“熱海五郎一座”の公演は稽古が始まったときから楽しい!春風亭昇太インタビュー

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

東京喜劇を継承しようと2004年伊東四朗一座を旗揚げ、2006年伊東が参加できない時に三宅裕司座長のもと旗揚げされた“熱海五郎一座”の最新作「翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~」が、2019年5月31日(金)から6月26日(水)まで新橋演舞場で上演される。同劇場での公演が6回目となる人気の一座だけに、チェックせずにはいられない。そこで出演者の春風亭昇太さんを直撃、舞台について聞いてきました。

更新日:2019/04/04

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

アドリブはナシ。真剣にふざけているからおもしろい

日本テレビ『笑点』の司会でもおなじみの春風亭昇太さん。本業の落語家にとどまらず役者としても活躍、マルチな才能を発揮し続ける。そんな昇太さんが2005年から“伊東四朗一座”そして“熱海五郎一座”に加わり、今年で15作目の公演なのだそう。

――今回の役は、日本に隕石が衝突するのを回避するために訓練を受ける日本航空宇宙開発局の一員とのことですが、まだ台本をご覧になってないとか。

そうですね、役柄は隕石を爆破するために召集された爆破技師です。台本は、いつも稽古に入る少し前、だいたい舞台初日の1カ月ぐらい前にいただくんです。だからうろ覚えでいつも稽古に参加しています(笑)。

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

―― “熱海五郎一座”は、カッコよさとバカバカしさのギャップを笑いに変える東京の喜劇“軽演劇”で、“演じる笑い”を継承されていくということですが、笑いを演じるというのはどういうものでしょうか。

笑いものなので、まじめに取り組まないとダメなんですね。真剣にふざけているわけです。この一座のお芝居は、基本、台本通りに演じます。でも、稽古中にはアドリブなどを飛ばすことも多くて、それがウケると、その時見ていた三宅裕司さんが「それはあり」と言って、台本に組み込まれていきますね。

――どんどんブラッシュアップされていくのですね。稽古の初日にはなかったシーンがその最終日にできあがっている可能性もあるのでしょうか。

あります。実際の舞台でお芝居している最中に起こってしまうハプニングでも、おもしろいとなると、またそれが台本に足されたりもします。次の回ではそれを加えた台本でのお芝居になるというわけです。

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

初日から千秋楽まで日々の出来事を織り交ぜ毎回違った楽しさがある

――そうすると、初日に観たというお客さまでも、千秋楽に行くとまた違ったお芝居を楽しめるということになるのですね。

そうです、別のギャグが入っていたりして。その日その日のおもしろい出来事を追求していくので、毎回違った楽しさがあるんです。ですから、いちばん理想的なのは、公演は1カ月ありますので、毎日劇場に観に来ていただきたいですね(笑)。毎日ちょっとずつ微妙に変化していきますから。
1カ月もやっているので、失敗する日もあるんですね、僕が。そうするとみんなでフォローしてくれます。それで最終的にはおもしろくおさまっていきます。お客さまとしては、「昇太間違えないかな」と思ってたりするんでしょうね(笑)。

――観客側としては、それも楽しいハプニングですね。でも基本的には台本通りのお芝居という。

よく、お芝居を観終わったお客さまから、「あそこのあのシーンはアドリブだったんですか?」とか「この一座のアドリブのシーンはおもしろいですね」とか言ってくださるんですが、実は、アドリブはあんまりないですね。アドリブっぽく見せるお芝居なんです。
台本があってきっちり稽古をしているんだけれど、観ているお客さまにはなんだかすごくゆるやかに見えるというのが、“軽演劇”と呼ばれるもののよさなんじゃないかなと思います。

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

落語も舞台も同じ芝居。役を演じて物語を伝えることがおもしろい

――本業の落語はひとりでやられるもので、お芝居は一座のみなさんとご一緒にされるものですが、舞台感の違いというのはありますか。

落語も舞台も、最終的に“笑い”っていうところにいきたいわけです。落語っていうのは、なにかの役になって物語を伝えていくので、カテゴリーでいうと芝居なんです。座布団という小さなスペースで1人で演じる、日本にしかない演劇スタイルですね。なので舞台をやっていて、基本的に僕自身、別のことをやっているという意識はないです。

やっぱり落語は本当に楽しいです。自分がやったことがストレートに出て、お客さまの笑いも拍手も全部自分のものでしょ。これはすごい充実感があります。だけど、お芝居のようにパス回しで笑いを取る、僕が出したパスで誰かが笑いを取るっていうのも、お互いにハイタッチできる喜びがあるんですよ。だから同じようにうれしいんだけど、そのうれしさがちょっと違うんです。

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

鑑賞後は日々のストレスを全部忘れて頭をからっぽにして帰ってもらうのが理想

――今回の演目を見終わったあと、お客さまにどんな気持ちを持ち帰ってもらいたいですか。

このお芝居に関しては、見終わった後、なんにも残らない!というのが理想です(笑)。もう、その時間だけが楽しかったと。どんな職業の方も、日頃のストレスとかモヤモヤしたものとかを抱えながら生活していると思うんですが、この時間はもう全部忘れて頭ん中がからっぽになった状態で帰ってもらうのが理想かな。そして次の日から「またがんばるか!」という気持ちになってもらうのがいちばんです!

