ミーアキャット＜映画 試写会＞ポール・ニューマン×三谷幸喜

広大なアフリカのカラハリ砂漠で家族で暮らす、成長しても30�pの大きさにしかならないミーアキャットたち。“キャット”といっても猫ではなく、マングース科に属する彼らはキュートで愛らしく、後ろ脚２本で太陽に向かってすっくと立つその姿はまるで人間のよう！　映画『ディープ・ブルー』『アース』の制作陣が、ミーアキャットの天敵ワシやヘビとの格闘劇、彼らが寄り添って眠る土のなかまで、迫力＆斬新な映像で描くドキュメンタリー。穏やかな声のナレーションは、秋に惜しまれてこの世を去ったポール・ニューマン。広大な砂漠の中の小さな小さな存在でも、家族が協力して必死に生きていこうとするミーアキャットたちは、応援せずにいられない!!

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映画ではかなりの接写で撮影しているため、ビーバーやペンギンくらいの大きさようにも見えるミーアキャット。でも実際はまるで片手で持ち運べるフィギュアのように小さくて細い！　立っているミーアキャットと目の高さ合わせるにも人間が腹ばいになってやっとだし、ムービーカメラの四角いレンズから少し頭が出るくらい。同じ方を向いてしっぽを支えに後ろ脚２本で直立するミーアキャットだが、太陽の光でおなかを温めることで身体に熱をいきわたらせるため、皆が太陽の方向を向いて立つのだそう。おなかの前にちょこんと重ねられた前足が手のようで何とも可愛い。日本でも全国35カ所の動物園でミーアキャットを観ることができる。

とても愛くるしい外見とは裏腹に、敵対する群れとの縄張り争いや、身内同士でも抗争が起きるため、「動物界のギャング」と呼ぶ研究者達もいるというミーアキャットは、南アフリカ、アンゴラ、ナミビア、ボツワナの砂漠の低木林に生息する。必ず群れで生活して、繁殖活動は１組のオスとメスが行い、その他のメンバーは子守りなどに徹する。主に昆虫やサソリ、動物の根を食べるが、子守り担当のミーアキャットはエサの捕り方などを成長に合わせてどんどん難易度が上がるように教えていく。映画でも幼いコロに兄がサソリの捕り方を自らやってみせている。このような積極的な「教育」が確認されているのは、哺乳類では人間とミーアキャットだけなのだとか。

ミーアキャットたちに普段どおりの行動をしてもらいたいため、スタッフ陣はカメラに彼らを慣れさせるまで３カ月をかけたという。偽のカメラを巣穴のそばに置いたり、彼らの鳴き声を真似てみたり。そうして撮影された映像は抜群の臨場感にあふれている。動物にスポットライトを当てては驚かせてしまうため、赤外線カメラも使用してミーアキャットの巣穴の中を撮影。それによって彼らの目覚めのシーンや、お互いに身体をくすぐりあう様子も撮影できた。ワシの視点で空を飛ぶ映像はヘリコプターの下にカメラを安定させて1000mの上空から撮影した。そんなスタッフ陣の苦労が凝縮された映像だからこそ、動物たちの世界にひきこまれる！

立ち向かえ、地上30センチの勇者たち

アフリカ南部のカラハリ砂漠。ミーアキャットのコロは生まれて３週間目。ミーアキャットは家族で助け合って生きる。１歳上の兄はコロにエサのサソリや昆虫の食べ方を教え、ワシや毒蛇など、コロ達を脅かす動物からも命がけで守ろうとしてくれる。１カ月もの間雨が降っていない灼熱の砂漠で植物が枯れ果て、餓死寸前の中、ミーアキャット同士で縄張り争いが起こる。さらには、またワシがコロ達を襲ってきた・・・。

監督／ジェームズ・ハニーボーン
ナレーション／ポール・ニューマン（日本語吹き替え版／三谷幸喜）
配給／ギャガ・コミュニケーションズ
上映時間／1時間25分
2009年1月10日（土）みゆき座他全国ロードショー