肩こりの原因である血行不良は、ツボ押しセルフケアで手軽に解消
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肩こりの原因である血行不良は、ツボ押しセルフケアで手軽に解消

更新日:2020/09/03

多くの人が悩んでいる肩こりとは、肩や首の筋肉が固まって血行不良を起こしている状態のこと。改善するにはマッサージや鍼灸などのプロの施術を受けるのが手っ取り早いけれど、できればセルフケアで対処したいもの。そこで鍼灸師の広瀬志帆さんに、手軽にできて肩こりに効果的なツボ押しを肩こりのタイプ別に教えてもらおう。

ツボ押しには、気(き=エネルギー)と血液のめぐりをよくする効果が

ツボ押しには、気(き=エネルギー)と血液のめぐりをよくする効果が

東洋医学では、血行には気(き=エネルギー)のめぐりが深く関係していると考えられている。広瀬さんによれば、血液は気のめぐりに先導されることによって、体内をめぐっているのだとか。
「気は『経絡(けいらく)』と呼ばれる“気の通り道”をめぐっています。ツボはこの経絡上に点在する“気の出入り口”で、ツボを刺激することで気のめぐりが活性化され、血行もよくなります」(広瀬さん)
セルフケアでツボ押しをする場合、はじめにツボの周辺をホットタオルなどで温めておくと、筋肉がほぐれ、血行が促進されてより効果的。ツボの場所は、押したときにいちばん「イタ気持ちいい」と感じる場所。探すコツは、1本の指でピンポイントに押して探すのではなく、指の腹や複数の指を使って“面”で押すことだそう。
「押す指の角度を変えて探してみると、ツボが見つかりやすいでしょう」(広瀬さん)

頭痛を伴う肩こりには「手三里(てさんり)」のツボ押しを

頭痛を伴う肩こりには「手三里(てさんり)」のツボ押しを

肩こりに効くツボは、タイプ別に選ぶのがおすすめ。例えば、頭痛を伴う肩こりの場合、「手三里(てさんり)」というツボを押すといいのだそう。
「手三里は、ひじを曲げたときにできるシワの周辺を指で押さえて、いちばんイタ気持ちいいと感じる場所にあるツボ。冷えを解消して、頭痛を伴う肩こりを緩和する効果が期待できます」(広瀬さん)
ツボ押しの基本は、まずグッと押した状態で1回深呼吸。息を吐ききったらいったん押すのをやめて、再度、同じ場所をグッと押して。その際、押している腕側の肩をグルグル回しながらツボ押しをすると、肩こり解消の効果がアップする。以上を1セットとして、左右ともに3セット行ってみて。

PMSタイプは「雲門(うんもん)」、眼精疲労タイプは「血海(けっかい)」でケア

PMSタイプは「雲門(うんもん)」、眼精疲労タイプは「血海(けっかい)」でケア

強いPMSがあるタイプは、「雲門(うんもん)」というツボで肩こりのケアをしよう。鎖骨の下を肩に向かってなでていき、肩の骨に突き当たる手前のくぼんだ部分にあるツボで、気のめぐりをよくする効果が高いのだそう。
「3本の指の腹で、やさしくゆっくり押します。手三里と同様に、押しながら肩を回しましょう。気のめぐりをよくすることで血液のめぐりもよくなり、肩こりを緩和します」(広瀬さん)
また、眼精疲労がひどいタイプの肩こりは、「血海(けっかい)」というツボを押すと効果的。ひざの皿の内側上端から指3本分上にあるツボで、全身の血行が活性化される。
「ツボ押しの方法は手三里などと同様ですが、肩を回す際は、押している足の反対側の肩を回すようにしましょう。肩こりのほか、肌や髪の乾燥を解消するのにも役立ちます」(広瀬さん)

特別な道具を使わずに、いつでもどこでも実践できるツボ押しケア。日々のセルフケアとして取り入れて、慢性的な肩こりにサヨナラして!

教えてくれた人

広瀬志帆さん

厚生労働大臣認定資格 鍼灸師。東京・表参道の鍼灸院「こきゅう南青山」院長。同院での治療活動のほか、「人生を思いっきり楽しめるココロとカラダ作り」をテーマに、一般や経営者向けのセミナーやワークショップを精力的に開催している。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります