ハイティーとは?|歴史や食べ方のマナー、楽しみ方、アフタヌーンティーとの違いは
ハイティー特集

ハイティーとは?アフタヌーンティー研究家・藤枝理子さんが解説!歴史やアフタヌーンティーとの違いなど

更新日:2025/06/18

ホテルやレストランなど、さまざまな場所で体験できるようになったハイティー。でも、その定義や歴史までご存知ない方も多いのでは? 今回は、ハイティーの起源やマナー、アフタヌーンティーとの違いなどをレクチャー。解説してくれるのは、アフタヌーンティー研究家で、ハイティーにも詳しい藤枝理子さん。藤枝さんがおすすめするハイティープランも合わせてご紹介します。ぜひ、ハイティーへ出かける前に、チェックして。

画像:ロビーラウンジ/ウェスティンホテル横浜

目次

1.ハイティーとは?
 1-1.ハイティーのはじまり(歴史・起源)
 1-2.ハイティーの定義
2.アフタヌーンティーとの違い
 2-1.定義
 2-2.メニュー
3. ハイティーって楽しい!さまざまなスタイルのハイティーをご紹介
 3-1.カジュアルハイティー
 3-2.フォーマルハイティー
4.ハイティーの正しいマナー
 4-1.ハイティーはカジュアルなティータイム
 4-2.フォーマルなハイティーの場合
5.藤枝理子さんのおすすめ。ハイティー3選

教えてくれた人/紅茶・アフタヌーンティー研究家 藤枝理子さん

アフタヌーンティー研究家・藤枝理子さん

アフタヌーンティー研究家。結婚後、紅茶好きが高じてイギリスへ留学。帰国後は東京初のサロン形式の紅茶教室「エルミタージュ」を主宰し、予約の取れない人気サロンとして話題に。また、テレビや新聞、書籍などを通し、暮らしを楽しむ生活芸術としてのアフタヌーンティーの魅力を発信している。

Instagram:@rico_fujieda
X:@FujiedaRico
ブログ:Rico’s Tea Room
著書:『英国流アフタヌーンティーバイブル』(2024年)、『仕事と人生に効く 教養としての紅茶』(2022年)、『英国式アフタヌーンティーの世界 』(2021年)ほか多数

1.ハイティーとは?

ハイティーとは?
紅茶とともに楽しむ、午後5時以降のハイティーのイメージ

ハイティーのはじまり(歴史・起源)

藤枝さん「19世紀後半のイギリス、その中でも北イングランドやスコットランドの農村部が起源です。父親が仕事から帰ってきた夕方5時ごろに、夕食を兼ねたティータイムを家族揃っていただく習慣からハイティーは誕生。紅茶は高価で上流階級のみが口にできる飲み物だったものの、植民地での栽培が軌道に乗り、庶民でも飲めるようになりました。

そのころ盛んだった禁酒運動の効果もあり、お酒ではなく紅茶を飲みながら食事をするハイティーが定番化していきました」

ハイティーの定義

藤枝さん「ハイティーとは、午後5時頃からはじまり、紅茶とセイボリーを中心として、お酒やスイーツを組み合わせた軽めの夕食。語源は、食事用のハイテーブルや、高い背もたれのあるハイバックチェアから由来しています。

欠かせない料理はないものの、お腹を満たす夕食としての役割を持っているため、ローストポークやポークパイ、ベーコンや豚肉を使った煮込み料理といった肉料理はマストです」

POINT/イギリス・日本の現在のハイティーとは

イギリスでは、現在でも気軽なホームパーティーとしてハイティーを行うことも。また、夜のオペラやミュージカルなどの開演前に「軽いハーフディナー」としてシャンパンと一緒に楽しむなど、あくまでもカジュアルに日々の生活で取り入れています。日本では、「ナイトアフタヌーンティー」として、アペタイザーを中心としたフィンガーフードを3段のスタンドを並べ、フリーフローのアルコールがセットになったハイティーメニューが人気です。

2.アフタヌーンティーとの違い

イギリスのハイティーで提供される、代表的なプディングのイメージ

主な定義の違い

藤枝さん「貴族から生まれたアフタヌーンティーの優雅な習慣とは対照的に、労働者階級から生まれたカジュアルなティータイム習慣のため、違いがさまざま。

例えば、アフタヌーンティーはローテーブルで行い、ハイティーはハイテーブルで行います。

フォーマルな場であるアフタヌーンティーは“大人のみ”で行われますが、ハイティーは“子どもの参加が可能”。

また、アフタヌーンティーは午後3時頃から、ハイティーは午後5時頃から始めるので、開始時間にも違いがあります」

主なメニュー

藤枝さん「アフタヌーンティーのティーフーズはあくまでも『紅茶』に添える脇役で、セイボリー・スコーン・ペイストリーの3プレートがメイン。しかし、ハイティーはお腹を満たす夕食のため、『肉料理』が中心。また、スイーツにも違いがあり、アフタヌーンティーはフィンガーフードのペイストリー、ハイティーはスプーンを使っていただくプディングがお決まりです」

