「友達リクエストが来ています」。今年7月、登録者数が5億人を突破した世界最大のSNSを作ったのは、ハーバード大に通う19歳の青年だった! 「フェイスブック」の生みの親で、今年25歳になるマーク・ザッカーバーグは、米雑誌が選ぶ「世界で最も若い10人の億万長者」第1位に。しかし、その裏側には2つの裁判が。アイディアを盗まれたと言うハーバードの同窓生。裏切られたという創業時の共同経営者。そして、どちらにも「あくまで自分の記憶が正しい」と主張するマーク。3者が語る3つの真実、膨大な台詞、計算されつくされた演出にどんどん引き込まれていく! 『セブン』のデヴィット・フィンチャー監督作品。あなたの友達は、何人ですか?
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世界最大のSNS「フェイスブック」の創始者であるマーク・ザッカーバーグは、その後大学を中退し、現在1600人以上の社員を抱えるCEO。米ABCの取材でジェシー・アイゼンバーグ(27)が自分を演じたことについて「ナイスガイですね。彼の親戚がうちで働いてて、よく製品のデザインについて打ち合わせをしますよ」と話した。「映画は観ないつもり」と話していたマークだが、その親戚の仲介でジェシーと一緒に試写を観て、彼の演技を誉めたというが、内容に関しては不満なようで、「合っていたのは衣装だけ」と話している。ちなみにジェシー自身は「他の人が僕のことをいっぱい書いてくれてるから」とフェイスブックをやっていないそう。
金曜の午前に脚本が届き、午後には「やりたい」と連絡したというD・フィンチャー監督。「僕も21歳の時、はっきりと自分のやりたいことがわかっていたのに、大人たちには『君はまだ若いから』」と言われた。だから彼らの怒りに共感できる」と言う。撮影では、役者のベストを引き出すために、1シーンについて尋常じゃないテイクを重ね、200テイクに及ぶものも。「繰り返すことで、会話が自然なものになる。オペラ的な演技に向かおうとする本能を鈍らせるんだ」と監督。ジェシーは「なんテイクも重ねなきゃいけないんだけど、その度に出される監督の指示が的確なんです。だから90回目のテイクにも特別な価値があったと思う」話す。
ハーバード大には「クラブ」と呼ばれるいくつかの男子学生組織がある。選ばれし者しか入れないセレブ団体とも言える「クラブ」は、マークには縁遠い話。恋人のエリカの「ボート部の男子は素敵」という言葉も気にくわない。ある日、マークは上級生で双子のウィンクルボス兄弟に、あるサイトの立ち上げを手伝ってほしいと頼まれる。兄弟は由緒あるクラブのメンバーで、しかもボート部だった! イケメンセレブでスポーツ万能、頭脳明晰なこの兄弟、怖いくらい瓜ふたつ。こんなそっくりな双子俳優がいたなんて!と思いきや、本当に信じられないが実はアーミー・ハマー(24)が1人で演じている。
2003年。ハーバード大学2年でコンピューターおたくのマーク・ザッカーバーグは、寮の名簿をハッキングし、女子学生の写真を並べてランク付けするサイトを作った。すると、そのサイトが大人気に。半年間の観察処分を受けたマークには、もう次のアイディアが浮かんでいた。「みんな、身近な友達のことを知りたがってる!」。そして、今や全世界で5億人が登録するSNS“フェイスブック”は、「ネット上の大学の社交場」として誕生した・・・。
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取材・文/安田佑子
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