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【ひとり暮らしにかかるお金って?】家賃や光熱費など費用の目安や節約ポイントをFPが解説

更新日:2020/03/05

念願のひとり暮らしスタート! これまで実家暮らしだった人も、お金も家事もすべて1人でやりくりすることに。いったいどんなお金がどれくらいかかるの? ファイナンシャルプランナーの西山美紀さんにお話を聞きました。

ひとり暮らしって何にどれくらいお金がかかる?

ひとり暮らしって何にどれくらいお金がかかる?

初めてのひとり暮らし、いったい何にどれくらいお金がかかるの?

「最初に大きなお金がかかるのが、賃貸物件の契約。最近は敷金・礼金が不要な場合もありますが、それぞれ家賃の1カ月分がかかるのが一般的。仲介手数料に家賃の1カ月分が必要になったり、先に2カ月分の家賃を振り込む必要があったりすることも。さらに火災保険(目安は2万円程度)への加入も必要に。そうなると、仮に7万円の物件なら40万円近いお金が必要になります。また、家賃以外に、管理費・共益費(月に数千円~1万円程度)が必要になることがほとんど。家賃だけでなく、管理費・共益費も加えた金額で、払い続けられるかを確認しておきましょう。」(西山さん)

そのほか気を付けていたほうがいいことはあるの?
「まず実家からたくさんの荷物を運ぶことになれば、引っ越し費用として5~10万円ほどが必要に。
また、ひとり暮らしのための家具や家電なども、そろえることになります。家電だけでも、冷蔵庫や炊飯器、電子レンジ、洗濯機、ドライヤーなどで、どんなものを買うかにもよりますが、十数万円ほどかかるでしょう」と西山さん。

費用を節約するためのコツはある?
「最低限のものだけ買っておき、暮らしながら必要なものを追加で買っていくというのもおすすめです。
最近は、リサイクルショップやフリマアプリなどで中古の家具や家電を買って、費用を安くあげる人も増えています。結婚による引っ越しで、ひとり暮らしの家を引き払うため、ひとり用サイズの家電や家具などの処分を検討している人もいます。SNSなどで『余っている人がいたら教えてください』などと知人に発信しておくのもいいでしょう」(西山さん)

自炊をする習慣をつけて、食費・外食費を抑えて
総務省統計局「家計調査家計収支編 単身世帯 (年齢階級別)」2019年データをもとに作成

自炊をする習慣をつけて、食費・外食費を抑えて

ひとり暮らしを始めてから節約できるポイントってどこ?
「工夫によって大きな差がつくのが『食費・外食費』です。外食や持ち帰りのお弁当やお惣菜が増えると、食に関する費用な大きく跳ね上がります。例えば、800円程度のお弁当でも、20日間買うと1万6000円に。1年間で考えると20万円近くになります。

またこれは金額のことだけでなく、栄養面やカロリー面の上でも、外食やお弁当ばかりになってしまうと、体調を崩しやすくなるので要注意。

忙しいときだけ、買って帰ったり、外食したりするように意識して、普段はなるべく家で食べるようにするのがおすすめ。それだけで、食費はだいぶ抑えられるでしょう。ひとり暮らしの生活に慣れてきたら、職場にお弁当を持っていけば、ランチ代もかなり浮きます。職場でお弁当仲間をつくったり、SNSにあげたりすると、お弁当作りも続きやすいしょう」と西山さん。

「さらに、実家ではあまり意識をしていなかったであろう『水道光熱費』は、水道代、電気代、ガス代をあわせると意外と大きなお金になります。地域によって異なりますが、1か月あたりあわせて1万円程度が目安。電気代は電気会社を切り替えることによって安くなる場合もあるため、比較サイトなどで見積もりをとってみて」(西山さん)

家の選び方も生活費の節約につながる

家の選び方も生活費の節約につながる

では、家を選ぶ際のポイントはある?
「家賃については、同じ階でも間取りなどによって金額が異なる場合があるので、しっかり相談しましょう。ただし、家賃を抑えるあまり、駅から遠すぎたり、治安があまりよくなかったりというのは不安です。昼間だけでなく、夜間なども確認してから選ぶようにしたいものです。また、自炊をすることを考えているのであれば、帰り道に買い物がしやすいスーパーがあるかも確認しておきましょう」(西山さん)

ほかに覚えておくといいことは?
「最近だとインターネット使用料無料の物件があるので、そういった物件を選ぶと、通常4000円ほどかかる通信料金を大きく節約することができます。ただし、その分が家賃に上乗せされていないか、周辺相場と比較してチェックして」と西山さん。

教えてくれた人

西山美紀さん

出版社で編集・マーケティングを経験後、独立してファイナンシャルプランナーの資格を取得。単に貯蓄額を増やすのではなく、うるおいのある毎日になるためのお金の貯め方・使い方について女性誌やWEB等で発信中。著書『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。男女の子を持つ二児の母。

【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

※記事は2020年3月5日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります