2007年に大ヒットした映画『マリと子犬の物語』のスタッフ・キャストが再び集結。『マリ〜』では犬嫌いの父親役だった船越英一郎が、野生動物救命所の獣医役として、自然と動物、そして家族を守るアツい男を演じる! 「共存」。そんな尊いスローガンが、方法を間違えると誰かが傷つくことにつながってしまう。オオカミにそっくりの子犬を拾った幼い兄妹が北海道の大自然の中で大きく成長するハートウォーミングな物語。オオカミ=ウルフをうまく覚えられなくて妹のしずくが、「ウルル」と名付けた子犬。でも、見れば見るほど絶滅したオオカミに似ている・・・まさか!? 久石譲の音楽が物語に色彩を添える。動物好きな彼と一緒に見たい1本。
『ウルルの森の物語』で船越英一郎さんの妹、千恵を演じている深田恭子さん。「兄貴!」といつも兄の世話を焼くしっかり者で、動物カメラマンとして冒頭シーンは空から登場。ショートヘアの深田さん、「叔母さん」として子供たちと接する深田さんに、新たな一面を見た感じがする。
「実は髪はいつもエクステで伸ばしているので実際にロングにしたことはないんですが、ここまでの短さで地毛というのは滅多にないですね。私は、ナチュラルな役っていちばん難しいなと思っていて、今回は衣装や髪も、自分の意見というより、皆さんにおまかせして役を作っていただいた感じです。スタイリング剤もほとんどつけず、メイクもほとんどしていません」
インタビューの日はワンサイドだけ少し長いヘアスタイルで、こちらもエクステなのだそう。映画『ウルルの森の物語』にちなんで、衣装の左肩にウルルの人形を縫いつけ、ネイルにも3Dウルルのアートをしてきてくれた。ご自身も愛犬「メロンパンナ」ちゃんを飼っている大の動物好きである深田さんは、『マリと子犬の物語』を観て、いつか動物とお芝居をするのが夢だったという。
「自然が減っていると言ってもなかなか想像がつかないかもしれませんが、この映画にはウルルをはじめ、野生動物たちがすごくたくさん出てきて、こんなかわいい動物たちが少しでも多く生き残れるように・・・って考えるとほんの少しだけど自分にできることはなにかな、というところに行きつくんじゃないかなと思うんです」
「今年はいっぱい働いた」という深田さん。『ウルル〜』の撮影中も大河ドラマと連続ドラマの掛け持ちで、ハードなスケジュールだったそう。
「来年も仕事はバリバリしますが、自分の時間を大切に、オンオフがはっきりした1年になるといいですね。家族でゆっくり旅行もしたいです。今年は私のスケジュールに合わせて、そこに家族に来てもらったりしていたんですが、来年は私が妹の春休みに合わせたりできたらいいですね。
25歳を過ぎてから、ちゃんと中身のある毎日を過ごさないと、ほんと空っぽな30代になっちゃうんじゃないかっていう思いがすごくあって、自然といろんなことに興味を持ててきましたね。和食器とかも好きになって、高い物っていうんじゃなく、一見不思議な柄の小鉢でも、“これにあの料理をいれたらおいしいだろうな”っていうのを見極められるようになりたい、と思うようになりましたね。
お稽古がしたくなったり、季節の流れを感じたりとか、細かいことなんですけど、日々感じ方が変わっていく自分がいます。お仕事でも、スタッフの方が自分と年が同じくらいだったり、ちょっと上だったりして、友達と一緒に楽しみながら作品を作っている感じがするんですね。前までは大人の人とお仕事してるって感じだったのが、私を大人と認めて接してくれるのがすごく嬉しくて。結婚に憧れのようなものはありますけど、まだそれは先の話で、今は20代後半を心から楽しんでいます」
深田恭子 PROFILE
1982年、東京都生まれ。1996年、ホリプロタレントスカウトキャラバングランプリ受賞。「神様、もうすこしだけ」「フレンズ」などのドラマで人気に。映画『下妻物語』『ヤッターマン』では衣装でも観客を楽しませた
昴(すばる)としずくの兄妹は、母親・夏子の入院をきっかけに、5年前に離婚した父親・大慈(だいじ)の住む北海道で夏を過ごすことになった。大慈は野生動物救命所の獣医で忙しく、昴たちの迎えも動物カメラマンの妹・千恵に頼んだりと、5年ぶりに再会した親子は打ち解けられずにいた。ある日、しずくは森の中で、オオカミに似た子犬を見つける。ケガをしていたため、大慈のところに持ち帰り、兄妹は「ウルル」と名付け世話を始めた・・・。
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© 2009 「ウルルの森の物語」製作委員会
取材・文/安田佑子 撮影/梁田
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