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迷って見つける恋するトキメキ


 10月5日にオータム&ウィンターシングルをリリースしました。秋の曲「ゆびきり」と冬の「星降る夜のクリスマス」に2曲収録されてるんですが、今週は「ゆびきり」のお話。

 秋ってなんで人恋しくなるんやろ? なんとなく切ない。燃え上がった夏が終わって落ち着いてくるからなんか。外に出てくというよりちょっとじっくり自分のこと、そして身近な人のことを考えたり省みたりできる季節ですよね。
  春に出会って、夏にはじけて、そして秋。揺れ動く季節をへて二人はお互いを見つめ合う。秋になってさらに深まっていく愛情というものを描きたかったんです。

 秋、二人は今遠く離れた場所にいる。一人旅をしてるのかもしれない。遠い場所に暮らす二人なのかも知れない。ただすぐ隣に愛しい人がいない。遠く離れた場所で愛する人を想い、耳をすませば大好きな人の声が聞こえてくる。誰にも聞こえない声で。そしてあの愛しい顔が浮かんでくる。
「今すぐ会いたいな」「今何してんのかな?」「元気にしてるかな?」胸が切なくなってしまう。そう、気がつけばどこにいても今ここにはいない君へと心が続いているのだ。
  窓の外には冷たい風が吹き、寒い冬が近づき始めてる。やっぱり君に会いたい!

 でも彼の心の中にはゆるぎないものがある。確かに今隣にはいないけど、彼女の声が聞こえてくる。思い出せばたくさんの表情が自分を見守ってくれているような気がする。二人は春そして夏という季節を越えて来たのだ。
  出会った頃はちょっとでも会えないと不安で、たくさんの約束を交わした。でも時間が二人に優しさと信じる心をくれた。会いたくても、切なくても、さみしくても今は君のことを信じてる。
  だからもうあんなにした「ゆびきり」さえ必要ない。僕らは一人じゃないんだ。目に見えない心と心でつながれた二人は、秋にまた深く深く恋におちてゆく。
  秋はきっと恋人たちを優しく包む。そして二人に信じあう心をくれるだろう。秋もやっぱり恋の季節です。

<つじあやのプロフィール>
1978年生まれ、京都出身。ウクレレ弾き語りスタイルで注目を集め1999年メジャーデビュー。スタジオジブリ映画『猫の恩返し』の主題歌『風になる』のヒットなどで知られる。
つじあやのオフィシャルホームページ「うららかさん」
http://www.jvcmusic.co.jp/speedstar/uraraka/



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