からしなの鉄道に揺られて約15分。長野県・御代田町で、2019年11月10日(日)までの期間限定で、「浅間国際フォトフェスティバル2019」が開催中。会場は、メルシャン軽井沢美術館跡地にオープンした「御代田写真美術館(通称:MMoP)」エリアを中心とする「PHOTO MIYOTA」。写真のほか映像やインスタレーションなど、国内外55組の写真家たちによるバラエティ豊富な全728点が集結する。鑑賞するだけでなく作品に参加することができたり、斬新な展示方法に驚かされたり、見る側の想像力や感性をかき立ててくれる。展示スペースは39箇所もあり、屋内だけでなく、美術館周辺の自然豊かな屋外にも広がっていて、とにかく見どころがいっぱい。紅葉の季節、アートに親しむ休日を過ごしてみては。

浅間国際フォトフェスティバル 2019
左は現実の写真を想像のイメージへと転換させる「The Arrangement, The Levitators」/Ruth van Beek。右は秋の風を感じる「Street Errands」/KANGHEE KIM

中でも注目なのは、アフリカ大陸にルーツを持つアメリカ在住の子孫たちが祝祭で身につける衣装を撮影したシャルル・フレジェの作品「CIMARRON(シマロン)」。それぞれ色鮮やかな装いと150点の作品群に四方を囲まれ、圧倒的なパワーを体感して。また、巨大な顔ハメパネルになっている、ウィージーの「Coney Island(コニー・アイランド)」も必見。 ビーチに集まった無数の群衆を撮影した有名な報道写真が、12m×9mの巨大な作品となり展示される。そのスケールに驚くだけでなく、自らが作品とコラボし、ここでしか体験できない記念の1枚が撮影できるのも魅力。どんな仕掛けがあるのかは、行ってからのお楽しみ。ぜひ足を運んでみて。

浅間国際フォトフェスティバル 2019
ライティングが違うだけで違う被写体に見える「Rayleigh」、カラー写真なのにモノクロ写真に見えるタイヤをモチーフにした「Meat Man」/畑直幸

個性あふれる注目作品は実に多彩で盛りだくさん。この機会にあれこれ見たいし、効率よく作品巡りしたい。そんな時は作品を解説してくれるスマートフォンアプリを使うのも手。音声ガイドを聞きながら、まずは一周して。作品ごとのストーリーを知ると、ますます興味深く鑑賞できるし、より充実した時間を過ごせそう。気になった作品は、再度じっくり鑑賞して心に焼きつけるのもよし。
作品のおもしろさや点数の多さのほかに、同フェスには最大の魅力がある。それは、屋外でも多くの作品を多様な展示方法で楽しませてくれること。順路の案内もあるので安心。広い空に秋の風、木々のざわめきに触れながら屋外展示を前にすれば、そこは非日常。どこか幻想的な気分に。

浅間国際フォトフェスティバル 2019
「You Run Around Town Like a Fool and You Think that it's Groovy」/Chantal Rens。動物とワイングラスをコラージュさせた作品

作品巡りに疲れたら、MIYOTAブレンドコーヒーやサラダジェラートを味わいながら「IMAcafe」でひと休み。フードトラックも出ているので、「Sun's Burger」の地元食材を使ったオリジナルハンバーガーや「Bubo's」のドイツ人オーナーこだわりのホットドッグなどで小腹を満たして。屋外エリアでは飲食可能なので、ドリンクやフードを片手に作品を巡るのもあり。
同フェスの会場は「PHOTO MIYOTA」がメインだけれど、軽井沢町内の軽井沢プリンスホテルイーストには「PHOTO KARUIZAWA」、群馬県長野原町内のルオムの森・浅間火山博物館には「PHOTO KITAKARUIZAWA」と、ほかにも2エリアあるので、車で行くなら訪れてみるのもおすすめ。この秋、色づく浅間山麓の自然に囲まれ、写真アートに触れる旅に出かけよう。

イベントDATA

イベント名
浅間国際フォトフェスティバル 2019
開催場所
メイン会場/御代田写真美術館(通称:MMoP/長野県北佐久郡御代田町馬瀬口 1794-1) ※その他、軽井沢町内、群馬県長野原町内2カ所にも会場あり
開催日程
2019年9月14日(土)?11月10日(日) ※会期中無休
開催時間
10:00?17:00(最終入場16:30まで)
料金
入場無料 ※一部有料エリアあり(中学生以下は無料)
ワークショップ
10/13(日)「写真とイラストでアートを作ろう(MOLESKINE)」、10/14(月)・10/26(土)「ミニカメラバッグづくり」、10/19(土)「青色の日光写真で御代田の自然をプリントしよう!!」、10/27(日)「スマホ de 写真加工」など
※参加には事前の会員登録と申し込みが必要となります。
アクセス
【電車】北陸新幹線「軽井沢駅」乗り換え、しなの鉄道「御代田町駅」より徒歩約10分、【車】上信越自動車道「佐久IC」から約15分または「碓氷軽井沢IC」から約40分
お問い合わせ
info@asamaphotofes.jp
ホームページ
「浅間国際フォトフェスティバル2019」HP

WRITING/KAZU SASAKI

※記事は2019年9月28日(土)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります