背中ニキビとサヨナラしよう。繰り返す背中のニキビの原因と対処法

背中ニキビとサヨナラしよう。繰り返す背中のニキビの原因と対処法

赤いブツブツが広がってアトピーのような状態になりやすい背中のニキビ。かゆみがあって乾燥シーズンはとにかくつらいし、顔と違って一見分からない分、密かにコンプレックスを抱え続けている人も多いはず。水着やドレスなど背中を出す場面に抵抗がある人も・・・。そこで「品川駅前皮膚科」の院長 増岡宏昭先生に聞いた、背中ニキビの原因や対策をご紹介。

更新日:2020/09/29

背中ニキビとは?

背中ニキビってどんな状態?

ニキビとは、いわゆる「毛穴の病気」のことで、メカニズムとしてはどこの部位も同様。

なんらかの原因で毛穴の周りの角質が厚く硬くなってきて、毛穴に皮脂や古い角質が詰まり始めると次第にポツポツとニキビの症状が出始め、それが「白ニキビ」「黒ニキビ」と呼ばれている。

たまった皮脂が固まって出口を塞ぐようになると、外に出られなくなった皮脂がますます毛穴の中に溜まる一方に。つまった皮脂を栄養にしてアクネ菌や細菌が増殖し、それに抵抗しようとして炎症が起こっていくのが「赤ニキビ」。さらに重症化すると、膿んで痛みが伴う「黄ニキビ」へと進行してしまう。

背中ニキビができる原因

汗を大量にかく夏場や、肌が乾燥しやすい冬場にできやすい、背中の赤いポツポツ。ニキビができやすい鼻やおでこと同様に、背中も皮脂腺が多くニキビができやすい部分のひとつで、毛穴の中に皮脂やアクネ菌がたまりやすく、炎症を起こしてしまう確率が高いところ。もともとオイリー肌の人はもちろん、栄養バランスが偏った食生活、肌の乾燥などからも皮脂分泌が増加し、ニキビにつながってしまう。また、皮脂の分泌はホルモンの影響も大きく、排卵後から月経にかけての期間や、ダイエット、不規則な生活、ストレスなども皮脂分泌を促す原因に。

また、セルフケアしているのに一向によくならないという人もいるのでは? 実は、背中のポツポツは一般的なニキビである場合もあるけれど、「毛のう炎」という皮膚の病気であることもあるそう。「毛のう」とは毛穴の奥、体毛を取り囲んでいる皮膚の組織層で「毛包」とも呼び、ここに細菌の一種である黄色ブドウ球菌やマラセチア菌という“カビ”が侵入して繁殖してしまうことにより、炎症を起こして赤くブツブツしたり、化膿して膿を持つ膿疱ができてしまったりしている状態。

素人目では、ニキビと毛のう炎は見分けがつかないため、気になったら自己判断せずにクリニックで診断してもらうのが、きれいな背中を手に入れるための近道!

背中ニキビの対策・ケア・治療法

飲み薬や塗り薬を使う

一度広がってしまうとなかなか治りにくい背中のニキビ。赤く腫れたり、膿んだようなブツブツが広範囲に広がったりしている場合は、放置していても悪化する一方なので医療機関を受診して抗生物質を処方してもらおう。アクネ菌を抑える効果が期待できるテトラサイクリン系薬剤の内服(飲み薬)で炎症を鎮めつつ、毛穴のつまりを改善させる塗り薬「アダパレン」を併用するとより早くニキビを治すことができる。

ケミカルピーリングを受ける

ブツブツが背中に広がりつつあるけれど、まだかゆみも酷くなくて軽い状態ならケミカルピーリングも有効。肌に薬剤を塗り、肌表面にこびりついている古い角質を取り除いていく治療法で、古い角層が取り除かれた後に新しい角層の生成が促されるため、角栓のつまりなどがリセットされて、ニキビとともにざらつき感も解消できる。保険が効かないという金銭的なデメリットはあるものの、トラブルが非常に少なく、広い背中を一気にケアできるのが嬉しい。くすみやざらつき、ニキビ跡などにもアプローチできたりと美容面でも様々な効果を期待できるから、見た目にも美しいツルツルの背中がめざせる。

