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話題の中心はやはりダイエットだ。美の追究と欲望のハザマで女優はいつも苦悩してるわけですよ。麗さんいわく「もうホンット太っちゃって太っちゃって、どうしようもないのよ。でもね、食べたいわけ！ だってあんた食べるしか楽しみなんてないのよ！ 酒を浴びるほど飲むような年じゃないしさ、男に入れあげるような金もないしさ。わかってんの、わかってるけど炭水化物だーい好き！ うどんもパンもごはんもパスタもみんな好きっ！ でも、だーから太っちゃって太っちゃって、洋服なんか全部着れなくなって、どれも合わないからウィンドーショッピングなんてする気力もわかないわけよ。そいで引きこもりになっちゃってさー！ で、ようやく見つけたのよ、うちの近所で！ あたしに合う洋服を売ってるお店を！ だからもう、そこんち買い占めるぐらい買ったわよー！ これ、かわいいでしょ、ね、やせて見えない？」ふぅ〜、こんなテンション高い引きこもりがいるかよ。ていうか、いったいなんの話だよ？ 「あたし頭にきてんの！ なんでこうパンストのゴムをきつくすんの？ ね、なんでこんなに締めつける必要があるわけ？ 世の中にはね、痩せてる人ばっかじゃないのよ。もっとゴムを太ーくして、ゆるゆるに作りなさいよ！ ずっとはいてるとゴムがあたるとこがかぶれちゃうのよ！ あたし一カ所にゴムがあたらないようにちょっとずつずらしてはいてんだから！ 大変よ！」。新製品開発のアイデアを探しているパンスト業界の方、是非参考になさってください。
偶然だがピン子さんも麗さんも40過ぎで結婚なさった。おふたりいわく「あんた、晩婚っていいわよ〜。もうこの年になると激しく燃えるとかなんとか、そんなのはだんだんいらなくなるのよ、酸いも甘いも噛み分けたさぁ、いろんなことが一巡して、だいたい我慢できるようになってからの結婚はいいわよ〜。家族よ、家族を作るんだもん。本当に結婚してよかったわよ。もちろん今までの自分も後悔してないわよ。でもホーントいいわよ結婚って。女が更年期迎えてさ、不安定な時期にさ、そばにいてくれる人がいるって大事よ〜」。なるほど。「でもね、結婚したい結婚したいなんて思ってるうちはだめね。『もういいわ、ひとりで』 って思ったときにふっと現れるもんなのよ、運命の人って」。う〜ん、これもおふたり共通のご意見。もちろん、今の幸せをつかまれるには、おふたりの人間性があってこそなんだけど。
私も、ピン子さんや麗さんの年になるまで、どんな人間的な厚みを重ねられるか、あんなパワフルでメチャクチャあったかくて厳しくてかっこいい女優になりたいなぁと、改めて思ったのでした。
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