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さて皆さん、だいたいがおばちゃんという生き物は、パワフルなんでございます。世の男性方が「まったくババアはよ」なんて眉をひそめようが何しようが、おばちゃんたちは気にしない。気にしないでガンガン元気だ。
そして皆さん、女優という生き物は、皆さんがお考えになる以上に、変わった生き物でございます。一般的には、美しく、豊かな感受性を持ち、変幻自在な演技力で見る人たちの心をとらえて離さない魅力的な存在。これが女優だと思うんだけど、いや、もちろんそのとおりなんだけども。もし私も女優のはしくれに加えてくださるならば、自分も含め反省を込めて、あえていわせていただきます。女優って変な生き物よ。その変さかげんはまったく千差万別。だからいわゆるプッツンとかイッちゃってる系とか女王様系とか、そういう意味じゃないの。ま、いうと、ユニークとか個性的とか独創的とか、けっこう一般常識とは違う価値観で平気で生きている人たち?
で、その女優とおばちゃんのコラボレーションが、先週からお伝えしているピン子さんと麗さんだ。パワフルでなおかつメチャクチャ。すなわち自由自在の怖いもんなしだ。そしてこれだけはいわして。私なんておふたりの前ではまだかわいいガキだからね。
いやぁ、実際自由だよー。怖いもんないよー。さっきもいったように、だからといって傍若無人で威張ったりするわけでは絶対ない。でも助監督の説明なんかぜーんぜん気にしないでおしゃべりはしちゃう。おしゃべりはしちゃうけど、ベテランだからちゃんと仕事もこなす。そこでどんなことが起きるか。
私「お姉ちゃん、お願いだから事件に首突っ込まないで」
ピン子さん「何いってんのよ。わかってる」
例えば台本上はこんなセリフが、 ピン子さん「何いってんの。わかってる。あんたその土地何坪あるか知ってる? 千坪よ、千坪。びっくりしちゃったわよ」……「はぁ? やばい! そんなセリフあったっけ? え? なんて返せばいいんだっけ? あれ? 意味通じなくない?」。ピン子さんはセリフとまったく同じテンションで同じ音量で、全然別の話題をしゃべってるのだ。せめてさぁ、間を空けるとかなんとかしてほしいよねー。
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