とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「元祖むらすゞめ」「むらすずめ」「桐襲」「大手まんぢゅう」

【岡山県】粒餡、白餡、こし餡。どれにする?お茶のお供にしたい和菓子

更新日:2021/11/22

東京にある47都道府県のアンテナショップを巡って出会った、お土産にもぴったりのローカルおやつを紹介する連載「スイーツなかの MEETS ローカルおやつ」。今回は岡山県のアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」(新橋)で手に入る橘香堂の「元祖むらすゞめ」、京御門の「桐襲(きりかさね)」、大手饅頭伊部屋の「大手まんぢゅう」の3品を選んでお届け!

【01】橘香堂の「元祖むらすゞめ」

とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「元祖むらすゞめ」「むらすずめ」

あんこたっぷり!まるで和風クレープ!

倉敷を代表する銘菓、橘香堂(きっこうどう)さんの「むらすゞめ(むらすずめ)」。見た目は洋菓子のようですが、明治10年(1877年)に考案された歴史のある和菓子です。当時は米粉でつくるお菓子が一般的だったので、小麦粉と卵のお菓子は珍しかったのだそう。名前の由来は、倉敷には豊作を祈願する踊る風習があり、その姿が稲穂に群がる雀のようだったというエピソードからきています。

とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「元祖むらすゞめ」「むらすずめ」

いぐさで編んだ笠をかぶって踊っていたことから、「むらすゞめ」の形は笠をかたどっています。ふっくらとした生地で粒餡(つぶあん)を包んだ、和風クレープのようなつくり。見た目以上にあんこがぎっしり詰まっていることに驚き、粒をしっかりと感じる贅沢な味わいがナイスィーツ! 生地との一体感も素晴らしく、歴史に培われた甘さが楽しめます。

橘香堂の「元祖むらすゞめ(がんそむらすずめ)」

4個入り650円

【02】京御門の「桐襲」

 とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「桐襲(きりかさね)」

口に広がる爽やかな柚子の香り!

レトロな街並みが残る、城下町津山。昭和10年(1935年)創業の老舗和菓子屋、京御門(きょうごもん)さんが手がける「桐襲(きりかさね)」は、津山銘菓としても有名なお饅頭です。名前の由来は、子孫の繁栄を祈り、赤ちゃんが生まれると桐の木を植えていたという昔の風習から。桐の木は育つのが早く、娘が嫁ぐ際に、育った木を切り倒して桐たんすをつくり、嫁入り道具にしていたのだそう。

 とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「桐襲(きりかさね)」

真ん中がへこんだ形が特徴で、手に持つとよくわかりますが、柔らかく繊細なお饅頭です。中には柚子を使った白餡を包み、柚子の小さな粒も入って、プチプチッとした食感もいいアクセント。しっとりとした餡は生地ともよくなじみ、まろやかな甘さと口に広がる爽やかな香りがナイスィーツ! 見た目もかわいく、縁起のよいお菓子なので、贈り物にもおすすめです。

京御門の「桐襲(きりかさね)」

10個入り864円

【03】大手饅頭伊部屋の「大手まんぢゅう」

とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「大手まんぢゅう」

あんこが透ける薄皮で包んだ酒饅頭!

日本三大饅頭のひとつとも言われる、備前名物の「大手まんぢゅう」。1837年創業の大手饅頭伊部屋(おおてまんじゅういんべや)さんが手がけたもので、お店が岡山城の大手門の近くにあったことから、七代藩主の池田斉敏(いけだなりとし)が寵愛したお饅頭としても有名です。昔ながらの酒饅頭で、中のあんこが透けるほどの薄い皮で包んでいます。この生地は、熟成させた甘酒に小麦粉を混ぜ、発酵させて仕上げたもの。

とっとり・おかやま新橋館(新橋)の「大手まんぢゅう」

米どころと言われる岡山らしい、備前米を原料とした製法です。たっぷりと入ったあんこは、すっきりとしたこし餡。なめらかな舌触りで、いくつでも食べられるような、あとを引くような甘さがナイスィーツ! あんこを包む甘酒のふくよかな香りも心地よく、皮と餡の見事な調和に、長く愛される理由がよくわかります。

大手饅頭伊部屋の「大手まんぢゅう」

4個入り340円

今回のスイーツに出会える東京にあるアンテナショップはこちら

とっとり・おかやま新橋館(新橋)

岡山県と鳥取県の共同アンテナショップ。新鮮な果物や野菜から、お菓子、特産品、工芸品など、充実の品揃え。2Fでは地元の旬の食材を使った料理を楽しめる。

SHOP DATA

TEL. 03-6280-6474(1Fショップ) TEL.03-6280-6475(2Fビストロカフェももてなし家)
住所/東京都港区新橋1-11-7 新橋センタープレイス1F・2F
営業時間/1F 10:00?21:00 2F11:00~22:00(21:00LO)
定休日/無休(12/31?1/3を除く)
アクセス/東京メトロ銀座線新橋駅3番出口よりすぐ

ご当地スイーツを紹介してくれたのは

スイーツ芸人・スイーツなかのさん

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。

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PHOTO/KAZUHITO MIURA TEXT/SWEETS NAKANO

※記事は2021年11月22日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります