子宮頸がんの早期発見に!

子宮の入り口である子宮頸部を、綿棒やブラシなどでこすり採取した粘膜細胞に、子宮頸がんやその兆候がないかを調べる。所要時間は1分程度だが、採取用の器具挿入時に若干の痛みを感じる場合も。人によっては検査後には少量出血することもあるが、長くても1~2日で治まる。20才以上の女性は、定期的(1~2年に1回程度)に検査を。
子宮や卵巣の健康状態を調べる

婦人科検診の多くに含まれる検査がこちら。膣内にプローブという細長い超音波機器を挿入して、膣内から子宮と卵巣を検査。子宮・卵巣の病気や異常がないかを調べる。人により機器挿入時に多少の痛みを伴うことがあるが、2~3分程度で終了。検診では1年に1回を目安に行うとよい。不安な方は、他の検査方法もあるため医師に相談を。
妊活の目安に卵巣の状態を調べる

血液検査により、卵胞から分泌されるホルモン、AMH(抗ミュラー管ホルモン)を測定する。AMHの数値から卵巣にある卵子の数を換算することで、卵巣予備機能を推定できる。このことから、将来、結婚・妊娠を考えている人が、目安にすることも。血液検査なので、痛みも通常の採血と同じで所要時間は1分程度。
子宮頸がんの可能性の有無が分かる

子宮頸部から綿棒やブラシなどでこすって分泌物を採取し、子宮頸がんの原因にもなるHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染しているかどうかを調べる検査。器具挿入時に若干の痛みを感じることもあるが、採取時間は1~2分程度。検査は1~2年に1回程度、子宮頸がん検診時に合わせて検査するとよい。
性感染症の有無を調べる

STDは性感染症を意味する「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字をとったもので、膣からのおりもの採取や血液検査で調べる。この検査によりクラミジア感染症、淋菌、トリコモナス、HIV、梅毒などへの感染の有無を調べることができる。どちらも1~2分程度で、おりもの採取に関しては、出血はほとんどないものの、人によっては器具挿入時に若干の痛みを伴うことも。気になる方は定期的なチェックを。
卵巣がん、子宮がん、子宮内膜症の検査

腫瘍マーカーとは、がんなどの腫瘍や子宮内膜症などにより、普段ほとんどみられない酵素やたんぱく、ホルモンなどが血中や尿中に増加していないかを調べる検査。婦人科では、「CA125」の腫瘍マーカーが多く用いられ、血液検査により卵巣がん、子宮がん、子宮内膜症などの有無や状態確認できる。所要時間は、採血のため1分ほど。

小さなしこりまで調べる!

乳房に超音波を当てて内部からの反射波を画像にして調べる検査で、手ではわかりづらい小さなしこりの有無まで調べることができる。検査時には、痛みがほとんどないなど、体への負担が少ないのが特徴。また、X線による検査ができない妊娠中の方もOK。個人差はあるが、乳腺密度が濃くX線での検査がしづらい傾向にある20~30代におすすめ。しこりが良性か悪性かの判断もある程度は可能。所要時間は10分程度。
乳房を挟んでチェック。乳がん初期のサインも

乳房を板で挟んで平たくし、乳房全体を撮影するX線検査。触診だけではわかりにくいしこりの有無のほか、乳がん初期のサインである石灰化も写し出すことができる。この検査は、乳腺密度が薄くなる40代以上の人におすすめ。なお、比較的乳腺の密度が濃い20~30代は、しこりと乳腺の判別がしにくいこともあるので、受診の際は医師に相談を。撮影は10分程度、乳房を挟むときに多少の痛みを伴うことが多い。

取材協力/医師 今井愛先生