今年でデビュー5周年を迎えるアンジェラ・アキさんの今の心境は「感謝の気持ちでいっぱい」。でも自分の中では「音楽の道を歩み始めてからの15周年」を祝っているのだとか。
「よくね。メジャーデビューまで、10年間も諦めずにがんばりましたね、と言われるんですよ。でも、諦めたときも投げ出したときもあるんですよ(笑)。OLやっていたこともありますし。でも、なにをしてても、やっぱりまた音楽に帰ってきた。誰でもいくつになっても、主婦になって子供を産んでも、子供が手が離れてからまた夢を追いかけることもできるし、ずっと一生懸命じゃなくてもいいんですよ。私もずっと諦めないでやってたら、燃え尽きちゃって今ここにいないと思います(笑)」
そんなアンジーのニューアルバムのタイトルは「LIFE」。どんな意味が込められているのだろう。
「これまで、そしてこれからの人生をどう考えているかを音楽で表現してみたかったのと、日本語の曲と英語の曲が半々だったり、半分をアメリカでレコーディングしたりと、いろんな“半分半分”が日本人とアメリカ人のハーフである自分の生い立ちと重なっていたのもありますね」



6曲収録されている英語曲の中でも、「Every Woman's Song」は、美しい旋律にのせ、「We are beauty, we are mystery, we are one・・・(私たちは美しさ、神秘、そしてひとつである)」と、すべての女性に向けたアンジーの優しく、力強いメッセージが印象的。
「インディーズ時代から仲がいい、大先輩であるアメリカのシンガーソングライター、ジャニス・イアンと、私たちにしか作れない歌を作りたい、という思いで一緒に作りました。私は32歳で彼女は60歳で、30歳の年の差がある中で、私たちの共通点はなんだろう?と考えたときに、“女性”であることだって話になって。まったく違う国で生まれ、違う人生を歩んできたけれども、女性であることで繋がっていることを歌で言えたらいいなって」
アンジーは、自分が女性であることを意識して音楽を作っていることが、女性ファンが多いことに繋がっていると思うと話す。
「私は子供がいないから、母親であるという気持ちは含まれないけれども、女性として、仕事と恋愛のバランスや家族とのバランスをすごく考えますね。打ち解ければ姉妹のようになれるのって女性の特権だと思うんですよね。仲間意識っていうか。助けるときも、助けられるときも女性でよかったなと思います」
10月からは埼玉を皮切りに全国ツアーがスタート。歌はもちろん、毎回大爆笑のアンジーのMCを楽しみにしているファンも多い。
「歌い手なのに、そんなんでいいんでしょうかね、まったく(笑)。話が長いんで、バンドの人たちにも“俺たちいなくていいんじゃないの?”って言われることありますよ(笑)。ライブでは思いっきり感動して帰ってほしいのと、思いっきり笑って帰ってほしい気持ちがあって、そういう意味では話でも盛り上げよう、と思うんですよね」
最後に。残暑の疲れを癒すには?
「やっぱりビール!? 心の夏バテにはとにかく“無理をしないこと”。クーラーがなくても、まずは受け入れる。そしたらいつか水風呂を浴びられるときが来るから。それまでは、がんばりすぎないことですよ」

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