薬膳や漢方をとり入れた、体にやさしい夏バテ対処法

薬膳や漢方をとり入れた、体にやさしい夏バテ対処法

東洋医学では、夏バテの原因を「暑邪(しょじゃ)」と呼ぶのだそう。これは「暑い季節」特有の「邪気(じゃき=体調不良を招く原因)」という意味。熱中症の原因にもなるという暑邪にどう対処すべきか、薬剤師で国際中医師の山口りりこさんに薬膳や漢方による方法を教えてもらおう。

更新日:2018/08/22

「人間は自然の一部」だから、自然界と同じ変化が人体にも起こる

「人間は自然の一部」だから、自然界と同じ変化が人体にも起こる

東洋医学の基本は、「人間は自然の一部だから、自然界で起こることが人間の体内でも起こる」という理論。そのため、蒸し暑い夏になると、自然界と同様に私たちの体の中も「蒸し暑い」状態になると考えるのだそう。
「日本の夏は高温多湿なため、その影響を受けて私たちの体内も高温多湿のような状態になります。すると、その暑さや湿気を体外に放出しようとして毛穴が開き、汗として熱や湿気を放出するのですが、その際に体内のエネルギーも体外に漏れ出てしまうために夏バテになるのです」(山口さん)
体内を高温多湿の状態にする原因が「暑邪」。その暑邪に負けないためにはどうしたらいい?
「薬膳では、暑邪に打ち勝つには夏野菜を食べるといいとされています。夏に旬を迎える野菜は、夏の高温多湿な気候に適応する力を持っているのです」(山口さん)

夏の蒸し暑さに対抗するなら、夏野菜を積極的に食べよう

夏の蒸し暑さに対抗するなら、夏野菜を積極的に食べよう

では具体的に、どんな夏野菜が夏バテ予防に効果的なのか、山口さんに教えてもらおう。
「積極的にとり入れたいのはトマト、キュウリ、ズッキーニなどです。これらの夏野菜には真夏の太陽の日差しを浴び続けても干からびない力があります。薬膳では、体内の余分な熱をとる食材と分類されています。夏場はできるだけ毎日とるといいでしょう」(山口さん)
さらに、ほてりを強く感じるときはゴーヤやクレソンなどの苦味のある野菜もおすすめなのだそう。余分な熱をとる作用があるほか、体内にたまりがちな毒素を解毒する作用も期待できるとか。
反対に避けたいのは、氷が入った飲み物。胃腸を冷やしすぎると消化機能が低下して体力不足になり、夏バテや夏かぜを引き起こしやすくなるのだそう。
「飲み物はできるだけ常温か、温かい状態で飲むようにしましょう」(山口さん)

だるさやほてりが強いときは、漢方薬をとり入れてみても

だるさやほてりが強いときは、漢方薬をとり入れてみても

夏バテの症状が強い場合は、漢方薬を試してみては。自然由来の植物や動物を原料とした体にやさしい薬で、体内のバランスを整えて自然治癒力を高める効果が期待できるのだそう。
「だるさが続く、やる気が出ない、体が重だるいという場合は、『六君子湯(りっくんしとう)』という漢方薬がおすすめです。食欲を回復させる効果があり、胃腸の調子を整えてエネルギーを作り出す力を高めるため、疲労回復効果があります」(山口さん)
同じ夏バテでも、のどの渇きが強い、体全体がほてるといった熱感の強さが顕著な症状の場合は、熱中症になっている可能性が。体内の熱や炎症を鎮める「白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)」という漢方薬を選ぶといいのだとか。
今回紹介した漢方薬は薬局で購入できるので、薬剤師に相談した上で選んでみて。

教えてくれた人

山口りりこさん

薬剤師、国際中医師、国際薬膳師。銀座の薬膳レストラン「kampo’s」プロデューサー。星薬科大学にて薬剤師免許を取得し、遼寧中医薬大学にて国際中医師、国際薬膳師を取得。漢方薬局勤務をへて、現在は薬膳レストランの監修をメインに商品開発やエステのメニュー監修などに携わっている。監修する手帳に『月・薬膳・ヨガでどんどんきれいになる! 月美容手帳2019』(2018年9月発売/エイアンドエフ)がある。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

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