鉄子kamopanが語る、JR小海線(小淵沢駅-小諸駅間)

大曲のカーブを走るハイブリッドキハ

みなさんこんにちは。鉄道大好きkamopanです。休日は乗り鉄、撮り鉄をマイペースに楽しんでいます。この鉄道図鑑は、私がみなさんにおすすめしたい路線をピックアップし、独自の視点で解説させていただき、鉄道の魅力を少しでもお伝えできればと思い、作成しました。お楽しみいただけたら嬉しいです。
今回は、山梨県小淵沢駅-長野県小諸駅間をつなぐ小海線についてお伝えしたいと思います。

更新日:2019/04/09

小海線とは

起点駅:JR小淵沢駅(山梨県北杜市)
終点駅:JR小諸駅(長野県小諸市)
営業キロ:78.9 km
駅数:31駅
JR東日本旅客鉄道

八ヶ岳高原線の愛称で親しまれている小海線。路線は、鉄道ファンの大好物、非電化・単線で、雄大な八ヶ岳高原をバックに走る列車の姿は圧巻。また、清里駅-野辺山駅間には、標高1375メートルのJR線の標高最高地点があり、野辺山駅には多くの鉄道ファンが訪れる有名な駅。

小海線を走っている列車たち

キハ100系気動車

東日本を旅していると非常によく目にする列車。
「キハ」の「キ」は気動車を表し、「ハ」は座席の形式を表す文字で、イ、ロ、ハの順に、1等席、2等席、普通席を意味しています。
ところでこの車、正しくは「電車」ではありません。何故なら、非電化区間を走るから、電気ではなく、ディーゼルエンジンで走っているのです。そのため、路線上には電線も電柱も無くて、広大な自然をバックに走る解放感が素晴らしく、鉄道ファンは非電化のキハを好む方が多いです。もちろん私もキハが大好きです。また、普段都内で乗り慣れている通勤列車とは、エンジン音や振動が全く異なり、それがより一層旅の情緒を盛り上げてくれます。みなさんも、キハで旅をする際には、発車時のエンジン音、モーターのうねりに耳を澄ましながら、素晴らしい車窓を堪能できるキハの旅を楽しんでみてください。

HIGH RAIL 1375(キハ100系)

基本スペックはキハ100系気動車と同じです。それを観光列車にアレンジして生まれ変わったのがこの「HIGH RAIL 1375」。小海線で最も標高の高い清里駅─野辺山駅間が、標高1375メートルなのがこの列車の名前の由来になっています。
車体は、小海線の夜空や八ヶ岳の山々をモチーフにデザインされて、車内は、お洒落で明るく、座席は、景色が見やすいように窓側を向いたペアシートや、仲間でワイワイ楽しめるBOXシートなどバリエーションに富んでいて、またその座席が星空柄だったりなど、コニクい演出が至る所に光り、とても魅力的な観光列車となっています。もちろん、観光列車には欠かせない車内限定HIGH RAILグッズの販売もあり、是非ともゲットしたい商品が溢れています。また、夜は「HIGH RAIL 星空」という名前で走っていて、野辺山駅で停車して星空観賞を楽しむことができます。野辺山駅は、標高が高く、とても綺麗な星空が眺められるので、星が好きな方には星空号もおすすめです。

キハE200形気動車

ハイブリッド式気動車。ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池(屋根上に設置)を用いて走っているので従来の気動車よりも環境に優しい仕様になっています。このハイブリッド型の気動車は、今でこそそれほど珍しくないのですが、世界で初めて営業用として導入されたのが、何とこのJR小海線。キハ110などの従来の気動車とは、エンジン音や煙の量などが違い、どのくらいハイブリッドなのかを観察しながら両者を乗り比べてみるのも楽しいです。
車体のデザインは、小海線の持つ高原のイメージで青を基調とした配色で、「HYBRID TRAIN」の文字がダイナミックに大きく表示されていて、ハイブリッド式気動車の今後の活躍に向けての熱い想い(?)が伝わってくるような気がします。

沿線の見どころ

清里駅前のSL

清里駅の駅前に居ます。
形式は「C56-149号機」。C56は、有名なD51(デゴイチ)などと比較すると小柄。このSLは、実際に昭和40年代後半ごろまでこの小海線を走っていて、高原野菜などを運ぶために走っていたそうです。デゴイチのダイナミックさもかっこいいのですが、個人的には、C56の可憐で繊細なところが好きだなあと思います。
この機関車を眺めながら、当時の様子を頭に思い描くと、どこからともなく汽笛の音が聞こえてくるような錯覚に陥ってしまいます。

野辺山駅

標高1345.67mとJR線の中では一番高い所に位置する駅で、多くの鉄道ファンが日々足を運ぶ場所です。覚えやすいですね(2がないだけ)。
駅舎は、八ヶ岳の自然と調和していて、流線型でレトロな洋館風の綺麗な形をしています。

マニアのツボ

小淵沢駅で小海線に乗り換え。HIGH RAILの旗で気分はすっかり小海線。萌えポイント。

東京と京都の人気料亭がメニューを考案した、大正7年創業「丸政」の「元気甲斐弁当」。小淵沢駅で買えます。

大曲のカーブ。小淵沢駅を出た小海線が、南アルプスを背景にして大きくUターンする有名撮影スポット

野辺山駅のJR最高駅碑。レトロな駅舎にレトロな列車。良い眺めですね~。

小海線の駅名票。HIGH RAIL仕様でかわいい。

小淵沢駅改札に飾られた鉄道模型たち。

駅スタンプはマストだが、車内スタンプとなればさらにマニアのハートに突き刺さる。

ハイブリッドキハからの全面展望。かぶりついて木のトンネルを独り占め。

この記事を書いている鉄子「kamopan」のプロフィール

基本スペック:静岡県出身 webデザイナー
乗り鉄歴:8年
好きな列車:キハ40
好きな路線:函館本線
好きな駅:青森駅
好きな駅弁:大井川ふるさと弁当

PHOTO/ASUMI KAMO、MAYUMI YANAI WRITING/ASUMI KAMO

※掲載情報は2018年12月26日現在のものです

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※記事は2019年4月9日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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