紅葉の名庭や文化財が限定公開!2019年11月1日(金)から12月8日(日)まで「京都 秋の特別公開」開催

47都道府県では、まだ知らなかったローカルのいいものに出会えるイベントがたくさん。ここでは日本有数のお祭りから地元の人と触れ合える小さな催しものまで、次の旅のヒントにしたいイベントを編集部がご案内。今回は11月から12月にかけて京都で開催されるイベント「京都 秋の特別公開」を紹介します。紅葉が美しい浄住寺はじめ全6カ所で、名庭や文化財が期間限定公開される。この機会に京都を訪れ、新たな感動に出会う秋の旅を。

更新日:2019/10/13

「京都 秋の特別公開」開催
宝鏡寺 鶴亀の庭

一面に広がる苔の緑に紅葉の赤が映える美しい庭園

「百々御所(どどのごしょ)」と呼ばれる尼門跡寺院で、宮中から贈られた雛人形や御所人形などを伝えることから「人形の寺」として知られている。江戸時代の画家・狩野探幽(かのうたんゆう)筆と伝わる「秋草図」、日本画家・河股幸和(かわまたゆきかず)筆の現代の襖絵が飾られた本堂では、普段は閉ざされている「上段の間」が特別公開される。
本堂前庭では見事な枝ぶりの名木イロハモミジの紅葉と苔の緑とのコントラストが目にも鮮やか。さらに本堂の北にある幼い頃の皇女・和宮(かずのみや)が遊んだ「鶴亀の庭」でも見応え十分の紅葉が楽しめる。歴代の皇女たちが眺めた景色に思いを馳せながら、静かなひとときを過ごして。

11/1~30■宝鏡寺

住所:京都市上京区寺之内通堀川東入百々町547
開催日時:2019年11月1日(金)~30日(土) 10:00~16:00(15:30受付終了)
拝観料:大人600円/小中学生300円

「京都 秋の特別公開」開催
旧三井家下鴨別邸

重要文化財・旧三井家下鴨別邸の3階望楼から秋に色づく山の景色を一望

下鴨神社のすぐ南に位置する豪商・旧三井家の別邸は、主屋(明治)、玄関棟(大正)、茶室(江戸)の3棟からなり、京都屈指の近代の名建築といわれている。
この秋は通常公開されている玄関棟と1階、庭園に加え、通常非公開の2階と3階望楼が特別公開される。2階からは、池にしなだれかかるカエデの紅葉、青々とした苔など、広々とした庭園の全貌が眺められる。さらに四方がガラス窓で囲まれた3階望楼からは、庭園の紅葉はもちろん、秋の高い空の下に広がる東山の彩りを見渡すことができる。豪商になった気分で京都の景色を満喫できそう。

11/14〜12/3■旧三井家下鴨別邸<2階・3階望楼>

住所:京都市左京区下鴨宮河町58-2
開催日時:2019年11月14日(木)~12月3日(火) 9:00~17:00(16:30受付終了)
見学料:一般900円、中高生650円、小学生450円 ※通常見学料を含む。

「京都 秋の特別公開」開催
霊鑑寺

樹齢350年を超えるタカオカエデの紅葉と日の光が織りなす陰影が美しい

霊鑑寺は、代々皇女が入寺されたことから「谷の御所」と呼ばれた尼門跡寺院。格式の高さと清楚さが感じられる佇まいで、御所人形などの今に残された貴重な寺宝が尼宮たちの雅な暮らしをしのばせる。後西天皇の院御所の御殿を移築したという書院では、「四季花鳥図」など狩野派の作と伝わる華麗な障壁画を公開。樹齢350年を超えるタカオカエデをはじめ、木々の紅葉が美しい回遊式庭園も。足元には苔の緑が広がり、時に椿の花や紅葉が降り積もり、いっそう幻想的な風景をつくり出す。

11/16〜12/1■霊鑑寺

住所:京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町
開催日時:2019年11月16日(土)~12月1日(日) 10:00~16:30(16:00受付終了)
拝観料:大人600円/小学生300円

「京都 秋の特別公開」開催
和中庵 和館から

自然豊かな庭園と昭和初期の名建築に豪商の贅沢な暮らしぶりを体感

通常一般公開されていない和中庵は、近江商人・藤井彦四郎の邸宅として昭和初期に建てられた名建築。今に残る洋館と書院造の奥座敷「客殿」、蔵、茶室が、現在ノートルダム女学院中学高等学校の敷地内で管理され、教育施設として使われている。東山の山裾を切り開いて建てられているため、木々に囲まれ自然豊か。広大な庭園には小川も流れている。
2階建ての洋館はスパニッシュを基調とした建築で、寄木細工の床や天井の装飾、階段の踊り場に設けられたアーチ型の窓など、こだわりのデザインが美しく、洗練された空間。いたるところ、窓越しに映る紅葉の赤にも風情を感じる。傾斜する立地を活かし、洋館の2階と客殿が渡り廊下で繋がれていて、そこから見える洋館と紅葉の景色も楽しい。客殿からは庭園を一望、表情豊かな紅葉に心癒される。

