ヒアアフターとは、「死後の世界」そして「今後」「未来」の意味。臨死体験をしたことで元の自分に戻れなくなり、孤立する美人ジャーナリスト、死者と話せる能力を捨ててしまいたい青年、唯一無二の存在だった双子の兄を失い、死の世界と交信を試みる少年。パリ、サンフランシスコ、ロンドン。3つの都市に住む3人の男女の魂がお互いを呼びあう。「硫黄島からの手紙」に続き、スピルバーグ×イーストウッドがタッグを組んだ今作は、人と人のつながり、そして愛情の物語! イーストウッドは言う。「死後の世界があるかは誰にもわからない。ただ、人は与えられた人生を精一杯生きるべきだと信じている」。
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「ミスティック・リバー」「グラン・トリノ」など、監督としても世界中に愛されているC・イーストウッド(80)。製作総指揮を務めたS・スピルバーグは言った。「この作品を誰が監督すべきかはっきりしてる。クリントさ」。3都で起きるエピソードを散漫にならず、ひとつの物語として紡ぎあげる手腕はさすが。第1のエピソードでは、パリで優秀な美人ジャーナリストとしての地位を謳歌していたマリーの臨死体験からの再生を描く。津波にのまれ、死を間近に見たことで死生観が一変し、その体験を深く掘り下げ人々に伝えたいという思いが強くなる。しかし、周囲の人はそんな彼女と距離を置くように・・・。ハワイがロケ地の迫力の津波シーンにも注目!
第2のエピソードの舞台はサンフランシスコ。工場労働者で、霊能力を持つジョージは、依頼者の手を握ることで、その人と深い関係のある死者と対話ができる。かつては有名な霊能者だったが、彼はもうこの力を使いたくなかった。兄は金儲けに走り、ジョージが心を開いた友人や恋人も、彼を恐れて離れて行ってしまうから。そんなジョージが心から渇望していたもの、彼の孤独の氷が溶けていくきっかけとは果たして!? 演じるのは、イーストウッド作品に主演するのは「インビクタス/負けざる者」に続き2作目のマット・デイモン(40)。クリントは言う。「僕はマットのファンで、彼ならジョージの心の葛藤を見事に演じられるのがわかっていたよ」。
第3の舞台、ロンドンでは、一卵性双生児の少年、マーカス&ジェイソンが、薬物依存症の母親と暮らしていた。いつも自分を守ってくれる兄のジェイソンさえいれば、なにも怖くなかった物静かなマーカス。そんなときに訪れた、思いがけない兄の死。依存症の治療のために母親とも暮らせなくなり、心のよりどころを完全に失ったマーカスは、天国のジェイソンと話がしたくて、アメリカの霊能者・ジョージの存在を知る。ジェイソンとジョージが出会ってからのエピソードには本当に胸が熱くなる! 兄弟を演じるのは100組以上の双子の中から選ばれた、ジョージ&フランキー・マクラレン兄弟。
フランスの人気ジャーナリスト、マリーは恋人と訪れていた東南アジアで津波にのまれ一命をとりとめたが、呼吸が停止したときに見えた光景が忘れられない。一方、アメリカの霊能者ジョージは、死者との対話に疲れ、今は工場で働く。兄のビリーはジョージの“力”でビジネスをしたいが、ジョージは断り続けている。そして、ロンドンに住む少年・マーカスは、双子の兄を事故で失う。死に直面した3人の人生が交錯するとき、なにかが起きようとしていた・・・。
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取材・文/安田佑子
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