耳にする機会はあるけれど、知っているようで意外と知らない“乳がん”。 一体どんな病気なの? どんな人が乳がんになりやすい?
乳がんになったら治らない? など、まずは乳がんの基礎知識を知って、定期健診やセルフチェックを習慣付けよう。
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乳がんはおっぱいのどこにでもできるわけではなく、おっぱいの中の乳腺にできるがん(悪性腫瘍)。おっぱいは乳腺を脂肪が取り囲むようにしてできていて、乳腺とは母乳を作る腺房と、その母乳を乳首まで運ぶ乳管を合わせたもの。日本人の場合は、乳管から発生する乳がんが95%を占めている。
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乳がんを発症する日本人女性は増加傾向にあり、12人に1人が発症しているといわれ、年に1万3000人が亡くなっている。乳がんが増えた背景には、初産年齢の上昇や非婚化など、女性のライフスタイルの変化や、食生活の欧米化などがある。
資料:厚生労働省人口動態統計<2015年9月3日発表>より
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乳がんになる原因は今のところ特定されていないが、乳がんになりやすい人の傾向は知られている。特に下記の項目に当てはまる人は注意して。
- 母親、姉妹など家族が乳がんになった
- 運動不足
- タバコを吸う
- お酒をよく飲む
- 肥満、閉経後太った
- 初潮が早かった
- 初産が30歳以降
- 授乳経験がない
- 閉経が55歳以上
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乳がんは乳腺の中だけにがん細胞がある状態で発見して治療できれば、転移・再発の心配は少なく、完治する確率が高くなる。また、たとえしこりが大きくなってしまっていたとしても、適切な治療を迅速に行えば、命を落とす可能性も低い。日頃から乳がんに関心を持ち、セルフチェックを習慣付け、必ず定期的に検診を行うことが大切。そしてもし異常を感じたらすぐに専門医がいる乳腺科へ。
- セルフチェック(月に1回以上)
- 乳がん検診(年に1回)