POINT/イギリスのデザート、プディングとは

プディングと聞くと、いわゆる「プリン」を思い浮かべますが、イギリスでは具体的に食べ物ではなく、デザートの全般のこと指します。牛乳や卵などを使い、蒸す、茹でる、焼くなどして固めたものや、ベリーとパンによるサマープディング、洋酒やスパイスを使うクリスマスプディングなどが代表的と言われています。

3. ハイティーって楽しい!さまざまなスタイルのハイティーをご紹介

お料理は大皿に並べるのがベーシック

自宅で楽しむカジュアルハイティー

藤枝さん「時代の流れで、ハイティーの文化も多彩に。それらは、カジュアルハイティーとフォーマルハイティーに大きく分類できます。

カジュアルハイティーは、家で家族や友人など、気の置けない人と楽しむ、昔ながらのスタイル。チーズやハムなどのコールドミール、ローストポークや煮込みなどのお肉料理、プディングを中心とした軽い夕食になります。大皿に並べ、各自が好きなものを好きなように楽しみます。飲み物は、紅茶のほかにビールやワインなどのお酒。参加するメンバーがそれぞれ好きなものを持ち寄る、ポットラックスタイル(※)でもOK。

※ポットラックスタイル=アメリカ式の持ち寄りパーティー

ホテルで堪能するフォーマルハイティー

藤枝さん「フォーマルハイティーは、ホテルやレストランなど、格式の高い雰囲気の中で堪能するもの。「ナイトアフタヌーンティー」、「イブニングアフタヌーンティー」などの名称で用意しているお店もあります。

フォーマルハイティーは前菜からデザートまでのハーフディナーとなっており、一皿ずつ、もしくは3段スタンドで提供されます。飲み物は紅茶のほかに、シャンパンやワインといったお酒。また、家庭でもフォーマルハイティーのスタイルで提供することがあり、その場合はロシア式のサーブ(コースのように順番に提供されるスタイル)で配膳します」

4.ハイティーの正しいマナー

メインのお肉料理のイメージ

マナーやルールは決まっていない

藤枝さん「ハイティーは庶民から始まった文化で、カジュアルなティータイム。そのため、厳しい決まりごとや席順、求められる服装やテーブルマナーなどはありません。食べる順番も決まっておらず、大皿から好きなものを好きな量だけ取り分けていただきます。ただし、家庭で行われるハイティーは、紅茶のサーブは女性、お酒のサーブは男性が担当するのが定番です」

フォーマルなハイティーの場合

藤枝さん「ホテルなどで提供されるフォーマルなハイティーのシーンでは、服装やマナーはアフタヌーンティーと同格が基準に。特に服装は、ホテルやレストランが推奨するドレスコートを押さえておくのがベターです。食べる順番は前菜→メイン→デザートと、ディナーコースに則り、紅茶やお酒とのペアリングを楽しむとスマート」

5.藤枝理子さんに聞いた!おすすめのハイティー3選

1.ロビーラウンジ ル・ジャルダン/ホテル椿山荘東京(東京都・江戸川橋)

「ホテル椿山荘東京『ロビーラウンジ ル・ジャルダン』は、アフタヌーンティーだけでなく、ハイティーももちろんおすすめ。ウエルカムシャンパンやシェフ特製ローストビーフがいただけ、イギリスらしさを感じられるのが魅力的。こちらのシェフは勉強熱心で正統派のイギリスの味を研究しているので、本格的な味わいが楽しめるでしょう」(藤枝さん)

2.ロビーラウンジ/ウェスティンホテル横浜(神奈川県・横浜)

「ウエスティンホテル横浜は、美しい横浜の景色を見ながら洗練されたハイティーがいただける場所。現在は『ナイトアフタヌーンティーwith 鎌倉紅谷&ピエール・エルメ・パリ』を実施中。ホテルの3周年を記念して、私も大好きなピエール・エルメ・パリと鎌倉紅谷の銘菓『クルミッ子』がコラボしています。ここでしか味わうことができない組み合わせをぜひ楽しんで」(藤枝さん)

