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果たしてこれが見事にあったのよ、桜! 日本の桜とは少し違うけど、あれは桜の木に間違いない。なんていう名前の桜かは知らないけど、花の色はソメイヨシノより白っぽい。それと八重桜。濃いピンクの花を堂々とつけて立派に咲いてました。うれしかったー! 桜を発見したときは。なんか新宿駅の雑踏で田舎の友達にばったり会ったときみたい「こいつもがんばってんだなぁ、知らない土地でさぁ…」って感じ?
いやうれしかった。うれしかったのは事実。でもよく見るとねー…う〜ん。なぜかいまいちなんだよねー。まず日本ってさ、桜をズラーッと固めて植えるじゃない? 公園とか学校とか神社とかお寺とか川沿いとか。それは満開のときのあの狂おしいほどの桜の花の勢いと散るときの桜吹雪の壮絶さを、昔から日本人がよく理解してるからだと思うのよね。何よりもその花の特徴を尊重した植え方というかさ。アメリカって、ペットのしつけにも表れてると思うけど、あくまで人間さま主体でしょ? 人間が癒されるために犬も猫も花もあるというような考え方に思えるんだよね。だから桜の花が最も美しく見える植え方というよりは、街や家並みがきれいに見えるための桜であって、それは、ほかの春咲く花たちとなんら変わりがないというか。日本人からいわしてもらうとさ、それは違うだろうと思うわけですよ。「願わくば花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」と辞世の句まで詠んだ西行の気持ちも考えてよってことですよ。北町奉行のくせに桜吹雪の刺青まで入れちゃった遠山の金さんの身にもなってよってことですよ。ま、あのデリカシーのない食事をしているアメリカの人たちには、わかりようもないことかもしれませんがね。
え? で、お花見はやったかって? やりましたよー、がんばって一輪しか咲いてない桜の木の下で。それでも盛り上がりましたよ、花見宴会は。桜だけじゃなく今年はたけのこも遅かったから例年に比べてずいぶんお値段は張ったけど、ちゃんとたけのこご飯も作ったし、筑前煮や卵焼きの定番はもちろん、昆 布で〆たお刺身やらホタルイカと菜の花のサラダやら、うちの人は張り切って炭火おこしてバーベキューやっちゃうし、おまけに寒さ対策にカキとカニのクリームスープまで作りました。桜もさることながら、こうやって料理を作るのも楽しいんだよねー。来てくれたみんなも喜んでくれて、延々15時間ぐらい宴会しちゃいました! あとあんまり咲いてない目黒川沿いの花見も2回行ったし、アメリカから帰ってから桜前線を追いかけて故郷の富山にわざわざ帰って、桜吹雪の中舟にも乗ったし!
ちなみにお花見という名のもとに、花を愛でながら宴会をするのも、日本人だけなんだってさ。お花見バンザーイ!
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