早期発見が治療のカギ!乳がん検診を受けて自分の体を守ろう

早期発見が治療のカギ!乳がん検診を受けて自分の体を守ろう

女性特有の病気「乳がん」の早期発見には、定期的な乳がん検診が大切! 今回は、乳がん検診の2種類であるマンモグラフィと超音波検査(乳腺エコー)を、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道の院長・島田菜穂子先生が徹底解説。検査の目的から内容、受けたい年代まで、乳がん検診の基本の“き”をご紹介。検診を習慣にして、自分の体を守ろう。

更新日:2020/10/30

乳がんとは

いつから受ける?治る病気なの?
女性特有の病気、乳がんとは

日本人女性の乳がん死亡数が増えているのは、乳がん検診が普及していないため。乳がんは、早期に見つかれば9割以上の人が治る病気。手で触れてわかるしこりが見つかるのは40代以降が多いけれど、すでにその10年前から手で触れてもわからないがんとして存在しているのだそう。つまり30代から乳がん検診を受けておけば、より早期に発見できるというわけ。また、20代でも血縁者に乳がんや卵巣がん経験者がいる場合は、検診を受けて。

乳がん検診は、マンモグラフィと超音波検査が主な検査。いずれか一方のみでは10%~15%程度の乳がんが見つからないといわれていて、1人ひとりの状態に合わせて、両方の検査を組み合わせて総合診断をすることが大切。

主な乳がん検診

超音波検査(乳腺エコー)

超音波という耳には聞こえない音を機械から発し、音を当てて返ってくる反射波を画像にして、異常を調べる検査。機械を直接乳房にあてて、断面像を画面に映し、画像を見ながら診断を行う。手で触れられないような小さなしこりを見つけることができる。しこりの内部まで見えるが、しこりになっていないがんは見つけにくい。X線による被爆がなく、妊娠中の検査も可能。痛みがないなど、体への負担が少ない。乳腺が発達している20~30代向き。

マンモグラフィ(X線検査)

乳房を片方ずつ板で挟んで平たくし、乳房全体を撮影するX線検査。乳房全体を調べるために、上下・左右の2方向を撮影。触診ではわからない、乳がん初期のサインである微小な石灰化を写し出せる唯一の方法だが、乳腺が発達している20~30代はしこりと乳腺が判別しにくいことも。また、石灰化以外にも乳腺の全体像を移すため、左右を比べてわずかな乳腺の変化もとらえることができる。前回撮影したフィルムと比較できるのも特徴。

受けられる病院は?費用は?メニュー例

マンモグラフィや超音波エコーなど、OZの婦人科検診で予約できる、東京や横浜の乳がん検診のメニューをご紹介

乳がん検診の施術の流れ

受診前にチェック

■時期:月経後がベスト
マンモグラフィ検査の場合、月経前は乳房を挟まれると痛みを感じやすいので、月経終了後1週間以内に受診を。また妊娠中や授乳中も、マンモグラフィ検査は不向き。

■服装:上下別れた服
乳房の検査は上半身のみ着替えたり脱衣したりして行うことがほどんどなので、ワンピースではなく上下が分かれた服装がベター。婦人科検診も同時にする場合、ショーツを脱ぎやすいようにスカートで。また、ボディスーツなど脱着に手間がかかる下着は避けて。

■持ち物:保険証
症状がない場合の検診は自費診療だけど、万が一異常があった場合に保険診療に切り替わることもある。検診の際には、本人確認の必要もあるので、保険証は持参して。

■準備:問診表に記載する内容を事前チェック
乳がんのリスクを調べるために重要な問診。生理周期や妊娠の可能性、出産歴、過去の検診の結果、現在治療中の病気や服用中の薬、ホルモン剤の服用歴、乳がんや卵巣がんの家族歴などをよく聞かれるので、事前に準備を。

【1】問診・カウンセリング

自覚症状の有無や、月経の状態、乳がんや卵巣がんの家族歴などの質問項目が並ぶ問診票に記入。これをもとに医師が追加して質問を行うほか、検査内容についての詳細な説明も。最近では、iPadで問診票入力ができるクリニックもある。

【2】自己検診指導

1~2年に1回の乳がん検診のほか、月に1度の自己検診も比較的早期にがんを発見するために重要。しこりやへこみなどがある乳房模型などを実際に触ってみるなどして、自己検診の方法を指導してもらえる。

