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2021年、見直したい家計の節約ポイントとは?今年こそ家計の“見える化”をするコツをFPが解説

更新日:2021/01/05

新年を迎えて、今年こそ家計を見直したいと思っている人は多いのでは。家計を「見える化」して、貯まっている実感を得られるようになるにはどうしたらいいの? 2021年見直したい家計の節約ポイントについて、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに、解説してもらいました。リスクにも耐えられる、強い家計を作っていきましょう。

まず取り組むべきなのは固定費の見直し

まず取り組むべきなのは固定費の見直し

家計を見直そうと思ったときに、なにから取り組めばいいの?
「お金を貯めようと思ったら、最初に固定費の見直しを検討しましょう。固定費とは、家賃や住宅ローン、水道光熱費、通信費、駐車場代、保険料、習いごとのお月謝、サブスク利用料など、毎月決まって出ていくお金です。

これらの固定費をすべて書き出して、1カ月の合計額を計算してみましょう。水道光熱費や通信費は月ごとに変動がありますが、ここでは固定費と考えます。概算でいいので、1年間の平均値を書き出しましょう。1カ月の固定費の合計額が、手取り月収の50%を超えていたら、固定費の負担が重すぎと判断できます。今すぐ固定費の見直しに手を付けましょう」(氏家さん)

見直しやすい固定費はある?
「固定費の中でも通信費は、これからが見直しどき。政府の『携帯料金引き下げ』要求に応じて、携帯大手3社がお手頃な新料金プランを発表したり、格安スマホとの乗り換え料金の無償化を発表したりと、大きな動きを見せています。各社の新サービスが出そろう3月頃を目途に、見直しを検討してみては?」と氏家さん。

臨時支出をボーナスに頼らない

臨時支出をボーナスに頼らない

固定費以外に見直すポイントはどこ?
「家賃や水道光熱費、食費や日用品費といった生活費は、普通に生活している限り、徐々に緩むことはあっても、あまり急激には変動しないでしょう。一方、旅行費用や家具家電の買い替え、冠婚葬祭費などの『臨時支出』は、家計に大きな影響を与えます。

臨時支出の一つひとつは今回だけでも、通年では、多くの月で何かしらの臨時支出はあるものです。そこでおすすめしたいのが、1年間で想定される臨時支出の予定表を作ること。先ほど挙げた以外にも、年会費の支払い、車検費用、帰省費用、旅行費用、保険料の年払いなど、さまざまな臨時支出が考えられます」と氏家さん。

「2020年の冬のボーナスに引き続き、2021年度も新型コロナウィルスによるボーナス減少が予想されます。臨時支出をこれまでボーナスから支払っていた人は、今後は注意が必要です。臨時支出の年間合計額を12で割って、月収の中から予算を確保できると、ボーナスに頼らずにすむ家計づくりができるようになります」(氏家さん)

家計簿アプリや決済アプリで支出をチェック

家計簿アプリや決済アプリで支出をチェック

そのほか、強い家計をつくるためのポイントは?
「お金を貯めるには、自分のお金の使い方を把握することが重要です。手間をかけずに支出を把握したいなら、家計簿アプリを活用しましょう。

家計簿アプリの『口座連携機能』を使うと、銀行口座、証券口座、クレジットカード、電子マネー、ポイントカードなどの入出金情報を家計簿アプリ上で把握できるようになります。口座情報やカード番号、パスワード等の情報を家計簿アプリに登録すると利用できます。

○○payなどのスマホ決済は、まだ家計簿アプリと連携できないものもありますが、主要なスマホ決済ではそれ自体に入出金履歴の記録ができます。使いすぎていないか、ときどきチェックしましょう」と氏家さん。

家計簿アプリに記録したら、なにをチェックすればいい?
「入出金履歴でお金を使った店名と金額を見れば、大まかな家計簿を作ることができます。カフェ代が多すぎる、食費が多すぎる、カード決済で必要ないものまで買う傾向があるなど、自分の傾向をチェックしてみましょう。使いすぎる傾向のある費目からお金の使い方を注意すれば、支出を徐々に削減できるようになります」(氏家さん)

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。

【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

※記事は2021年1月5日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります