日焼けをしたらどうする?痛い・かゆいときの対策&治療法を美容皮膚科医が徹底解説

日焼けをしたらどうする?痛い・かゆいときの対策&治療法を美容皮膚科医が徹底解説

シミやしわ、たるみなど肌悩みの元凶にもなりえる日焼けはしたくないもの。でも、もし紫外線をたくさん浴びて日焼けをしてしまったらどうしたらいいの? そこで、日焼けのメカニズムやセルフケア方法、美容クリニックでの治療法などを「やさしい美容皮膚科・皮膚科秋葉原院」の院長・宇井千穂先生に聞きました。日焼けをしたらきちんと対処して、美しい素肌を取り戻そう。

更新日:2021/04/12

日焼けとは?

日焼けの状態とダメージ

日焼けとは、紫外線を浴びることにより、皮膚が赤くなり火傷状態となるサンバーンと、紫外線の影響の後に起こるメラニン増加を指すサンタンのこと。サンバーンはひどくなると水膨れやむくみを起こし、痛みやほてりを伴う場合もある。また、サンバーンの後に皮膚が黒くなることをサンタンと言い、メラニン色素が大きく関係。紫外線を浴びると、表皮の基底膜付近に点在するメラノサイトという細胞がメラニン色素を作って表皮へ送る。このメラニン色素が多く作られるほど、肌の色は黒くなる。「メラニン色素は太陽の紫外線から肌を守る大切な役割を持ちます。しかし、紫外線は表皮細胞のDNA分子に影響を与えダメージを生み出します。細胞の設計図とも言えるDNAが傷つくとのは細胞にとって大変な傷害であり、それが高じると皮膚がんにも繋がってくるのです」と宇井先生。

日焼けのタイプ

人間の皮膚の色を決定するには、メラニン色素やヘモグロビン、ヘモジデリンの量と深さが影響しており、その中でもメラニン色素は肌の黒い色を決めるのに重要な役割を担っている。「メラニンには黒色メラニンであるユーメラニンと、肌色メラニンであるフェオメラニンがあります。この2種類の量によって、ヒトは肌の色の濃さが決められているのです」(宇井先生)。黒色メラニンの量が多いほど肌や髪の色が黒く濃く見え、紫外線に対して抵抗性がある。

■A.日光にあたるとすぐ赤くなるが、黒くはならずもとに戻るタイプ
■B.日光にあたるとそれなりに赤くなって、その後黒くなるタイプ
■C.日光にあたるとあまり赤くならずに黒くなるタイプ

日焼けには上記3タイプがあり、タイプAはメラニンを作る力が弱い肌と考えられる。白い肌の人ほどAタイプが多く、紫外線の影響である火傷をしやすいと言える。タイプBは、赤くなるけれど黒くもなるため、AやCの中間の肌。タイプCは、サンバーンの影響はあまりなく、メラニンを作る力が強い肌と考えられ、濃い褐色の肌の人に多く見られる。

日焼けのアフターケア方法

【直後】冷やす

日焼けをした皮膚は炎症を起こしているので、和らげるためにその部分を冷やすことは効果的。火傷したときと同様に流水をしばらく当てるようにすると炎症が和らぐ。凍らせた保冷剤や氷などで冷やす場合はタオルなどで包み、患部に直接あてないようにしよう。かゆみや痛みの程度が弱いなど自覚症状がないときは、まずは経過観察してもOK。

【炎症がひいたあと】保湿

日焼け後は皮むけなどのトラブルが起こりやすい状態に。皮むけの場合、皮をむいてしまうことにより、もともとバリア機能が落ちているところにさらなるダメージを与えかねない。直接強く触らないようにし、患部を清潔に保ち、保湿剤を塗って保護しよう。保湿は次世代の皮膚を健康にするためにも大事なものなので、しっかりと保湿剤を使用すること。

【落ち着いたあと】シミ対策

紫外線対策の基本は日傘や帽子、日焼け止めクリームを使用すること。天候に関係なく、できる限り日焼け対策をすることでシミの悪化を予防できる。また、日常生活ではストレスをなくすように心がけよう。紫外線に打ち勝つにはバランスのいい食事を心がけ、ビタミン豊富な野菜や便秘予防のための食物繊維などを積極的にとって、健康的な肌を保つことも大切に。

【落ち着いたあと】光治療

光治療器を使用した治療は、マイルドな光を顔全体に照射することでシミを改善できるため、日焼けが落ち着いたあとに有効。シミのほかにも、そばかすやくすみ、赤ら顔、ニキビ跡の赤みや質感のトラブル(小じわ・毛穴の開き・ごわつき)などのトラブルを同時に改善することが期待できる。とくに日本人の肌に合わせて開発されたライムライトは、日本人に多いシミ治療に高い効果を発揮する。

