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鳥取県倉吉市 時間が育んだアートを訪ねて

2010.07

それはこの町の歴史が育んだアート

城下町の面影を伝える懐かしい町並みや世代を超えて受け継がれる伝統工芸が残る倉吉。 赤い瓦に白い漆喰壁、黒の焼き杉板、愛らしい張り子人形や美しい絵絣――。そう、それはこの町の暮らしと長い年月が育んだ、もうひとつのアート

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  • その土地で感じた丁寧さ

  • 白壁土蔵の町を彩る建築美に魅せられて
  • 白壁の土蔵や赤瓦の町家。鳥取県の中央部に位置する倉吉には、どこか懐かしい町並みが今も大切に残されている。最近では、そんな古い建物を活用しようと、蔵や町家の外観はそのままに、内部を工房などに改造した施設「赤瓦」が誕生。また若い移住者たちによる個性的なショップも登場しているという。昔と変わらない町並みの中に、今の暮らしがある。歴史を刻んだ建築の美しさにみとれながら歩くうちに、過去と現在が息づくこの町の魅力が垣間見えた気がした。

鳥取県倉吉市を巡りました

白壁土蔵群の「桑田醤油醸造場」にて。使い込まれた古い木樽が、お店の長い歴史を物語る

京風町家の佇まいに、屋号の「ヤマシロ」を白抜きした藍色の暖簾が凛と映える

みたらし団子のような味わいのしょう油アイスクリームは、倉吉名物のひとつ

「中野竹藝」で人気があるのは、こんな和室にも洋室にも似合う小さな花器。Newあかり2500円

「元帥酒造」は創業嘉永元年の老舗。格子戸が美しい町家に、倉吉にちなんだ地酒を取り揃えている

倉吉を代表する郷土玩具のはこた人形。細かい絵付け作業にはネズミの髭で作った筆を使うとか

赤瓦二号館には、職人の手で作り上げられた下駄が並ぶ「桐下駄工房」もある

「倉吉ふるさと工芸館」では、倉吉絣の作品展示販売ほか、保存会による機織りの実演も見学できる

倉吉から足を延ばして三朝温泉へ。メインストリートの温泉本通りは、昭和の香り漂う雰囲気

温泉街には無料の河原風呂や足湯、飲泉が点在し、良質なお湯を気軽に楽しむことができる

恋谷橋にある陶製のカジカガエルを優しくなでると、恋がかなうんだとか。ロマンチック!

温泉街のおみやげ屋さんでお昼寝中のかわいい猫ちゃんを発見。のどかでいいにゃー♪

ライターOの旅だより

  • 「来待石(きまちいし)を釉薬に使った赤瓦は、雨や雪はもちろん、火災にも強いんです。倉吉に今も古い町並みが残ってるのは、昔の人々の知恵のおかげなんですよ」。そう教えてくれたのは、観光ガイドの小原萬伎子さん。そういえば、取材で訪れた「桑田醤油醸造場」にも、100年近く使っている古い木樽がありました。“作っては壊す”のではなく、ひとつの物を長く大切に使う。倉吉の美しい町並みは、私たちにそんな古きよき日本の心を教えてくれている気がします(ライターO)

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Vol.19  鳥取県倉吉市で巡ったスポット

赤瓦六号館 桑田醤油醸造場 くわたしょうゆじょうぞうじょう

  • 赤瓦六号館
    桑田醤油醸造場(くわたしょうゆじょうぞうじょう)
  • 醤油の香りがほのかに漂う母屋は、大工を京都まで修業に行かせて建てたという贅沢な京風町家。広い間口からも、当時の盛業をうかがうことができる。明治10年の創業以来、変わらぬ味を守り続ける看板商品の再仕込醤油は味、香りともに格別。町歩きのお供には、名物のしょうゆアイスをどうぞ。

赤瓦三号館 創作工房 中野竹藝 なかのちくげい

  • 赤瓦三号館
    創作工房 中野竹藝(なかのちくげい)
  • 倉吉らしい白壁土蔵を改装した、大正元年創業の竹細工の老舗。丸竹加工と呼ばれる独自の技術を生かし、老舗ならではの伝統を守りながら、洋室にも合うモダンな製品を提案している。おすすめは、小さなスペースにも置ける花器。季節の草花を飾って、日本の伝統をさりげなく取り入れて。