イオン導入を受ける

症状が軽め、薬で治った後の背中のブツブツをケアするならケミカルピーリングと組み合わせて、イオン導入を受けるのがおすすめ。イオン導入はビタミンCなどの美容成分を皮膚に微弱な電流を流すことで肌に浸透させる美容法で、ケミカルピーリングで不要な角質を取り去った肌に行うことで、より効果的に成分を浸透させられて、ニキビの改善に効果を発揮。肌のターンオーバーを早めることで毛穴トラブルを解消すると同時に、赤みや色素沈着を薄くできる効果が得られる。

ニキビ圧出を受ける

背中にポツッとひとつふたつできたニキビは専用器具でサクッと取り去るのが早いかも。細い針でニキビの頂点に穴を開けてから特殊な器具で内容物をぎゅーっと押し出す外科的な治療であるニキビ圧出なら、多少の痛みはあるけれど、すぐに確実な効果が得られて、保険が適用されるのもいいところ。皮脂のつまりや膿を直接取り除くので、素早く、キレイにニキビが改善できる。

ニキビ注射を受ける

結婚式など背中を大きく露出するようなタイミングで、突然大きなニキビができてしまった・・・! そんな時は、即効性のあるニキビ注射がおすすめ。ニキビの炎症を抑える薬を患部に直接注入し、短期間で腫れを鎮めてくれるもの。極細の注射針を使うので痛みが最小限なのも嬉しい。保険適用ではないけれど、いざという時に頼れるケアなので知っておきたい。

背中ニキビの予防

背中を清潔に保つ

背中のブツブツを予防するには、殺菌作用のある石けんで優しく肌を洗い、すすぎ残しが背中ニキビを誘発することもあるので、泡を残さないようにしっかり洗い流すようにして。また、汗をかいたらすぐふき取ったり、肌に直接触れる衣類や寝具も汗で菌が繁殖しやすいので、こまめに洗濯したりして清潔に保って。

規則正しい生活リズムを意識する

過剰な皮脂によってできやすいTゾーンのニキビと違って、背中のニキビはより生活リズムの乱れなどの影響を受けやすいのが特徴。予防には生活習慣を見直して、ストレスのない毎日を過ごすことが大切。1日3食栄養バランスの良い食事をとる、決まった時間の就寝により体内時計を整える、ストレスをためずに穏やかな気持ちで過ごすといった規則正しい生活を心がけて。

サプリメントを摂る

背中ニキビは気づかないうちに悪化するので、常日頃から肌のターンオーバーを促し、ニキビを作らせないことも大切。肌の再生を促す働きのあるビタミンB群は普段の食事で十分に摂取することは難しいので、サプリメントで補うのがおすすめ。ニキビができやすい人は、皮脂の分泌を抑制する働きのあるビタミンB2、ビタミンB6、抗酸化作用がありコラーゲンの生成を助けるビタミンCなどが効果的。薬局でも手に入るけど、できればクリニックで診察を受けたうえで処方してもらうのが安心。自分の肌にあったものを出してもらえて、かつ保険も適用されるので一石二鳥!

背中ニキビにまつわるQ&A

背中ニキビはセルフケアで治せますか?

顔と違って、人目につかないから自然放置で治したくなる背中のニキビだけど油断していると一気にブツブツが広まってしまうことも。一見ニキビに見えて、「毛包炎」という皮膚の病気であるケースもあり、ニキビ用の市販薬がまったく効かないことも多々あるので、背中のニキビは放置したり自己判断したりせずに、早めに診療を受けるのがベター。

背中のニキビ跡を消す方法はありますか?

セルフケアで大きな変化は期待できないけれど、クリニックやサロンでケミカルピーリングやイオン導入、フォトフェイシャル、美容レーザーなど適切なケアを継続して受けることで薄くしていくことはできる。メラニンにダメージを与えて破壊したり、肌のターンオーバーを促すことで、ニキビ跡のシミや凹凸が薄くなり、肌がトーンアップしたり、ハリツヤもでるなど嬉しい効果がいっぱい。大人の女性にふさわしい、しっかりとケアが行き届いたツルツルの「美背中」をめざして。

お話をお伺いしたのは、医師 増岡宏昭さん

品川駅前皮膚科院長、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。東京大学医学部医学科卒業後、東京大学医学部附属病院 皮膚科医として勤務したのち、2003年の日比谷ヒフ科クリニックを皮切りに、やえす日本橋ヒフ科、蒲田グランデュオ皮膚科、品川駅前皮膚科をオープン。美容メニューから保険診療までを幅広く対応。患者さんの要望を聞き、いっしょに治療法を決める丁寧な診療に定評がある。

WRITING/KANO NUMATA

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