自宅でのPC作業が長くなりがちな人必見!疲れ目を軽減する、自分でできるお手軽ケア
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自宅でのPC作業が長くなりがちな人必見!疲れ目を軽減する、自分でできるお手軽ケア

更新日:2020/09/03

リモートワークをしたり、自宅学習をするなど、普段より家でPCを見る機会が増えている人も多いはず。それに伴い「目が疲れる」「目が乾く」など、目の不調を訴える声も。そんな不調を和らげるために、ちょっとした工夫や自分でできることってないの? 目の不調を自宅で手軽にケアできる方法を、表参道 鍼灸マッサージ治療室「自然なからだ」院長の手塚幸忠先生に伺いました。

長時間のPC作業は、疲れ目やドライアイだけでなく、首や頭全体の疲れにもつながりやすい!?

長時間のPC作業は、疲れ目やドライアイだけでなく、首や頭全体の疲れにもつながりやすい!?

まず長時間家でPC作業をしていると、目にどんな症状が出てくるの?
「まぶたが重い、目がかすむ、焦点が合いにくくなる、目の周りが重いなど、“疲れ目”といわれる症状が多くみられます。また、目が乾くドライアイ、眉毛が腫れぼったく感じるという人もいます」と手塚先生。
これらはPCから出る強い光を浴びたり、画面のいろいろな場所を見るために目を小刻みに動かすため遠近を調整するなど、目を動かす筋肉が疲労するため起こるそう。

「また、PC作業はまばたきの回数も少なくなりがちなので、ドライアイにもつながりやすい。目に潤いがなくなるので、より目が疲れやすくなるという悪循環になります。さらに、目を動かすときには無意識に首の奥深くにある筋肉も動いています。そのため、PCを見るときに目をたくさん動かすと、首の筋肉も疲労してきます」(手塚先生)
さらには、首がこることによって、頭へ酸素を運ぶ血流も悪くなることも。また目を動かす動作は、こめかみや頭にある筋肉にも影響し、頭全体の血流を悪くする原因に。目の使いすぎは、疲れ目だけでなく、頭や首などへの疲れへと広がっていく可能性もあるよう。

画面と目は40cm以上離そう!自宅でも目と体に負担をかけないPC環境に

画面と目は40cm以上離そう!自宅でも目と体に負担をかけないPC環境に

目や頭の疲れに、心当たりのある人も多いはず。それでは、どうしたら疲れ目を予防できるの?
「自宅では、オフィスのような環境で仕事できていない人は多いですよね。全部できなくてもいいので、下記のような環境に近づけるようにするといいでしょう。これはVDT症候群といわれるモニター画面を見すぎることによって出る症状に対して、よいとされる環境です。これらのポイントを意識して、できるだけ取り入れてみるといいでしょう」(手塚先生)

【気を付けたいポイント】
・画面と目の距離は40cm以上離す
・画面は、視線がやや下向くになるくらいの角度にする
・画面が反射しにくい位置にディスプレイを置く(あるいは、反射防止のディスプレイを使用する)
・室内はできるだけ明暗の差がないようにして、まぶしく感じないようにする
・書類と目の距離も、画面からの距離とあまり差がない場所に置く
・椅子に深く腰をかけて、背もたれに背を十分あてる。足の裏全体が床に接するようにする
・加湿するなど、乾燥に注意する

できることからでいいので、ポイントを意識して、PC環境を改善してみては?

眉毛の上にある3つのツボを押して、目の疲れや不調をリセット

眉毛の上にある3つのツボを押して、目の疲れや不調をリセット

PC環境の改善のほかにも、できるケアってあるの?
「目の周りのツボを押すのもおすすめです。特に眉毛にある3つのツボ『糸竹空(しちくくう)』『魚腰(ぎょよう)』『攅竹(さんちく)』を指圧すると効果的です」と手塚先生。

「糸竹空(しちくくう)」は眉尻のくぼみにあり、目の充血や結膜炎、頭痛に効くといわれるツボ。「魚腰(ぎょよう)」は眉毛の真ん中、黒目の真上の部分にあり、疲れ目のほか目の腫れや充血、かすみにも効果があるといわれる。「攅竹(さんちく)」は眉頭の端にあり、親指で探るとへこんでいるところ。眼精疲労やドライアイ、頭痛に効果が。それぞれ親指などを使って、3~5秒、気持ちがよいと感じる程度の強さで押さえてみよう。

「また、『スマホブス』という言葉があります。下を向きスマホをずっと見ていることで、顔色が悪くなったりほおが垂れてきたりすることを表します。PC作業ではスマホほど下を向かなくても、目を細めたり、ほおからアゴにかけて筋肉が下がりやすくなり、下唇が出るなど『スマホブス』に近い状態になりがちです」と手塚先生。
そんなときは、大げさに笑顔を作って5秒キープし、脱力する、というエクササイズを10回ほど行うと、顔の血流やリンパの流れがよくなるそう。
「1日中ニュースやネット情報を見ていると、気持ちが暗くなり、それがストレスとなって体を硬くしたり、巡りを悪くしてしまいます。お仕事でPCを触るのは仕方ないことですが、なるべくデジタルデトックスをして気持ちを切り替え、ツボ押しや軽いストレッチなどをして、巡りのよい身体をキープしましょう」(手塚先生)

教えてくれた人

手塚幸忠さん

鍼灸師、あんまマッサージ指圧師、表参道鍼灸マッサージ治療室「自然なからだ」院長。東洋医学を通じて、薬に頼らない「自然なからだ」を目指す生き方を指導。ストレスを減らし、自律神経を整えることで、めぐりのよい身体でいる方法を、ブログや雑誌などで幅広く紹介している。

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WRITING/HIROKO KUROKI

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります