“新島ウエディング”って知ってる? その真相を探るために主催者に話を聞いてきました!

新島、ウエディング

東京の離島・新島では、島民と一緒に結婚式を手作りする「新島ウエディング」なるものがあると聞きつけ、“東京離島で縁結び”企画をしている編集部がさっそく、その発起人のひとりである木村諭史さんに突撃インタビュー。今まで10組ものウエディングに携わったという木村さんに、新島ウエディングの誕生秘話や魅力についてズバッときいてきました!

更新日:2019/03/05

“新島ウエディング”っていったいどんなことをするの?

新島、ウエディング
(上)羽伏浦海岸を会場に。島の大自然が舞台 (上から2番目)定番のブーケトスは白い砂が美しいビーチの上で (上から3番目)手作りのバーも登場 (下)息をのむ夕焼けは、自然が作り出す最高の光の演出

会場も料理もすべて手作り! 新島だからこそできるあたたかな結婚式がかなう

「そもそも新島ウエディングのきっかけになったのは、約9年前、新島好きの友人カップルのために新島のシンボル的ビーチ・羽伏浦海岸で結婚式をしようと、島の人が動き出したのが始まりです。その後、新島に縁がある人に限り、1年に1組ぐらいのペースで今までに10組の新島ウエディングを実現してきました。

結婚式をするにあたって、新島で結婚式を挙げるのだから、都会ではできないような新島らしい内容にしようという思いがもともとあったんです。なので、料理は新島村商工会の事業として取り組んでいたケータリング事業と連携。会場の音響は、発起人であるバンドマンの島民が担当するなど、演出や装飾などのアイデアもすべて新島の島民で行いました。また、本土でウェディングプランナー経験のある島の女性が協力してくれたのも大きかったですね。こんな風に偶然が重なり、必然となって、実現できました。

新島ウエディングの魅力は、なんと言っても手作りならではのアットホーム感。全部自分たちでやるので、新郎新婦がやりたいことを一緒に実現できる。だからオンリーワンの結婚式になるんです。手作りなので大変な部分ももちろんありますが、それが形になったときの喜びもひとしお。実際、今まで手掛けてきたどの式も、新郎新婦や参列者、式を手伝ってくれた島民からも“最高の式だった”という声をたくさんもらいました(笑)。これからも“みんなで結婚式を作る”という、新島ウエディングならではの喜びを共有したいですね」

お話を伺った方_木村諭史さん

新島の議会議員で、新島ウエディングの立ち上げから尽力。新島の地域活性になる活動を多岐にわたり行うほか、大学教員、工学博士、自家コーヒー焙煎の開発など幅広いジャンルで活躍。新島ウエディングでは、バーテンダーとして現場に立つことも

新島ウエディングのPOINT1【手作りの郷土料理】

新島、ウエディング

ゲストをもてなす料理は、新島の食材を使った手作りの郷土料理

パーティーの食事は、明日葉や魚介など新島産の食材をふんだんに使った料理や、島に昔から根付くローカルフードをメインにブッフェ形式で用意。食事はゲストが楽しみにしていることのひとつなので、味はもちろん内容にもとことんこだわっている。

そして、これらの料理を作るのは、新島の女性たち。さつま揚げのような新島の伝統料理「たたきあげ」など郷土色溢れるものから、ブルスケッタなど現代風にアレンジしたものまで、毎回豊富なメニューでもてなししてくれる。

丁寧につくられた手作りの料理は、テーブルに並ぶとすぐなくなってしまう人気ぶり。会場によっては青空の下で海を眺めながら食事することもでき、新島の空気を感じながら屋外で食べるのは格別だと好評。都会の結婚式にあるコース料理とはひと味違った新島感たっぷりの食事で、ゲストとともに味覚でも新島ウエディングを満喫できる。

新島ウエディングのPOINT2【島の人とのつながり】

新島

すべて手作りだからこそ、成功するには“思いやり”が大切

新郎新婦やゲスト、島民と“ご縁”ができるというのも新島ウエディングの魅力のひとつ。例えば、白いゲートが印象的な羽伏浦海岸では、挙式のバージンロードのために、ゲートから続く真っ白な砂浜を手作業で固めたり、装飾や音楽・演出もすべて島民のボランティアとともに、新郎新婦を含めた参列者たちで行う。そんな風に作業を一緒にやることで絆が産まれ、よりあたたかな結婚式ができる。

そのときに大切なのが、新郎新婦も参列者も島の人もお互いに気持ちよく、一生に一度の日を迎える気遣い。“誰かがやってくれる”ではなく、“みんなで一緒に作る”という意識を持つことで、お互い思いやることができ、挙式をきっかけにその縁が長く続くことも。結婚式だけで終わらない“つながり”が作れるのは新島ウエディングならではだ。

新島ウエディングのPOINT3【お金から見えた本当の意味】

お金だけじゃない、価値と思いが島と人をつなげるきっかけに

こんな素敵なウエディングだから、お金がかかるのでは? と気になりその点にも迫ってみると、東京で結婚式をするのと予算も、ゲストの負担もあまり変わらないという。

その理由はふたつ。ひとつ目は、ご祝儀制ではなく会費制にしているから。結婚式の会費として1万円、本土から船&宿泊費が約2万円とするとゲストの負担は、東京でご祝儀を包むのと同じくらいの金額に。さらに旅行気分も味わえるというおまけつき。
新郎新婦の負担は、ドレスや演出、飾りつけなどによって異なるけれど、会費・飲食代・人件費含めて約48万円~。そこまで抑えられるのは、ふたつ目の理由でもある、新島の人がお手伝いしてくれるのが大きい。

新島ウエディングのお金のことから見えてきたのは、新島の人たちの優しさ。新島を好きなカップルが、新島で結婚式をしたいという思いを応援するために、島民が喜んで動いてくれる。結婚式を挙げる人と島の人とでお互いに“優しさを持ち寄る”ことがあってこそ、お金ではなく手間と愛情をかけたあたたかな結婚式が実現できる。そして、結婚式で出会った島の人と交流は、新郎新婦だけでなく、ゲストもハッピーな気分にしてくれて、また新島に来たいと思わせてくれる。
そんなプライスレスな体験ができるのが新島ウエディングなのかも!

TEXT/CHIAKI ISHIBE

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