【女性による、女性のためのホテル案内】ホテリエだから知っている。ときめきホテル(vol.1東京ステーションホテル)

ホテルをこよなく愛し、心を尽くし、ホテルで働く女性がいる。そんなホテリエだから知る、ホテルの過ごし方や楽しみ方を教えてもらう連載。第1回目の舞台は、1915年に開業、2012年に保存・復原工事を終えた東京駅丸の内駅舎内の「東京ステーションホテル」。日本で唯一、国指定の重要文化財の中にある名門クラシックホテルには、熱い想いで働いている魅力的な人たちがいました。

更新日:2018/11/12

女性による、女性のためのホテル案内/ホテリエ インタビュー

宿泊支配人 柘植奈央美(つげなおみ)さん

ゲストが気持ちよく過ごせるよう
スタッフの気持ちをひとつに

国内の宿泊客の約30%が首都圏在住者という東京ステーションホテル。「なんども目にしたことのある東京駅舎内のホテルは、どのような設えになっているのかと、興味のある方が多いのかもしれません。お客様の中には一度泊まってみたかった、念願がかなったとおっしゃってくださる方もいらっしゃって、嬉しい限りです」と、宿泊支配人の柘植奈央美さん。フロント、ゲストリレーションズ、客室、宿泊予約、コンシェルジュなど、宿泊にかかわるさまざまなセクションを統括し、約60名のスタッフを取りまとめている。

20代初めからホテルに宿泊することが好きだったという柘植さん。「私にとってホテルは非日常感のある特別な場所でした。お客様にもこのホテルでの時間が、特別なひとときになってくれたらと思っています。ご到着から出発されるまで、お客様に気持ちよく過ごしていただけるよう、私たちができることは、なんでもやっていく。そんなホテルでありたいと思います」

東京ステーションホテルには大きく分けて6カテゴリーの客室があるが、柘植さんが宿泊するなら、どの客室?「お気に入りはリビング付きのジュニアスイートです。リビングスペースでゆったりしていると、非日常的でありながら日常的なくつろぎも感じられて、とても居心地がよいです。疲れたときや、自分を見つめ直したいときのステイにはぴったりだと思います」

【私のお気に入り】オリジナルのフレーバーティー

オリジナルのフレーバーティーは
プライベートにもギフトにも

「自宅でゆったりくつろぎたいとき、ホテルオリジナルのフレーバーティーを飲んでいます。2種類あり、特に気に入っているのが、タイムレスエレガンス。緑茶にバラの花びらをブレンドしたフレーバーティーで、すっきりしているのに香りも豊か。疲れた体も癒されるようで、私のくつろぎの時間に欠かせません。ギフトにすることも多いのですが、喜んでくださる方も多くて自信を持っておすすめしています」

チーフコンシェルジュ 森マリーアントワネットさん

外国人として母親として
細やかな気配りとあたたかなサービス

フレンドリーな性格で、東京ステーションホテルのムードメーカー的存在の森マリーアントワネットさん。出身地はフィリピン。30年ほど前に日本にやってきて、子育てしながらホテルで働き、キャリアを重ねてきた。こちらのホテルには2012年から勤務。みずから立ち上げたコンシェルジュのセクションで責任者を務めている。「お客様にはホテルの中だけでなく外でも楽しく過ごしていただきたくて」と、日ごろから近隣のレストランやショップなどを訪れ、リアルな情報を提供しているそう。

2018年5月には、国際的なコンシェルジュ組織「レ・クレドール」の正式会員に。「東京駅のことなら任せて!と言えますが、ほかの地域はわからないこともたくさんあります。国内には約30名のメンバーがいますので、ネットワークを活用して、さまざまな地域の旬な情報を提供できるようになりました」

きめ細かなサービスは外国からのゲストにも評判。「東京駅で迷う方も多いので、成田エクスプレスや新幹線のプラットホームまでお迎え、お見送りもします。私自身も外国人ですから、その目線でお客様と接し、快適な旅をお手伝いすることも大切な役割と思っています」。ゲストへの思いやりにあふれたサービスは、母性をも感じさせるほどハートフル!

【私のお気に入り】100年前のドームレリーフを使用したアートワーク

間近に見て触れる100年の歴史が刻まれた
東京駅丸の内駅舎のオリジナルレリーフ

「館内にはホテルの歴史を今に伝えるアートワークが展示されています。お気に入りは『時代抄(じだいしょう)』。現在のドームレリーフは復原されたものですが、こちらのアートワークは100年前のオリジナルのドームレリーフの一部。間近に眺められるうえ、触ることができるので、東京駅丸の内駅舎の歴史を肌で感じられます。私も目にするたびに遠い昔に誘われるようです。多くの方に見ていただくことで、100年以上にわたって紡がれた物語が伝わっていくと嬉しいです」

ホテル総支配人に聞きました!ときめくホテルとは?

総支配人 藤崎斉(ふじさきひとし)さん

次世代にストーリーをつなげていく
名門クラシックホテルで特別な時間を

100年以上前の姿を残し、今もなお歴史を刻み続けている東京ステーションホテル。「東京に現存するホテルとしていちばん古い建築物で、重要文化財の中にある国内唯一のホテルでもあります。この歴史の深さと希少性の高さはお金では買えないもの。先人たちの積み重ねに感謝するばかりです。私たちの役割は、そうした人々が紡いできたストーリーや思いを次世代に伝えていくこと。スタッフからスタッフへというだけでなく、私たちからお客様へもバトンをつないでいきたいと思っています」と、総支配人の藤崎斉さん。

そんなホテルには、単なる旅の通過点ではなく、このホテルに泊まることを目的に訪れる人も多いという。「国指定の重要文化財ですので、自分たちで勝手に釘ひとつ打てませんし、客室が狭いからと自由に改装することもできません。近代的なホテルと比べると、スペック的にはかなわないことがたくさんあります。お客様には不便を感じさせてしまうかもしれませんが、それも含めてこのホテルの価値だと思っています。スペックではなく、ストーリーを大切に・・・。唯一無二の空間で、ここだけの滞在を楽しんでいただけたら嬉しいです」

仕事のやりがい、人間関係、家庭との両立など、悩みや葛藤がありながらも、誰かの笑顔や「ありがとう」が嬉しくて。ホテルにも、がんばる女性の姿がありました。素敵な空間や丁寧なおもてなしだけではなく、ホテルで働く人もとても魅力的、そんなホテルにぜひ行ってみてください。

スポット名
東京ステーションホテル
電話番号
0352201111 0352201111 (代表番号)
住所
東京都千代田区丸の内1-9-1
交通アクセス
JR「東京駅」丸の内南口改札から直結
ホームページ
公式HP

ホテル特集

泊まるだけじゃない!心ときめくホテルの楽しみ方

ふかふかのじゅうたんに、キラキラ輝くシャンデリア、大きなベッド。幼い頃、パパとママに連れていってもらったホテルは、まるで絵本に出てくるお城のようだった。
大人になった今、ホテルは手に届く場所になったけれど、やっぱりちょっと特別な場所。
ラウンジでアフタヌーンティーを楽しんだり、バーで大人な時間を過ごしたり、朝食用にホテルメイドのパンを買ったり・・・。
泊まるだけじゃない、心ときめくホテルの楽しみ方をOZmallが紹介します。

WRITING/MIE NAKAMURA
※記事は2018年11月12日現在の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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