朝昼夜の体の変化に合わせた食材選びで、心身のリズムを整えよう

朝昼夜の体の変化に合わせた食材選びで、心身のリズムを整えよう

自然のリズムを重視する東洋医学では、食事についても朝昼夜のリズムを意識することが健康につながると考えられている。そこで、漢方に詳しいカガエ カンポウ ブティック漢方カウンセラーの成田かおるさんに、朝昼夜のリズムを意識した食生活について聞いてみた。

更新日:2020/10/21

朝は「酸味」の食材で心身を引き締めよう

朝は「酸味」の食材で心身を引き締めよう

私たちはよく、1日の活動と休息の切り替えを“オン”“オフ”と表現するけれど、人間の体は機械のスイッチのようにオンとオフがパッと切り替わるわけではく、自然界と同じように徐々に変化するものなのだとか。

「自然界では朝に太陽が昇ると熱気が徐々に生まれていき、昼になるとその熱気がピークを迎えます。その後はだんだんと熱気が弱まり、太陽が沈むと大地が冷えて夜となります。人間の体も同様で、朝に湧きはじめたエネルギーは午前中にどんどん強くなり、昼にピークを迎えると、午後は徐々にクールダウンして夜になると休息モードに。太陽の浮き沈みと同じように、人間の体もグラデーションするように変化しています」(成田さん)

では、そのグラデーションの始まりである朝は、どんな食事がおすすめなの?

「朝は、1日の活動源となるエネルギーを作り始める時間帯で、胃腸の働きが活発になります。そのため、朝はより効率よく栄養を吸収できるように、胃腸に負担のかからない食事を取るのがいいでしょう。胃腸を冷やさないように、温かいおかゆやスープなどがおすすめです」(成田さん)

さらに、薬膳で「酸味」に分類される食材をプラスするといいのだそう。

「酸味の食材には心身をキュッと引き締める働きがあり、『今日も1日頑張ろう!』とやる気をアップさせることができます。酸味の食材は梅、酢、レモンなどが代表的で、おかゆに梅干しを乗せれば理想の朝食となりますよ」(成田さん)

心身が高ぶる昼は「苦味(くみ)」の食材で熱気を抑える

心身が高ぶる昼は「苦味(くみ)」の食材で熱気を抑える

太陽の熱気がピークを迎える昼は、心身も熱気が高ぶっている状態。そこでランチには、高ぶった熱気を抑える食事を意識してみて。

「薬膳で『苦味(くみ)』に分類される食材には、体内の余分な熱を抑える働きがあります。ランチには苦味の食材を取り入れるように意識するといいでしょう」(成田さん)

苦味に分類される代表的な食材はニガウリ(ゴーヤ)。そのほかレタス、アスパラガス、カブなど、苦くないけれど食材の性質上苦味に分類されているものも。これらをランチに積極的に取り入れてみて。また、茶葉も苦味の食材なので、ランチの後は緑茶などの日本茶を飲むのもおすすめ。

ランチを1日の食事のなかで最も充実させるようにすると、午後の活動源がしっかり摂取できるので理想的。また、ランチ後に数分間目をつぶると、心身がすっきりして午後の仕事が気持ちよくスタートできるそう。あわせて試してみて。

夜は「辛味(しんみ)」の食材で余分な熱を発散

夜は「辛味(しんみ)」の食材で余分な熱を発散

太陽が沈むと、自然界は熱気が鎮まって休息の時間に。同様に私たちの体も熱気を鎮めて休息モードに移行させることが大切なので、夕食には体内の余分な熱を発散させる「辛味(しんみ)」の食材を取るといいのだと、成田さん。

「『辛味』の食材とは、ピリッとした辛みで発汗を促し、汗と一緒に体内の余分な熱を発散させる食材のこと。ショウガ、ネギ、シソ、ミョウガ、大根、ニンニクなど、よく薬味として使われる食材が代表的です。これらを夕食に加えるといいでしょう」(成田さん)

辛味の食材で余分な熱が発散されると、その後に心身がクールダウンして休息モードへと入りやすくなる。ただし、夕食はあまり遅い時間帯にならないように、できるだけ早くすませて。できれば19時までに、遅くとも20時までにすませることを目標にしよう。夕食は豪華になりがちだけれど、胃腸に負担がかからないようにできるだけ軽めにすることもポイント。量を控えめにするぶん、彩りを豊かにして心の満足感を得るようにしてみて。


毎日の食事を自然のリズムに合わせることができれば、生活の質が上がり、体調も整いやすくなるはず。心身のリズムが乱れやすいという人は、ぜひ取り入れてみよう。

教えてくれた人

成田かおるさん

漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

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