“上菓子”や“はなびらもち”も!お正月は華やかな“新春の和菓子”で祝おう
2014年12月30日(火)22:00コメント 091

お正月は、おせちに初詣など、何かと和の文化に触れる機会が多くなるお正月。いろんな場面で、和菓子を味わう機会も多いよね。実は和菓子にもシーズンがあるって知ってた? そこで、京都の老舗和菓子店「鼓月」の広報担当者に、新春の和菓子について聞いてみた。
お正月用の和菓子とは?「『迎春 上生菓子』や『葩餅』(はなびらもち)など、季節限定のものがいくつかあります」(同) お菓子の名前からも季節を感じさせられる。それぞれどんなお菓子なのだろう?
「迎春上生菓子」は、新春の風情を5種類の和菓子「瑞羊」「紅梅」「初春の庭」「福寿草」「日本の春」で表現したもので、それぞれに干支や祝い花など、新春のおめでたいものにちなんで作られたもの。色といい、形といい、見た目にも華やか。どれも上品ながらしっかりとした甘みがあり、少しずつゆっくりと味わっていきたい一品。「パクパク食べられる甘さではないので、抹茶など渋い飲み物がおすすめです。個人的には、無糖のホットコーヒーと一緒に味わうのが好きです。意外と合うので、おすすめですよ」(同)

宮中歌会始の御題「本」にちなんだ、新春を祝う栗と白小豆入ようかん「迎朝本願」(1棹)1944円
新春の代名詞ともいえる「葩餅」は、蜜漬けごぼう、紅色菱形ようかん、白味噌あんを求肥餅(ぎゅうひもち)で包んだ、お正月を喜び祝う和菓子。そういわれてみればこの形、これまでもお正月にはよく目にしていたかも。
「『葩餅』は京都でお正月にだけいただく伝統のお菓子の一つで、柔らかいお餅に京都のお雑煮に見立てた白味噌のあんをごぼうとともに求肥で包んだもの。平安時代の新年行事『歯固めの儀式』に由来する伝統菓子で、歯固は塩漬けした鮎など堅い物を食べ、長寿を願う意が込められています。甘煮のごぼうを鮎と見立て、明治時代に現代の形の葩餅が京都の上菓子屋が作ったといわれています」(同)
由来を知ると今すぐ味わってみたくなる。「和菓子は進物やお供えなど、堅いイメージがあると思いますが、洋菓子よりもヘルシーで腹持ちがいいので、働く女性にはおすすめです。まずはひとつ、おやつ感覚で気軽に楽しんでいただきたいです!」(同)

お正月といえば「葩餅」(1個)432円。茶道の世界では初釜の際に必ず味わうという流派もある和菓子
和菓子が身近になったところで、耳より情報をひとつ。12月にオープンしたばかりの「神楽坂鼓月店」には、店舗限定の和菓子があるのだそう。それは、“なみなみのおせんべい”でお馴染みの鼓月ロングセラー商品「千寿せんべい」をアレンジした「神楽坂 鼓月 どら焼」。自家製の小豆とシュガークリームがなみなみの形状のカステラ風の生地で挟まれた、新しい味わいの商品なんだって。

来年の干支“羊”の焼印を施したやわらかい玉子せんべいに栗入小倉餡をはさんだ「春献上」(6枚入)1080円
もちろん「神楽坂鼓月店」でもお正月の和菓子は手に入るので、新年、彼や友達と神楽坂散歩の際には、お正月&店舗限定の和菓子を楽しんで。
※メイン画像は、「迎春 上生菓子」(1個) 356円