造形美あふれる土器や愛らしい土偶にドキドキ!箱根の岡田美術館で「DOKI土器!土偶に青銅器展」開催

土偶展@岡田美術館 土器+はにわ  PC

左/「深鉢形土器(火焔型土器)」縄文時代中期 紀元前 3000~紀元前 2000 年 岡田美術館蔵 右/「埴輪 壺をのせる女性 杯をもつ女性たち」古墳時代 5~6 世紀 岡田美術館蔵

箱根・小涌園の緑の中にある岡田美術館では、2019年10月5日(土)から2020年3月29日(日)まで、「DOKI土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―」を開催する。展覧会では、日本と中国の古代のやきものや青銅器約80点を一堂に展示。1万年以上前に誕生した縄文土器をはじめ、個性豊かな土偶や素朴な表情の埴輪(はにわ)など、現代人の想像をかきたてる作品たちに会いに行こう。

更新日:2019/09/02

土偶展@岡田美術館 土偶
左/「土偶」縄文時代後期 紀元前 2000~紀元前 1000 年 岡田美術館蔵 右/「土偶」縄文時代晩期 紀元前 1000~紀元前 400 年 岡田美術館蔵

岡田コレクションから、個性豊かな土偶の名品が勢揃い

今回は、岡田美術館収蔵の土偶5点と埴輪17点が一堂に展示される。土偶は人や動物をかたどった土製品のことで、日本では縄文時代(紀元前1万5000年~紀元前400年頃)に作られた素焼きの人形を呼ぶ。

時期や地域によってさまざまな土偶があるものの、ふくらんだ胸やお腹など女性的な特徴を持ったものが多いことから、安産や子孫繁栄、豊作などを祈るために使われたと考えられているとか。

展示される土偶は、ハート形の顔をしたものや、作られた当時は全身が鮮やかな朱色だったと思われるものなど、何ともユニークなものばかり。縄文時代の人々は、こんな個性豊かな土偶を前にどんな祈りを捧げたのか、考えてみるのも楽しい。

土偶展@岡田美術館 埴輪
「埴輪 壺をのせる女性 杯をもつ女性たち」古墳時代 5~6 世紀 岡田美術館蔵

神聖な鶏や女性、武人などバラエティに富んだ埴輪たち

一方、埴輪は、古墳時代(3世紀後半~6世紀)に権力者のお墓(古墳)の上に並べた素焼きのやきもののこと。もともとお供え物として筒形から始まった埴輪は、だんだんに埋葬者の権威を示すための家屋や道具、動物、人物へと形状が発展していったそう。

そのモチーフは多彩で、夜明けを告げることで太陽を導く神聖な鳥と考えられていた「鶏」や、髪をまとめて化粧をするおしゃれな女性、冑(かぶと)をかぶる武人など、バラエティに富んでいる。

埴輪の姿からは当時の人々の生活や風俗がしのばれるとともに、単純な造形と土を切り抜いて作る素朴な表情も魅力のひとつ。

土偶展@岡田美術館 文様土器
「蟠螭文大鼎(ばんちもんだいてい)」(1 対のうち 1 口)中国・春秋時代後期 紀元前 6~紀元前 5 世紀 岡田美術館蔵

古代人の願いが表現された土器や青銅器の文様にも注目を

古代の人々が文様に込めた思いに注目するのも、見どころのひとつ。粘土の上に縄を転がして作る「縄文」は、縄の撚(よ)り方によっても模様が変化。さらに、棒や貝がらなどの道具を使うことで、表現の幅もぐんと広がる。

想像上の生きものや虫がモチーフになっている青銅器の細密な文様も、よく見ると興味深い。写真の「蟠螭文大鼎(ばんちもんだいてい)」は、周囲に蛇のような龍が何匹も複雑に絡み合って装飾性を高めている。

ほかにも、龍が大きな口を広げるワニのような姿でデザインされた文様や、想像上の霊鳥である「鳳凰」の文様、古代中国で生命再生を意味する蝉の文様など、いわゆる縁起のよいモチーフの器が揃う。

土偶展@岡田美術館 日中の土器
左/「深鉢形土器(火焔型土器)」縄文時代中期 紀元前 3000~紀元前 2000 年 岡田美術館蔵 右/「饕餮文方罍(とうてつもんほうらい)」中国・殷(商)時代後期 紀元前 14~紀元前 11 世紀 岡田美術館蔵

共通点&相違点は?日本と中国の名品を比較できる試みも

幅広く東洋の美術を収蔵する岡田美術館ならではの試みとして、日本と中国の名品を見比べることができる展示コーナーも設置。

例えば、煮炊きに使われた土製土器である「深鉢形土器(火焔型土器)」と、「饕餮文(とうてつもん)」と呼ばれる怪獣の顔の文様をつけた祭祀用の酒を入れる青銅器を並べて展示。ふたつの作品は用途も素材も異なるけれど、力強い造形と、器全体に規則的な文様がつけられていることなど共通点も見られる。

また、古代の日本と中国ではお墓の副葬品として土製のやきものを製作した。日本の古墳時代のものが埴輪で、古代中国のものは「俑(よう)」と呼ばれる。埴輪は古墳の上に並べられ、単純な形のものが多いのに対して、俑は墓の中に埋葬され、リアルで生き生きとした表情のものが目を引く。

古代のロマンを秘めた、やきものの魅力を満喫して。

DOKI土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード― ポスター

イベントDATA

イベント名
DOKI土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード―
開催場所
岡田美術館
会期
2019/10/5(土)~2020/3/29(日)
開館時間
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
2019/12/31(火)、2020/1/1(水)
入館料(前売)
一般・大学生2800円(2550円)、小中学生1800円(1550円)
※画像は無断転載禁止
ホームページ
DOKI土器!土偶に青銅器展 ―はにわもいっしょに古代のパレード― 詳細サイト
岡田美術館 外観画像

DATA

スポット名
岡田美術館
電話番号
0460873931 0460873931
住所
神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1 Map
交通アクセス
JR・小田急「小田原駅」より伊豆箱根バスか箱根登山バスで「小涌園」(所要時間40分)徒歩すぐ、小田急線「箱根湯本駅」から箱根登山鉄道で「小涌谷駅」(所要時間35分)より伊豆箱根バスか箱根登山バスで「小涌園」(所要時間2分)徒歩すぐ
ホームページ
岡田美術館 公式ホームページ

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WRITING/ YOSHIDA (はちどり)

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