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韓国では「初恋の話」は、女性にとって大切な思い出。今のパートナーに内緒にしてしまう人もいるくらい。33歳のシングル女子・ジウも初恋の人が忘れられず、お見合いしたイケメンパイロットからのプロポーズも断ってしまった。一方、31歳のギジュンは心配症過ぎて旅に行けない旅行会社社員。お客に旅先の危険ばかり説明してしまい、上司から怒られ一念発起、自分で起業することに。立ち上げたのは「初恋の人を探すビジネス」。その第1号の依頼人としてやってきたのがジウだった! 「コーヒー・プリンス1号店」でアジアの女性を虜にしたコン・ユと、「ごめん、愛してる」のイム・スジョン主演のラブコメディ。仕事では堂々としてるのに、恋には小心者、そんな女子に見てほしい1本。
184pの身長に鍛えた体、そしてソフトなマスクの韓国俳優コン・ユ(31)。ドラマ「コーヒープリンス1号店」で、男装したヒロインをそうとは知らず好きになってしまい、もがき苦しむキュートな姿で、アジア中の女性を虜にした。その人気の絶頂で惜しまれながら軍に入隊、2009年に除隊後、初めて選んだ仕事が今作だった。彼が演じているのは、「初恋探し株式会社」の社長ギジュンと、ジウの妄想に登場するジウの初恋の人、キム・ジョンウクの2役。小心者で生真面目なギジュンと、ワイルドで男らしいジョンウク。コン・ユが2倍楽しめる作品になっている。明るいエンディング曲「2度目の初恋」をコン・ユ自らが歌っているのも嬉しい。
イム・スジョン(30)はモデルから女優に転身し、演技力の高さからも人気の韓国女優。「Love Letter」の岩井俊二監督も、彼女に「一度仕事をしたい」とラブコールを送っているほど。その肌の美しさからSK−IIのCMモデルにも起用されている。清楚ではかなげなイメージの彼女が、この作品では無造作ソバージュ頭で、男勝り、仕事オンリーなシングル女子・ジウを気持ちよく演じていて新鮮! 酔うと男子にケンカをふっかける強気なジウも、初恋の相手・ジョンウクに見せる顔は恋する乙女そのもの。彼女のころころ変わる表情を楽しみたい。コン・ユとはグループで小旅行に行ったり、お茶を飲んだりと以前から仲が良く、熱愛説まで流れたほど。
今作は、韓国の人気ミュージカルが原作。映画化にあたり、ミュージカル版で脚本、演出を担当した女性監督、チャン・ユジョン(34)がメガホンをとることに。監督は“初恋”というテーマについて、「ゲームでもなく、買い物でもなく、我を忘れて夢中になった対象が“誰か”だったことが、誰にもあるはず。それが初恋なのではないかと思いました」と話す。今作は韓国で去年暮れに公開され大ヒット、主演2人を言い表す「“コン・ス”カップル」という言葉までできた。2人については、「友人同士なので息がぴったり。でも、あまりに親しすぎて、ロマンティックなシーンにドキドキするようなときめき感が出なくて、苦労しました」とのこと。
33歳のシングル女子・ジウは子供の頃に歌手としてヒット曲を出したが、今は裏方でミュージカルの舞台監督をしている。10年前にインドで出会った初恋の人、キム・ジョンウクが忘れられず、次の恋愛に進めずにいる。そんなジウを見かねた父親は、彼女を連れて「初恋探し株式会社」へ。開業したばかりのその会社は、なんとジウが依頼人第1号。まじめで潔癖&心配症の年下社長・ギジュンとジウの“キム・ジョンウク探し”が始まった・・・。
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取材・文/安田佑子
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