クレームダンジュ ほうじ茶風味のグレープフルーツソース

名店のシェフが教える日本チーズを使った絶品レシピ

更新日:2020/11/20

メトロミニッツの連載「日本チーズの“こえ”に出会う旅」では、日本各地のチーズが生まれる現場から、作り手の“こえ”をお届けしています。そんな日本チーズを使ったレシピを東京の名店のシェフに教えていただきました。

クレームダンジュ ほうじ茶風味のグレープフルーツソース

北海道・滝上町「月のチーズ」の「フレッシュクリームチーズ」

日本チーズを使った和製クレームダンジュ

北海道・滝上町でフレッシュチーズのみを作るチーズ工房「月のチーズ」。安定剤や増粘剤を一切使わずに作られた「フレッシュクリームチーズ」は舌の上にのせた瞬間すっと溶け、口中に爽やかな酸味が広がります。そんなクリームチーズを使って、今回デザートを作ってくれたのは、「GINZA chez tomo」の柳澤秀司シェフ。「このチーズを初めて味わった時に、とにかくフレッシュ感が印象的だったので、それを生かすため加熱をしない料理にしようと。クレームダンジュはフランスの家庭でよく作られる伝統的デザート。それにグレープフルーツとほうじ茶を合わせて、日本人にも馴染みのある味わいに仕立てました」。口に入れるとまずチーズのなめらか食感と酸味が広がり、続いてグレープフルーツの爽やかな香りと苦味。最後はほうじ茶が優しく洗い流すという絶妙なハーモニーを感じる1皿です。

「GINZA chez tomo」の柳澤秀司シェフ

材料 (4人分)

(クレームダンジュ)
・月のチーズ「フレッシュクリームチーズ」(市販のクリームチーズでも代用可) 80g
・ヨーグルト 50g
・生クリーム 80g
・卵白 卵2個分
・グラニュー糖 40g(生クリーム用に30g、卵白用に10g)
・レモン汁 3g

(ソース)
・グレープフルーツジュース 500ml
・グラニュー糖 100g +適量(皮のコンポート用)
・グレープフルーツ 1個
・ほうじ茶 ティーバック1個
・ほうじ茶 茶葉適量(飾り用)
・ミント 適量(飾り用)

下準備

1. クリームチーズを常温に戻す(A)
2. ヨーグルトの水を切る(B)
3. 生クリームにグラニュー糖30gを入れ8分立てに泡立てる(C)
4. 卵白にグラニュー糖10gを入れ9分立てにする(D)
5. グレープフルーツの皮をむき、皮を5mm幅×3cmの棒状にカットする(1個分全て)(E)※飾り用
実の方は薄皮をむき、くし型にカットしておく(F)

作り方(調理時間/約30分 ※冷やし固める時間は除く)

(クレームダンジュ)
1.  常温に戻したクリームチーズ(A)に、レモン汁を加え、水切りをしたヨーグルト(B)を少しずつ加えていく。そこに8分立ての生クリーム(C)を加え、9分立ての卵白(D)を加える
2. ココット(お好みの型)にガーゼを敷き、1を流し込む。冷蔵庫に入れて1時間冷やし固める

(ソース)
1. グレープフルーツジュースの中にほうじ茶のティーバックを入れて煮出す。煮出し終わったらグラニュー糖を混ぜる
2. くし型にカットしたグレープフルーツの実(F)を1に加え、ひと煮立ちしたら火を止める

(飾り用の皮のコンポート)
1. 鍋に水と棒状にカットしたグレープフルーツの皮(E)を入れて、3回茹でこぼす
2. 茹でこぼした後の1の総量の60%のグラニュー糖を弱火で煮込み、透き通ったら完成

(盛り付け)
1. ソースを敷いて、クレームダンジュを載せ、皮のコンポート、ミントを飾る
2. お皿の周りにほうじ茶の茶葉を散らす

柳澤シェフが腕を振るう
[銀座/フランス料理]GINZA chez tomo

東京・銀座の中央通りに面したビルの最上階2フロアに位置する「GINZA chez tomo」。数々のグランメゾンのシェフを歴任し、日本人に本物のフランス料理を広め続けるオーナーシェフ・市川知志さんのもと、柳澤秀司さんは2年前から副料理長を務めています。フランスの伝統や技術を取り入れながら、日本人の味覚にあったフランス料理を提供。コースはランチ4000円?、ディナー5,900円?。野菜、魚、肉、全て生産者の顔が見えるものをだけを使用した季節感に溢れるフランス料理をいただくことができます。

TEL. 03-5524-8868
住所/東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル11-12F
営業時間/11:30~15:00 (13:30LO) 、18:00~22:30 (21:00 LO)
定休日/無休
公式HP/http://www.chez-tomo.com/ginza/

メトロミニッツ2020年12月号「TOKYO FOOD JOURNAL 2020」特集

今年の「食」のシーンを振り返り、時代のキーワードをピックアップ。東京の「食」の豊かさを総決算してみよう、というテーマで、2015年の年末に始まった特集「東京フードジャーナル(TFJ)」。今回で3回目となります。本当は、今年オリンピックが来て、東京の「食」のシーンに新たな動きがあるはずだと、この特集に再び挑戦する予定でした。しかし、今、想像していたのとは全く違う世の中に。それでもメトロミニッツは東京の豊かな「食」の話題を求め、街へ出ることにしました。今、何かに取り組む人々に会いに行き、コロナ禍でも光っている時代のキーワードを見つける、東京の「食」めぐり2020をお届けします。

後援:独立行政法人 農畜産業振興機構「国産チーズ競争力強化支援対策事業」

Photo よねくらりょう、松園多聞

※記事は2020年11月20日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります