都会に出てきた私は、故郷のみんなより、成功して幸せでいなきゃ・・・。でも、37歳のメイビスの現実は、芽が出ない作家、バツイチ、彼氏もなく、友達は犬とお酒。モヤモヤした日々を過ごしていたところに元彼が父親になったメールが! それでスイッチが入ったメイビスは、幸せをつかむために車に飛び乗る。行き先は自分の故郷。目的は妻子と幸せに暮らす元カレを自分のものにすること。私、まだまだキレイだし、ファッションも都会で洗練されているし、育児に追われている不幸な彼を救えるのは私だけ! そんなメイビスの無謀な作戦の結末は? 彼女の暴走ぶりは周囲とって大迷惑だけど、ちょっぴり理解できちゃうところもあったり。大人になるってどういうこと? 自分を振り返るリアル女心ムービー。
ずっと連絡を取っていなかった既婚者の元彼から、生まれたばかりの赤ちゃんの写真が送られてきたらどうだろう。彼に少し想いが残っていても、「おめでとう」と良識的に返事する? 「今さら」と無視する? この映画のヒロイン、メイビスの考えは突き抜けていた。「これは平凡な結婚生活と、育児に疲れてるっていうメッセージね。私が彼を救ってあげなきゃ!」と、大勘違いしたまま乗り込んでしまうのだ。彼に早速電話し、翌日会う約束を取り付ける。彼が指定してきたのはローカルなファミリーレストラン。彼はすっかりよき夫、よきパパになっていて、メイビスは完全に過去の人。なのに、彼女はそれにまったく気が付かない・・・。
メイビスを演じるのは南アフリカ出身のオスカー女優、シャーリーズ・セロン(36)。最近ではディオールのフレグランスのCMに出演し、その美貌と完璧なボディで観る人をうっとりさせていたが、この映画では彼女の美しさがメイビスの“イタい女ぶり”を引き立てる。誰にも会わないときの彼女のファッションはだらけたもので、すっぴんにサングラス、よれよれのキティTシャツにスウェットパンツ。一方、元彼とデートだからと思いっきりオシャレをした彼女はとっても華やかで素敵。なのに、田舎町では浮いてしまって空回り。彼の奥さんはメイビスほど美人じゃないし、服装も地味。でも“彼に愛されてる”。この事実にメイビスはどう立ち向かう!?
監督は『マイレージ・マイライフ』も手掛けたカナダ出身のジェイソン・ライトマン。脚本は、監督と組み『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞脚本賞を受賞したディアブロ・コディ。この黄金コンビの作品は、ドラマとキャラクターの描き方、台詞がないときの絶妙な間合いが抜群! 今作の舞台、ミネソタ州ミネアポリスはディアブロ自身の故郷。彼女は「何年もたってから高校時代の恋人を追ってきた女性」の実話を聞いて、この物語を書き始めた。監督は「ディアブロは混乱したキャラクターを描くのが上手で、だけど、そのキャラがいい人か悪い人なのかを決めつけない。その判断を観客に委ねるんだ。私もそれを心がけて演出した」と言う。
メイビスは都会で暮らす37歳バツイチ女子。自称「作家」だが、実はゴーストライター。担当しているヤングアダルトもの(ティーン向けの小説)シリーズは人気がなくて終了間近、恋人もいなく、パッとしない毎日にモヤモヤしていたある日、彼女は1通のメールを受け取る。差出人は故郷の元カレ。そこには赤ちゃんの写真が添付してあった。メイビスはいてもたってもいられなくなり、すぐに帰郷する。妻子のいる元カレとヨリを戻すために・・・。
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取材・文/安田佑子
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