ロックでかっこいい生き様を感じられる本を専門家がセレクト
2015年7月25日(土)17:00コメント 058

夏の風物詩のひとつとなった、夏フェス。今週末は、「FUJI ROCK FESTIVAL'15」が、8月になると「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015」「SUMMER SONIC 2015」など、ロックイベントが続々と開催される。そんなフェスに行く前に、ロックな生き方をしているかっこいい大人たちの考え方に触れてみては?
そこで、音楽とその関連カルチャー本を扱う専門店「BIBLIOPHILIC & bookunion新宿」の店長・須藤さんに、生き方がロックな人々のエッセイ集や自伝を3冊選んでもらった。三者三様の個性的なロック感に触れれば、もっと自由に生きられるかも。
自由な精神を持つ、ロック魂に触れたいなら!

「歌手として活動している、早川さんが描いたエッセイ集です。早川さんは、知る人ぞ知るサイケデリック・ロックバンド“ジャックス”で活動されていた方。このバンドは、日本のニューロックの先駆けになったと言われています。自分の思いに忠実に生きていて、素直でちょっとエッチ(笑)な早川さん。音楽もそうですが、嘘のない言葉や生き方がなんともかっこいいんです。愛に満ちたロックな生き方をされているアーティストだと思います」
バンド活動、本屋の店主を経て、23年後に再び歌い手として活動している、早川義夫。音楽仲間との死別を経験し、“生きること”“歌うこと”についての考えを綴ったエッセイ集。
『生きがいは愛しあうことだけ』早川義夫著/ちくま文庫/799円
かっこいい大人のロックな生き方を知りたいなら

欧米を中心としたサブカルチャーを伝え、“J・J”の愛称で親しまれた植草甚一。1970年代のアメリカカルチャーを、豊かな感性と軽妙な語り口で綴ったエッセイ集。
「ひとつのカルチャーを作り出したと言える、サブカルチャーのパイオニアである、植草さん。物事に偏見を持たない植草さんの考え方はおもしろいですし、誰も思いつかないような視点は今読んでも斬新に感じます。好きなことにとことん探求し続けるバイタリティは、尊敬の念すら覚えます。かっこいい生き様に惚れ惚れしてしまうほど。ロックな生き方をされた方だと思います」
『ぼくは散歩と雑学がすき』植草甚一著/ちくま文庫/1296円
これぞロック!という生き様を知りたいなら

結成40周年を迎えるイギリスのロックバンド“モーターヘッド”のリーダーであり、ヴォーカル兼ベースを担当するレミー・キルミスター。自らの半生を描いた自伝には、。幼少期の秘蔵写真など、レアなお宝写真の収録も。
「今年、70歳を迎えるレミーこと、レミー・キルミスター。モーターヘッドは、今年のフジ・ロック・フェスティバルに出場することで話題になっていますよね。ドラッグやお酒の話など、悪行をなんでも綴った、いわば暴露本です。音楽ジャンルはパンクですが、突き抜けているレミーの人生はロックだなと。破天荒な生き方をし続けている、かっこいいおじいちゃんです」
『レミー・キルミスター自伝 ホワイト・ライン・フィーヴァー』レミー・キルミスター著、田村亜紀訳/LOFT BOOKS/3132円