オスマン帝国の栄華を体感!六本木の国立新美術館で「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」

トルコ至宝展@国立新美術館 PC

左/《スルタン・スレイマン1世のものとされる儀式用カフタン》16世紀中期 トプカプ宮殿博物館蔵 右/《ターバン飾り》 17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

15世紀から19世紀まで首都の宮殿として使われた、トルコのトプカプ宮殿。現在では、9万点近い美術品を持つ美しい建築の宮殿博物館として世界中の人々を魅了している。そんな宮殿から、オスマン帝国の栄華を今に伝える至宝約170点を集めた「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」が、六本木の国立新美術館で開催される。貴重な美術品を通して、長く繁栄を続けたオスマン帝国の美意識や文化を堪能しよう。

更新日:2019/03/18

トルコ至宝展@国立新美術館 《立法者スレイマン》 +《射手用指輪》
左/《立法者スルタン・スレイマン1世》 『トルコの皇帝肖像画集(ヤング・アルバム)』、ロンドン 1815年 トプカプ宮殿博物館蔵 右/《射手用指輪》 16-17世紀 トプカプ宮殿博物館蔵

オスマン帝国の約600年の繁栄を物語る美しい至宝の数々

2019年3月20日(水)から5月20日(月)まで開催される展覧会では、そのほとんどが初来日となる約170点の至宝をとおして、トルコの多様な芸術や文化を紹介。

今回、所蔵の美術品を提供したトプカプ宮殿を1478年に完成させたのは、オスマン帝国(1299年頃~1922年)の第7代スルタン(君主)であるメフメト2世。その後、曾孫で立法者または壮麗者と呼ばれたスレイマン1世のもとでは、宗教建築などの大事業が進められ、西はハンガリーなどの中欧まで、東はイラン西部、北はロシア南部、南はアフリカ北部まで領土を拡大して繁栄を誇ったという。

こうして支配した地域からの収益や交易によって富が集まり、当時の最高技術と造形美を結集した宝飾品や家具調度品などの制作が盛んに。そんなオスマン帝国の栄華の様子が、美しい展示品からも偲ばれるはず。

トルコ至宝展@国立新美術館 《詩集のワニス塗り表紙》+《宝飾手鏡》
左/《詩集のワニス塗り表紙》 18世紀前半 トプカプ宮殿博物館蔵 右/《宝飾手鏡》 16世紀末 トプカプ宮殿博物館蔵

祈りをこめて使われた象徴・チューリップの花のモチーフ

至宝の中でも、注目したいモチーフはトルコ語で「ラーレ」と呼ばれるチューリップ。帝国の領内に自生していたチューリップは15世紀頃から盛んに栽培されるようになり、16世紀には工芸品のモチーフとして大流行し、18世紀には「チューリップ時代」と称されるほどの一時代を築いたそう。

実は、アラビア文字でラーレの綴りの配列を変えるとイスラム教の神・アッラーとなり、文字を逆に読むとトルコ国旗のシンボルである三日月(ヒラール)になることから、花として愛されただけでなく、宗教や国家の象徴としても大切にされた経緯がある。

そこで、建築装飾から祭礼の道具、宝飾品から日用品に至るまで、チューリップの文様をあしらうのには、国家の繁栄を祈るという意味が。トルコの人にとってのチューリップは、それだけ崇高な花だということ。美術品から、かわいいだけじゃない、チューリップの一面が分かって興味深い。

トルコ至宝展@国立新美術館 《儀式用宝飾水筒》+《スルタン・アフメト3世の施水場 模型》
左/《儀式用宝飾水筒》16世紀後半 トプカプ宮殿博物館蔵 右/《アフメト3世の施水場模型》1893年8月16日 トプカプ宮殿博物館蔵

友好の歴史が分かる!トルコに渡った日本の美術品も里帰り

トルコと日本で正式な国交が結ばれたのは1924年(大正13年)だけど、その交流は1873年(明治6年)に日本から海外に派遣された岩倉使節団がイスタンブルを訪問したことに始まる。その後、皇族の訪問を当時のスルタンであるアブデュル・ハミト2世が歓待したことから、明治天皇が大勲位菊花大綬章を捧呈するなどして親交が深まっていった。

また、1890年にはトルコ海軍の軍艦エルトゥールル号が和歌山県沖で遭難する事故があり、その際に日本人が乗員の救出活動や義援金などで助けたことは、今も両国の友好の印として語り継がれている。「トルコは親日家が多い」と言われるのには、こんなご縁もあったというわけ。

芸術的な才能に恵まれていたアブデュル・ハミト2世は、日本の美術工芸にも興味を持ち、宮殿には明治時代の貴重な調度品や工芸品も多く保存されているとか。両国の友好の歴史に思いを馳せながら、鑑賞を楽しんで。

トルコ至宝展@国立新美術館 オリジナルグッズ
トルコ至宝展オリジナルグッズ 左上から時計回りに「ピンズ」各500円、「スマホリング」600円、「YOJOテープ」702円、「トートバッグ」2500円

美しい文様のオリジナルグッズや特設のフォトスポットも

期間中は、ミュージアムショップで展覧会のオリジナルグッズも販売される。チューリップなどの文様が美しいトルコのタイルを模したような「ピンズ」(500円)や「スマホリング」(600円)は、ファッションアイテムとしてもチェックしたい。インテリアのマスキングなどにも使える「YOJOテープ」(702円)も、記念品やお土産によさそう。スルタン・アブデュル・ハミト2世の花押(署名)がデザインされた「トートバッグ」(2500円)はROOTOTE(ルートート)とのコラボレーションで、ここでしか買えないオリジナル。

また、オスマン帝国を舞台にした作品などで人気の漫画家・篠原千絵さんが描くスレイマン1世と展示作品が並んだフォトスポットや展覧会コラボグッズも登場する予定なので、展覧会を満喫したら素敵なスリーショットをGETしよう。

トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美 ポスター画像

イベントDATA

イベント名
トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美
開催場所
国立新美術館 企画展示室2E
会期
2019/3/20(水)~5/20(月)
開館時間
10:00〜18:00 金・土曜は20:00まで 
2019/4/26(金)~5/5(日)は20:00まで。
※入場は閉館の30分前まで
休館日
毎週火曜
※ただし4/30(火)は開館
観覧料(前売)
一般1600円(1400円)、大学生1200円(1000円)、高校生800円(600円)
ホームページ
「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」特設サイト

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