年金っていくらもらえるの?増やす方法や老後の備え方についてFPが解説

人生100年時代と言われる今、老後の年金は一体いくらもらえる? その金額で暮らしていける? そんな疑問を持つ方も多いのでは。そこで年金の平均額や自分の年金額の調べ方、老後への備え方について、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに聞いてみました。

更新日:2021/05/09

老齢厚生年金の平均受給額は月額14万6162円

老齢厚生年金の平均受給額は月額14万6162円

そもそも年金はいくらくらいもらえるものなの?
「厚生労働省年金局による令和元年度『厚生年金保険 国民年金保険の概況』によると、老齢厚生年金受給者の平均受給額は、月額14万6162円です。老齢厚生年金は、会社員や公務員としての勤務経験がある人が老後に受け取れる公的年金で、この金額の中には老齢基礎年金額も含まれています」(氏家さん)

老齢厚生年金はどのように計算されるの?
「老齢厚生年金の受給額は、現役時代に厚生年金加入者として働いた年数と、その間の平均収入(標準報酬月額)によって決まります。給与から一定割合を厚生年金保険料として納付するため、現役時代に高給取りだった人ほど老後の年金額も高くなる傾向にあります。

なお、65歳からの厚生年金受給者の平均額を男女別に見ると、男性は17万1305円、女性は10万8813円となっています。老齢厚生年金は、老齢基礎年金の受給資格を満たしている場合、厚生年金への加入期間が1カ月以上あれば受給できるため、専業主婦期間や離職期間がある人も大勢含まれていることが、男女の金額差の理由だと考えられます」と氏家さん。

最大84%増!?公的年金の繰り下げ受給とは

最大84%増!?公的年金の繰り下げ受給とは

平均受給額の14万円ではとても暮らしていけないと思った人や、そもそも自分が平均受給額ほどもらえるのか、気になった人も多いのでは?
「平均受給額を見て、自分の老後が心配になったという人は、ぜひ『ねんきん定期便』や『ねんきんネット』で自分の年金額を試算してみてください。そして、自分の年金額を見ても『老後資金が足りない』『年金額を増やしたい』と思った人は、ぜひ知っておいてほしい制度があります」と氏家さん。

公的年金の受給開始年齢は65歳だけれど、この受給開始年齢は、固定されたものではなく、60歳から70歳の範囲内で早めることも遅くすることもできるのだとか。

「年金の受け取り開始を遅らせることを『繰り下げ受給』といいます。1カ月受け取り開始を遅くすると、年金受給額を0.7%増やすことができます。仮に年金を70歳から受取始める場合には、5年間繰り下げることになりますから、年金額が0.7%×12カ月×5年間=42%増額されることになります。そして、この増額された金額を一生涯受取り続けることになります。

そして、この年金の繰り下げは、現在最大で70歳までですが、2022年4月1日以降には最大75歳まで繰り下げが可能になります。75歳から受け取り開始を始める場合、年金額が84%増額されることになります。長生きする自信がある人や、長生きに備えたいという人は、こうした制度も頭に入れておきましょう。

なお、年金を早く受取り始める『繰り上げ受給』では、1カ月あたり0.5%が減額されます」(氏家さん)

iDeCoへの加入と仕事の継続で老後に備える

iDeCoへの加入と仕事の継続で老後に備える

公的年金を繰り下げ受給すると年金額を増やせるのはわかったけれど、例えば70歳まで公的年金の受け取り開始を遅くした場合、その間の生活費はどうすればいい?
「これからは、できるだけ長く働くことが求められる時代です。現在の会社に継続雇用の制度があれば、定年退職後も引き続き勤務を続けてもいいでしょう。また、現役時代から将来のために趣味や副業などの形で準備を始めて、退職後に長く続けられる自分のビジネスを持つという発想もあります。細くても長く続けられる仕事で収入を得つつけることは大きな安心感につながります。

それから、今すぐに始めたいのがiDeCo(イデコ)への加入で自分年金を作ることです。今からコツコツと老後資金目的の積立投資を始めることで、公的年金を受け取るまでの生活費を補うことができます」(氏家さん)

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。

【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

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