米澤たいやき店 よねざわたいやきてん

  • 米澤たいやき店(よねざわたいやきてん)
  • 倉吉でたい焼きといえばここ。十勝大納言を使ったほどよい甘さの粒あんと、白く薄い衣が人気で、地元の人々にこよなく愛されている。ちなみに白い衣の秘密をたずねると、「戦後の物がない時代に創業したから、生地に卵を使っていないんですよ」とご主人。古きよき時代に思いをはせながら、熱々をほお張りたい。
  • TEL.0858-22-3565
  • 鳥取県倉吉市堺町2丁目929-1
  • 室営業時間/10:00~19:00 火定休

町屋清水庵 まちやせいすいあん

  • 町屋清水庵(まちやせいすいあん)
  • 創業百余年の老舗餅店が営む食事処。薄切りの餅を旬の野菜や肉とともにしゃぶしゃぶの要領でいただく「餅しゃぶ」1050円~は、倉吉名物のひとつとなっている。大正初期に建築された町家を利用した店構えは風情たっぷり。中の間に設けられた吹き抜けや2階の渡り廊下など、町家建築の意匠もあわせて楽しもう。
  • TEL.0858-22-4759
  • 鳥取県倉吉市堺町1丁目876
  • 営業時間/お食事11:30~14:00 17:30~21:00 喫茶9:00~21:00 水定休
  • http://www.ncn-k.net/seisuian/

赤瓦二号館 はこた人形工房 はこたにんぎょうこうぼう

  • 赤瓦二号館
    はこた人形工房(はこたにんぎょうこうぼう)
  • 石橋を渡って蔵の中に入ると、倉吉を代表する郷土玩具、はこた人形が愛らしい表情で迎えてくれる。ひとつひとつ丁寧に作り上げられた人形は、優しくあたたかい表情のものばかりで、子どもの無病息災を願って送られたという風習もうなずける。工房では絵付け体験も行っているので、旅の記念に挑戦してみては?

倉吉ふるさと工芸館 くらよしふるさとこうげいかん

  • 倉吉ふるさと工芸館(くらよしふるさとこうげいかん)
  • 江戸時代からこの地に伝わる倉吉絣の実演が見学できるほか、暖簾やバッグ、ポーチなど作品の販売を行っている。倉吉絣の特徴は、絵画をそのまま織り込んだような、複雑で精巧な模様。館内に展示されている作品も、倉吉の木である椿や天女などバラエティ豊かで、見ているだけでため息が出そう。
  • TEL.0858-23-2255
  • 鳥取県倉吉市東仲町2606
  • 営業時間/9:00~17:00 水定休

木造りの宿 橋津屋 はしづや

  • 木造りの宿 橋津屋(はしづや)
  • 三朝川のほとりに佇む全館畳敷きの和風宿。お風呂は自然岩を配した野趣あふれるもので、地下2mの自家源泉から良質なラジウム天然温泉が湧出している。また離れには、檜と高野槇造りの2つの貸切庭園露天風呂も。鳥取和牛や岩ガキなど、山陰の山海の幸を使った夕食も評判が高い。

てりふり屋 てりふりや

  • てりふり屋(てりふりや)
  • 三朝温泉のメインストリート、石畳の温泉本通りにある駄菓子店。店内には懐かしい駄菓子やキッチュなおもちゃがあふれ、まるで昭和の時代にタイプスリップしたかのよう。ラムネやガムは1個10円~。子供の頃に戻った気分で、お買い物を楽しんで。
  • TEL.0858-43-0419
  • 鳥取県東伯郡三朝町三朝901-5
  • 営業時間/8:30~21:30 不定休

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オズマガジンでは、赤い瓦と白壁土蔵がアートのように美しい街、鳥取県倉吉市の魅力を、豊富な写真で紹介しています。歴史と風土が育んだ伝統工芸や、郷土の味、そしてその魅力を伝え続ける人々と変わらない暮らし。ニッポン人の美意識が詰まった街へ、この夏出かけてみては?(P097~101)

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撮影/村上未知 取材・文/小川尚子