3.ラウンジ&バー SEN/ダブルツリーbyヒルトン大阪城

「大阪のアフタヌーンティー&ハイティーは、紅茶がおいしいと最近注目しています。中でも『ラウンジ&バー SEN』のイブニングハイティーは、ハイティーでしか飲めないオリジナルカクテルやセイボリーが充実しているのがポイント。夜はライトアップされた大阪城が目の前に望め、ロケーションも抜群です」(藤枝さん)

高級ホテルや人気カフェも。OZのアフタヌーンティー特集

非日常の時間・空間の中で優雅にティータイムを過ごせることから、人気の高いアフタヌーンティー。東京都内や横浜、名古屋、大阪の憧れホテルのアフタヌーンティーはもちろん、人気カフェやレストランまで、その舞台はさまざま。相手やシーンに合わせて選べるのも魅力。季節に合わせて変わるティーフードとともに、素敵な時間をどうぞ。

よくある質問

「ハイティー」という言葉は聞きますが、アフタヌーンティーと混同してしまい、実際に訪れるには少し敷居が高いと感じております。初めての方でも安心して楽しめるように、特に意識すべきポイントや、一般的なアフタヌーンティーとの違いで知っておくべきことはありますでしょうか?

ハイティーはアフタヌーンティーと異なり、元々は労働者階級から生まれたカジュアルな夕食を兼ねたティータイムですので、基本的には厳格なマナーはございません。午後5時頃から始まり、肉料理が中心の軽食としてお楽しみいただけます。特にホテルなどで提供されるフォーマルなハイティーの場合は、前菜からデザートまでのコース仕立てで、服装もアフタヌーンティーに準じたドレスコードを意識なさると、より一層スマートに過ごせます。

友人や家族と気軽に集まって、少しおしゃれな時間を過ごしたいのですが、ハイティーは自宅でも楽しめるものなのでしょうか?また、その際に準備すると良いものや、より楽しむためのコツがあれば教えていただけますか。

ハイティーは元々、自宅で家族や友人と夕食を兼ねて楽しむカジュアルなスタイルが起源ですので、もちろんご自宅でも素敵に楽しめます。チーズやハムなどのコールドミール、ローストポークのような肉料理を中心に大皿に盛り付け、各自が自由に取るスタイルがおすすめです。飲み物は紅茶の他に、ビールやワインなどお好みのお酒を用意すると、会話も弾み、より豊かな時間を過ごせるでしょう。

友人との集まりで、夜景の見える場所で夕食を兼ねてハイティーを楽しみたいと考えています。せっかくなので、お腹もしっかり満たされるようなメニューが提供されているお店を選ぶには、どのような点に注目すれば良いでしょうか?

夕食を兼ねたハイティーをお探しの場合は、特に「肉料理」が充実しているかに注目なさるのがおすすめです。ハイティーは元々お腹を満たす夕食としての役割があるため、ローストポークや煮込み料理など、しっかりとしたメイン料理が含まれているか確認すると良いでしょう。また、日本ではアルコールとアペタイザー中心のメニューも人気ですので、飲み物の種類もチェックされると満足度が高まります。

大切な人と記念日に、ロマンチックな雰囲気で特別な夜を過ごしたいのですが、夜景が見えたり、特別な演出があったりするハイティーはありますでしょうか?おすすめのお店や選ぶ際のポイントを教えてください。

記念日には、夜景が楽しめるホテルでのハイティーが大変おすすめです。例えば、ダブルツリーbyヒルトン大阪城の「ラウンジ&バー SEN」では、ライトアップされた大阪城を望みながら、オリジナルカクテルや充実したセイボリーを楽しめます。ウェスティンホテル横浜も美しい横浜の景色を堪能できる場所として知られておりますので、ロケーションを重視してお選びになると、きっと素敵な思い出になります。

午後の遅い時間帯に友人とお茶をする計画を立てていますが、ハイティーにするか、アフタヌーンティーにするか迷っています。それぞれの時間帯や内容を考慮して、どのように決めれば良いか、アドバイスをいただけますか?

どちらにするか迷われた際は、まず「開始時間」と「お料理のメイン」で考えると選びやすいでしょう。アフタヌーンティーは午後3時頃から始まり、スイーツが中心の優雅なティータイム。対してハイティーは午後5時頃から始まり、肉料理などのお食事がメインです。夕食を兼ねたいならハイティー、軽食としてスイーツを楽しみたいならアフタヌーンティーが良い選択になるでしょう。

※この枠の内容は、AIによる自動挿入です

WRITING/MARIA KAWASHIMA

※記事は2025年6月18日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります