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『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督が、チャーミングな映画『ミックマック』で、また幸せを運んできてくれる。“ミックマック”とはフランス語で“イタズラ”の意味。レンタルビデオ店で働くバジルは発砲事件に巻き込まれ、頭に流れ弾を残したまま生きていくことに。事件のために家も仕事も失ったバジルが思いついたのが、ちょっとした“復讐”。ターゲットは、なんと自分の頭に埋まっている弾丸を作った軍事会社と、30年前に父親の命を奪った地雷を作った兵器会社。一緒に生活するユニークな仲間たち7人と力を合わせ、イタズラ大作戦を決行! ちょっとしたイタズラが、世界平和につながるハッピームービー!
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父親は地雷撤去作業中に亡くなり、母親は入院、自分は寄宿舎を逃げだし、30年後には発砲事件に巻き込まれる・・・とかなり波瀾万丈なバジルの半生も、『アメリ』同様、ジャン=ピエール・ジュネ監督が描けばシュールで軽やかに。地雷、テロ、武器輸出入など、世の中が抱える暗い現実を、ジュネ監督らしい形で伝えている。また、高級デパートのギャラリー・ラファイエット、オルセー美術館など、パリの新旧名所を満喫できる今作では、撮影をフランスで活躍する日本人カメラマンのテツオ・ナガタ(永田鉄男)氏が担当。永田氏は1952年長野県生まれで『エディット・ピアフ〜愛の賛歌』をはじめ2度のセザール賞を受賞している。
失業したバジルは、廃品を回収&改造しながら明るく暮らす7人と共同生活を始める。お父さん的存在の“プラカール”はギロチンの故障で死刑を免れた過去を持つ。料理担当で、仲間の和を大切にするお母さん役の“タンブイユ”。見るだけで距離やサイズ、なんでも計測できる女の子“カルキュレット”。廃品から発明品を作り出す“プチ・ピエール”。人間大砲のギネス記録を持つ“フラカス”。元・民俗学研究者でイタズラ作戦では交渉役担当の“レミントン”。冷蔵庫、段ボール・・・どこにでも体を折りたたんで入れる軟体女子の“ラ・モーム・カウチュ”。バジルを含め、それぞれに不思議な8人だが、作戦では得意分野を活かして一致団結!
『アメリ』の主役と言えば、オドレイ・トトゥのはまり役だが、彼女は次点でヒロインになったって知っていた? ジュネ監督は最初、英女優のエミリー・ワトソンを考えて脚本を書いていたのだ。実は、『ミックマック』のバジル役も当初は、『アメリ』にも出演していたジャメル・ドゥブーズをイメージして書かれたが、ジャメルが個人的事情で途中降板、第2候補だったダニー・ブーンにバジル役を依頼した。ダニーは「ほかの俳優用に書かれたものなら」と一度は断るが、監督は脚本をダニー仕様に変更し、説得した。監督によれば「今や、ダニー以外のバジルは想像できないよ。オドレイのアメリと一緒だね。これぞ素晴らしい運命のイタズラ!」とのこと。
幼い頃に父親を地雷で亡くしたバジルは、寄宿舎の厳しい規律に耐えられず脱走。そして30年後。彼はレンタルビデオ店で働いている。ある晩、発砲事件に巻き込まれ、流れ弾がバジルの頭に! 間一髪で一命を取りとめたが、弾丸を頭に残したまま生きていくことに。周りは彼が死んでしまったと思ったのか、部屋は引き払われ職場にも代わりの店員が。ホームレスになりその日暮らしをするバジルだが、路上でおもしろい出会いをする・・・。
2009© EPITHETE FILMS -TAPIOCA FILMS -WARNER BROS. PICTURES -FRANCE 2 CINEMA -FRANCE 3 CINEMA
取材・文/安田佑子
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