【3】マンモグラフィ検査

専門の診療放射線技師が乳房をアクリル板で挟んで平たくし、乳房全体を撮影するX線。乳房を圧迫している時間はほんの数秒で、通常それぞれの乳房を2方向で撮影するため4回撮影を行う。検査室に入って検査室を出るまで10分~15分ほどで終了。

【4】視触診

医師が乳房を観察したり、手で触れたりして乳房やリンパ節の状態を確認する検査。しこりの有無のほか、乳房に変形はないか、乳頭に湿疹や分泌物はないか、しこりやリンパ節に腫れがないかといったことをチェックする。

【5】乳腺超音波検査

乳房に超音波を当てて内部からの反射波を画像にし、異常を調べる検査。痛みがないなど、体への負担が少ない。通常10~15分ほどで終了。

【6】診察当日結果報告

すべての検査が終わったら、がんの有無を結果報告。個々のリスクに合わせて、次回以降の検診プランやメニューの提案も。結果は、一般的には後日郵送が多いが、当日に結果がわかる検診プランを選べば、その日のうちに結果の説明を画像を見ながら聞ける。

乳がん検診のQ&A

乳がん検診は痛みを伴いますか?

マンモグラフィは、乳腺のハリが強い時は圧迫により痛みを感じる方も。生理開始後5~10日はハリが少ないので、時期を選ぶことができればより快適に検査を受けられます。乳房と大胸筋を一緒に挟むため、力が入っているとより痛みを感じやすくなります。肩や胸の力を抜いてリラックスすることが痛みを少なくするコツです。

超音波検査は、痛みはありませんのでご安心ください。

乳がん検診の検査内容は、どのように選べばいいですか?

マンモグラフィは、乳房が大きく超音波が深部まで届きにくい、閉経後で乳腺が委縮しその代わりに乳房内の脂肪が多い方に適しています。一方、放射線被曝を伴う検査のため若年者、妊娠中の方にはすすめられません。

超音波検査は、若年者や授乳中、乳腺が発達しており(高濃度乳房)十分にX線で乳房を透過できない方に適しています。しかし、早期乳がんのサインのひとつである石灰化を映し出すことは難しいという弱点もあります。

しかし、いずれか一方の検査のみでは10~15%程度の乳がんが見つからないといわれており、個々の乳房の状態や妊娠中、授乳中、年齢、乳腺濃度などに合わせて、検査を組み合わせて総合診断をすることが重要です。

乳がん検診を受ける頻度に目安はありますか?

自覚症状がなく前回の検診で異常を指摘されていない場合は、1~2年に一度の検診を。

ただし、家族歴がハイリスク(親族に乳がんや卵巣がんが多数発生している、閉経前の若い年齢で乳がんを発症した親族がいるなど)、女性ホルモン剤を使用している、以前の検診で異常を指摘され短期間での検診をすすめられているなど、通常より短期間での検診が必要な場合も。

乳がん検診の施術時間はどれくらいですか?

マンモグラフィは、検査室に入って検査室を出るまで10分~15分ほどで終了します。

超音波検査は、通常10~15分ほどで終了。プローブ(探触子)を乳房に当てながら全体をくまなくゆっくり動かしながら検査をします。

乳がん検診の施術前後で気を付けることはありますか?

制汗剤やパウダーなどの一部には銀などの金属成分が含まれており、それがマンモグラフィで石灰化と類似して写ることがあります。検査日は制汗剤を控えたり検査前によくふき取ったりなどの注意が必要です。また、ワンピースではなく上半身だけ着替えができる服装がおすすめです。

お話をお伺いしたのは、医師 島田菜穂子さん

ピンクリボンブレストケアクリニック表参道 院長。乳腺科、放射線科の医師としてクリニックで診療するかたわら、日本でピンクリボン活動を始動。乳房健康研究会を立ち上げ、乳がんの啓発活動に尽力している

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選べる3種の乳がん検診

乳腺超音波やマンモグラフィ、セットプランなど3種の乳がん検診をご用意。セルフチェックに加えて乳がん検診を受けて、乳がんのサインを見逃さないことが大切。定期健診の習慣をつけて自分の体を守ろう。

ピンクリボン運動

乳がんの早期発見の大切さや正しい知識を普及するためのさまざまな活動が、ピンクリボン運動。イベントなどを通して乳がん検診の大切さなどを訴えていて、世界中でこの運動が広まっている。

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