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私だけじゃないのよ、とにかく富山の人は昆布が好きです。お正月には昆布の入ったお餅を食べる。当然おかきも昆布入りが一番人気。おにぎりもとろろ昆布で巻いてあるのが一般的。昔は海苔が珍しかったから昆布のおにぎりしか見たことがなかった。ちなみにコンビニにもとろろ昆布のおにぎりが置いてある。お好み焼き屋に行けば、切り昆布が生地に混ざってる昆布入りお好み焼き。その風味と香ばしさといったら絶品!
そして今回初めて食べて驚いた「昆布ナン」! これは東京のパン屋さんドンクの富山支店にだけ存在する。名前のとおりナンの中に昆布が練り込まれてるんだけど、これがね、本当にうまいのよ。心の底からしみじみと、うまいのよ。はっきり言って、こんなにハマった食べ物はひさしくございません。ひと口食べるとなんとも言えない(シャレじゃないよ)お口に広がる昆布の香り。ナンの甘みと昆布の塩加減との抜群の相性、アーンド昆布の香ばしい香り、香り、香り……。
「ずっとこのままでいたい。でもこのままでも最高に幸せだけど、この人となら人生の新しい一歩を踏み出してみたい。この人となら何も怖くはないの」。そんな女らしい気持ちにさえさせる安心感と可能性。あれ? オーバーだと思ってるでしょ? いっぺん食べて見なさいよ、わかるからこの気持ち。私なら昆布ナンをこんがり焼いてバターを塗るという形で、新しい一歩を踏み出してみたいな〜。プラスたまり醤油を塗るのもいいかもね〜。あ、正攻法でカレーにも絶対合う! ていうか、なんて私たちの未来は明るいのー!
まぁ冗談はさておき、昆布ナンは是非とも全国区の商品にすべきだ。日本国中の昆布好き、いや全国民に一度は食してもらいたいスーパーヒット商品だと思います、マジで。
富山では、もちろん家庭でも昆布をたくさん使います。ダシをとるだの、佃煮だのは言うに及ばず、さまざまなアイデア昆布料理があるんだけど、お勧めはコレ! 衣の中にとろろ昆布がぴっしり入った野菜のかき揚げ。これがまた香ばしくてうまい!! ちなみにとろろ昆布には三種類あって、昆布の表面を削り取ったのが「黒とろろ」。白いところを削ったのが「白とろろ」。 昆布の芯の部分を削ったのが「おぼろ昆布」。おつゆに使うのはおぼろ昆布、おにぎりはお好みで白とろろも黒とろろも使います。そしてかき揚げの衣に使うのは黒とろろのほうです。黒とろろのほうが、酸味や甘みや塩分も強く、存在感があるから。もちろんお好みによって自由なんですけどね。
あ、もうページがない! たった昆布ひとつでこれだけ語れるのよ、富山って深いわよ。この富山シリーズ、もうちょっと続きますね。では、次回の富山の奥深さに、乞うご期待!
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