――せっかくなので、最後に落語のことを1つ教えてください。落語に興味はあるけど未体験という方に、最初にどんな噺を聴きに行くといいのか、オススメがあればお教えください。

まず、自分の年齢に近い落語家さんがいいですね。同世代だと考えていることや体験したことが似ているので。落語って想像して聴くものだから、自分の考えに近い人のほうが、多分いいんですよね。あと、これはもう絶対なんだけど、独演会をやっている人です。特に首都圏では落語家の人数がすごく多いので、競争が激しいんです。定期的に独演会をやっている人っていうのは、ある程度の水準みたいなものをクリアされています。定期的に独演会を開いている人の噺は多分間違いないですね。ただ、やっぱり相性があるので、できればいろんな噺家さんの噺を聴いてもらいたいなとは思います。

――貴重なアドバイス、ありがとうございます。5月31日からの公演も、楽しみにしております。本日は、ありがとうございました!

稽古が始まったときから楽しいという春風亭昇太さん。そんな昇太さんの話を聞いているだけで、おもしろい予感しかしない“熱海五郎一座”の公演。今回も、とにかく楽しい舞台になりそう。なにもかも忘れて笑いたい!という人はぜひ足を運んで。

【OZプランでお得に予約!】『熱海五郎一座』の1等席チケットにホテルのランチ付き

銀座のホテルで堪能する和食ランチと抱腹絶倒の東京喜劇で笑いに満ちた1日を

まずは、東銀座駅より徒歩3分の「コートヤード・マリオット銀座東武ホテル」にある和食レストラン「銀座で和食むらき」へ。日本古来の趣を残したモダンな空間で、豊洲の魚介&旬野菜が彩る季節の和食やイチゴのミニケーキがついた全5皿のランチを味わって。プチ贅沢なランチタイムを過ごした後は、開演時間に合わせて「新橋演舞場」へ。三宅裕司、渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太などのほか、高島礼子と橋本マナミがゲスト出演する「熱海五郎一座」第6弾を鑑賞。チケット代に+200円でランチが付くプランなので、お得感もたっぷり。友達同士はもちろん、母の日のプレゼントでお母さんを誘って一緒に出かけてみては?

舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

PROFILE

春風亭昇太(しゅんぷうていしょうた)
落語家。公益社団法人 落語芸術協会 理事、日本演芸家連合 理事。日本テレビ「笑点」はじめ、テレビ、ラジオのレギュラー多数。そのほか、役者としてテレビドラマ、映画、演劇に多く出演、ミュージシャンとのライブを行うなど、幅広いジャンルで活躍中。
「熱海五郎一座」とは
本当におもしろいと思える東京の笑い、“軽演劇”を継承すべく2004年に伊東四朗を座長として三宅裕司ら第一線で活躍する喜劇人たちが集まり、“伊東四朗一座”が旗揚げされた。そんな中、伊東座長が多忙ゆえ公演が行われない年にも“東京の笑い”を届けようと、旗揚げされたのが三宅裕司座長率いる“熱海五郎一座”。この命名には、「伊東ならぬ熱海」「四朗ならぬ五郎」ということで三宅座長が考案したという、なんともしゃれたエピソードも。両一座ともに、毎公演、想定外の笑いを巻き起こし、かなり多くのリピーターたちが心待ちにしているとか。これまで全15作品の総動員数は、40万人以上というからその人気は確かなもの。今回16回目となる公演では、これまでにない新たな試みも盛り込まれ、ますますパワーアップの予感。ぜひ鑑賞しておきたい話題の公演の1つ。
舞台『翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~』

「翔べないスペースマンと危険なシナリオ~ギャグマゲドンmission~」

<あらすじ>
30日後に巨大隕石が日本に衝突するという天災がコンピューターによって予測され、それを回避しようと日本航空宇宙開発局が立ち上がる。日本を救うには、ロケットで隕石に着陸し、爆弾を仕掛けるしか方法がない。そこで急遽、ベテラン宇宙飛行士、女性天文学者をはじめ、エンジニアや爆弾のプロなど極秘プロジェクトを遂行する猛者たちが召集されるが・・・。

スポット名
新橋演舞場
住所
東京都中央区銀座6-18-2
交通アクセス
都営大江戸線「築地市場駅」A3出口より徒歩3分、東京メトロ日比谷線・都営浅草線「東銀座駅」6番出口より徒歩5分
吉高寿男
出演・構成・演出
三宅裕司
出演
渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太、東貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)、劇団スーパー・エキセントリック・シアター
【ゲスト】高島礼子、橋本マナミ
公演日程
2019年5月31日(金)~6月26日(水)※全35公演
料金
1等席11000円、2等席9000円、3階A席6000円、3階B席2800円、桟敷席12000円

PHOTO/KAZUHITO MIURA WRITING/KAZU SASAKI

  • LINEで送る