【落ち着いたあと】イオン導入

イオン導入とは、ビタミンCやプラセンタのような有効成分を皮膚の奥に浸透させる方法のことで、日焼け後はとくに効果的。イオン導入では微弱な電流により一時的に肌のバリア機能を超えて有効成分を届けられるため、ただ化粧水を塗るケアに比べて肌への浸透を飛躍的に高められる。その浸透力は化粧品やサプリメントで得られる効果の約100倍とも言われており、シミやくすみ、しわ、ニキビを改善予防する効果も。

【落ち着いたあと】美容点滴

日焼け後のケアとしては美容点滴もおすすめ。成分はメニューによって異なるけれど、美白・美肌、メラニンの生成抑制、酸化や活性酸素除去、体内の過剰不要物の排泄、肝機能の治療・解毒などの効果が期待できるものも。たとえばやさしい美容皮膚科・皮膚科秋葉原院の白玉注射では、グルタチオンを点滴で摂取をすることで効能を発揮。メラニン抑制作用により、さまざまな肌悩みに作用しエイジングケアをして体をさびつきから守る。

日焼けの予防

日焼け止め(塗る日焼け止め、飲む日焼け止め)

外出時はもちろん、洗濯物を干す間などで、日常的に日焼け止めを塗ることで予防できる。また、最近では飲むタイプの紫外線対策が流行ってきている。飲む日焼け止めはヨーロッパが発祥とされており、日焼けによる赤みや痛みなどの症状をフォローし、日焼けによる皮膚細胞のDNA損傷を防ぐことを中心に考えられているもの。外用としての日焼け止めとともに併用することがおすすめ。

帽子・日傘・サングラス・生活習慣

日焼け止めだけでなく、物理的な紫外線対策として、つばの広い帽子をかぶったり、日傘を差したり、木陰を利用したりするなどの対策も同時に取り入れるとなおよし。そのほかに日頃からできることとしては、肌にいい規則正しい生活を送る、睡眠をとる、ストレスためない、過労を防ぐなど。このように気を付けることも肌を守るために必要。

食事

紫外線に打ち勝つ食事療法は、バランスのいい食事を心がけながら肌にいい効果の期待できる成分をとること。シミの元である黒色メラニンの合成を抑えるビタミンCは果物や野菜に、メラニン色素が生まれるのを抑える働きを持つL-システインは赤身の肉類や卵、大豆、はちみつに多く含まれる。また、抗酸化作用を持つビタミンE・Aはそれぞれ、Eはアボカドやカボチャ、ナッツ類、Aはレバーやうなぎ、チーズ、卵などでとれる。

日焼けにまつわるQ&A

日焼けをして、皮がむけてきたり、痛み・かゆみがあったりするときはどうしたらよいですか?

日焼けによる皮むけや痛み、かゆみは皮膚の炎症反応のひとつです。そのため、入浴時に熱いシャワーをかけたり長時間お湯に浸かったりするのは避けましょう。入浴すると血管の拡張によってかゆみが出たり、入浴後の乾燥により悪化したりしてしまう場合も。皮膚の具合によって入浴時間や温度を変えることも必要です。

唇が日焼けしてしまった場合はどうしたらよいですか?

直接触らないようにして患部を清潔に保ち、保湿剤などで保護しましょう。絆創膏などで保護する場合はかぶれることもありますので、よく気をつけましょう。また、唇の皮がめくれている場合、舌で舐めたり、指でこすって無理やり剥がしたりしてはいけません。

頭皮が日焼けした場合はどうしたらよいですか?

頭皮が日焼けしてしまった場合は、保冷剤などをタオルに包んで頭皮にあてて、冷やしましょう。このとき、直接保冷剤や氷を頭皮にあてると刺激が強くなりすぎるので、しっかりタオルで包むことが大切に。また、皮むけは直接触らないように患部を清潔に保ちます。保湿剤はローションのような液体タイプを使用して保護しましょう。

日焼けした小麦色の肌にしたい人が注意することはありますか?

角層の保水機能を補うため、保湿をいつもより意識しましょう。日焼けした後の皮膚の乾燥は肌のバリア機能を低下させてしまいます。化粧水だけでは蒸発してしまうので乳液や美容クリームなどの重ね塗りをし、ファンデーションも保湿効果のあるものを選ぶといいです。また、こすりすぎを防ぐのもポイントに。タオルでゴシゴシこする、コットンで強くパッティングしない、顔を気にしすぎて指で触る、化粧品を落とすことに集中して肌に刺激を与えてしまうなどの習慣的な行為を避けましょう。

お話をお伺いしたのは、医師・宇井千穂さん

準ミス日本受賞・客室乗務員を経て美容皮膚科医に。2019年に「やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原院」を開院。アトピー性皮膚炎や肌の弱い人も安心して受診できるオーダーメイドの治療を提案する。

WRITING/NOZOMI SUZUKI

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