子供あり夫婦の老後資金はどう貯める?ライフステージ別のお金についてFPが解説【子育て世帯向けマネー講座】

お金のかかるライフイベントが多く、なかなか老後資金を貯めるのが難しい、子育て世帯。老後資金の貯め方や、住宅購入の注意点、教育費とのバランスのとり方など、子供がいる夫婦のお金の注意点について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに、解説してもらいました。

更新日:2021/03/14

教育資金と住宅ローン返済で老後資金まで回らない

教育資金と住宅ローン返済で老後資金まで回らない

子どもがいてもいなくても、老後は必ずやってくるもの。しかし、独身者や子どものいない夫婦に比べると、子どもがいる夫婦は、お金のかかるライフイベントが目白押しで、老後資金準備が後回しになりやすい傾向がある、と氏家さん。

「例えば、30代後半に出産をして、40代に入ってから住宅購入をしたという場合、60代に入ってからやっと子どもの手が離れ、住宅ローンの返済は70歳台半ばまで続くことになります。
ほかにも、年の差夫婦で夫婦どちらかの退職が早い、子どもが2人以上いて教育費がかかるという場合には、教育費に気を取られていると、あっという間に老後がやってきて資金不足に陥ります」(氏家さん)

子どもの教育費のピークに年収が下がりはじめ、老後資金を貯めるどころか貯蓄がどんどん減っていく、定年退職を迎えても住宅ローンの返済が続くとなると、60歳前後でキャッシュフローが急速に悪化していくことに。

目的別の積立で3大資金を可視化する

目的別の積立で3大資金を可視化する

では老後資金に不安を感じる子どもあり世帯は、どうすればいいの?
「今すぐに目的別積立を始めてください。『教育費』『住居費』『老後資金』を人生の3大資金といいますが、この3つの目的にお金を分けることで、生活設計がしやすくなります」と氏家さん。

3つのお金はそれぞれどのように貯めていくのがいいの?
「教育費は、子どもが高校3年生の秋までを目指して積立を始めます。子ども1人当たり最低でも300万円、できれば500万円以上を用意したいところです。学資保険、児童手当を積立貯金、つみたてNISA口座で投信積立など、方法はいろいろあります。

将来の老後資金は、iDeCo(イデコ)口座の活用を。イデコの口座で積み立てたお金は60歳を過ぎるまで引き出せない点には注意が必要ですが、節税しながら老後資金を運用できます。

これから住宅購入をする人は、教育資金や老後資金の積立をしても無理なく返していけるだけの住宅ローン額にとどめること。住宅ローン返済が長期に渡る場合には、住宅ローン減税の戻りや、ボーナスなどを活用して、定年退職年齢まで早めに繰り上げ返済を心がけましょう。賃貸派は老後も家賃がかかるので、住居費の積立も必要です」(氏家さん)

子どもを思うなら老後資金の確保を

子どもを思うなら老後資金の確保を

そのほかなにか気を付けたほうがよいポイントは?
「子育て世代のライフプラン相談では、『教育にはお金を惜しみたくない』という声をよく聞きます。かわいいわが子を思うからこその親心だと感じます。
一方で、40代後半の方のご相談では、子どもが大学受験で浪人したり、想定外のひとり暮らしで仕送りを始めたりと、教育費が想定外に膨らむ一方、親の介護も始まって、四苦八苦している方と出会います。

人生100年時代となり、子育て後の人生がずいぶんと長くなりました。寿命が延びるのはうれしいことですが、それだけ老後資金がかかることも忘れてはいけません。
老後資金の目標額については、生活規模によって実にさまざま。退職金が無い人、持ち家が無い人、国民年金だけの人、老後を豊かに楽しみたい人は、特に自助努力が必要です」(氏家さん)

なにかとお金がかかる子育て世帯こそ、目先の教育費や住居費にお金をかけすぎないように気を付け、老後資金の積立を今から始めておこう。

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。

【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

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