ドリームワークスの最新3Dアニメーション映画『ヒックとドラゴン』は、誰と一緒に観ても満足できる作品。弱虫のバイキング少年ヒックと、村の天敵・ドラゴンのトゥース。敵同士のはずの2人の秘密の出会いが、奇跡を起こす! 3Dを活かした数々の映像は、うっとりする美しさ。トゥースの背中に乗ったヒックが大空を飛び回る姿が、本当に気持ちよさそうに描かれている。全米では3月に公開され、あの『アリス・イン・ワンダーランド』を抑えて全米で初登場No.1を記録。『カールじいさんの空飛ぶ家』が米アカデミー賞作品賞にノミネートされたように、良質なアニメーションは大人の女子にも、素晴らしいメッセージをくれる。この夏はヒックとトゥースに会いに行こう。
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今作の原題は「How to Train Your Dragon=(君のドラゴンの訓練法)」。英語圏にある書店のペットコーナーに溢れている「ペット犬の訓練法」的な本のタイトルを文字っている。少年ヒックとドラゴン・トゥースの友情物語に留まらず、エンターテイメントとしての面白みがあるのも、大人が十分楽しめる理由の1つ。周囲から「できの悪い族長の息子」と言われるヒックが持ち前の機転と手先の器用さで、敵に回せば獰猛なドラゴンたちを大人しくさせていく様は、観ていてワクワク! ちなみに“ヒック”というと、しゃっくり音のよう。彼の名前は原作&英語版では“HICCUP”で、本当に「しゃっくり」という意味。
同じドリームワークス作品「リロ&スティッチ」のクリス・サンダース&ディーン・デュボアが監督で、原作は英国人女流作家のクレシッダ・コーウェルの児童文学。2000年に、絵本「Hiccup the Seasick Viking(船酔いバイキングのヒック)」が出版、その後2003年からヒックを主人公にした児童文学シリーズが計8冊出されている。イラストレーターでもあるクラシッダはキャラクターを文章にする前に、絵を描いてそのキャラクターらしい表情をイメージして文章にしていったのだとか。映画で登場しない部分として、原作では、ヒックは「ドラゴニーズ」と呼ばれる“ドラゴン語”を話せる唯一の少年という設定になっている。
コンピューターアニメ作品は、新作であればあるほど、その技術の進歩は驚くばかり。ヒックの父親・ストイックをはじめとしたバイキングたちはふさふさの髭を生やし、毛皮を身につけているが、コンピューターアニメの世界で「毛」を表現するのはとても難しく、「毛をいかに自然に見せるか」には最新技術を用いて細心の注意を払ったのだとか。ちなみにオリジナル英語版でストイックの声の演じているのは『300/スリーハンドレッド』のジェラルド・バトラー。スタジオでは声の演技をする彼の映像を同時に収録。その映像をアニメ化し、ストイックの動きやしゃべり方、表情に取り入れた。どうりでストイック役にジェラルドがぴったりなはず!
バイキングたちの島、バーク島。彼らは村を守るため、ドラゴンたちと長年闘っていた。「ドラゴンを倒す者こそ真のバイキング」。男たちは自分からすすんで戦いに出ていった。でも、族長の息子・ヒックは、やせっぽちで弱虫。ドラゴンと戦いたくてもみんなに止められる。ある日、ヒックはしっぽの一部を失って飛べないドラゴンに出会う。モノ作りが得意なヒックは可哀想に思い、天敵であるドラゴンに手作りのしっぽを作ってあげることに・・・。
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取材・文/安田佑子
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