11/22〜12/1■ノートルダム女学院中学高等学校 和中庵

住所:京都市左京区鹿ヶ谷桜谷町
開催日時:2019年11月22日(金)~12月1日(日) 10:00~16:30(16:00受付終了)
見学料:大人600円 ※中学生以下無料。

「京都 秋の特別公開」開催
浄住寺/©水野秀比古

紅葉に覆われた参道は圧巻!閑静な住宅街に佇む紅葉の名所

苔寺や鈴虫寺、地蔵院「竹の寺」にほど近い葉室山浄住寺は、1200年以上前、弘仁元年(810年)に嵯峨天皇の勅願寺として開かれた。日本の3禅宗のうちのひとつで、中国色が濃い黄檗宗(おうばくしゅう)の寺院。紅葉に覆い隠されそうな山門、その先には見事な紅葉のトンネルが本堂まで続く。どこを見ても美しく刺激的な紅葉の参道を抜け、石段を上ると本堂に到着。本堂の後方には、位牌堂をはじめ中国風の諸堂が階段状に並ぶ。そのほか、仙台藩4代藩主・伊達綱村が幼少期に過ごした屋敷を移築した「方丈」、その床の間の壁面につくられた「武者(むしゃ)隠し」、狩野永岳筆の衝立「雲龍図(うんりゅうず)」、そして紅葉が美しい江戸時代の池庭など、この機会に押さえておきたい。

11/23〜12/8■浄住寺

住所:京都市西京区山田開キ町9
開催日時:2019年11月23日(土・祝)~12月8日(日) 9:00~16:30(16:00受付終了)
拝観料:大人600円/小学生300円

「京都 秋の特別公開」開催
上:金戒光明寺の庭園、下左:御影堂に安置される文殊菩薩像、下右:山門楼上の釈迦三尊像、十六羅漢像、蟠龍図

山門から枯山水の庭に回遊式庭園まで紅葉のみどころがいっぱい

1175年、比叡山の黒谷を下りた法然上人が草庵を結んだことを発祥とし、「黒谷さん」と呼ばれ親しまれている金戒光明寺。浄土宗の大本山であり、幕末の会津藩や新選組ゆかりの地とされる。公開される「紫雲の庭」は白砂と杉苔の枯山水の庭園。紅葉が彩りを添える。広々とした回遊式庭園を散策すると、さまざまな角度から秋を楽しむことができる。鮮やかな紅葉と池の見事な調和も見どころのひとつ。御影堂では、日本を代表する仏師・運慶の作と伝わる「文殊菩薩」や遣唐使・吉備真備(きびのまきび)が唐より持ち帰った「吉備観音」も見ることができる。大方丈では、会津藩主・松平容保(まつだいらかたもり)の「謁見の間」、仕掛けがある虎の襖絵、伊藤若冲の「群鶏図押絵貼屏風」や法然上人ゆかりの寺宝を鑑賞。普段はお目にかかれない貴重な文化財なので、この機会に訪れて。

さらに注目すべきは江戸末期に建立された山門。滅多に入ることができない楼上内部を見学できる。普段目にすることのできない釈迦三尊像、十六羅漢像、そして天井に描かれたダイナミックな「蟠龍図」は、心に焼きつけておきたい。楼上からは紅葉が眺められるだけでなく、晴れた日には京都市内や遠く大阪まで見渡せるとか。秋の絶景に晴れ晴れとした気分を味わえそう。

11/4〜12/8■金戒光明寺

住所:京都市左京区黒谷町121
開催日時:2019年11月4日(月・休)~12月8日(日) 9:00~16:30(16:00受付終了)
拝観料:御影堂・大方丈・庭園 大人800円/小学生400円、山門 大人800円/小学生400円、セット券(御影堂・大方丈・庭園・山門)大人1400円/小学生700円 ※セット券での拝観は15:30までにお入りください。

イベントDATA

イベント名
京都 秋の特別公開
11月から12月にかけて紅葉の映える庭園・お寺を中心とした全6カ所で、通常非公開の文化財の数々が特別に公開される。各施設、庭園ごとに違う紅葉の美しさを体感したり、通常お目にかかれないお宝を鑑賞したり、この秋だけの特別な体験ができる。
開催日時
2019年11月1日(金)~12月8日(日)
※公開スポットにより、日程と時間が異なります。
公開スポット
宝鏡寺、金戒光明寺、浄住寺、霊鑑寺、ノートルダム女学院中学高等学校 和中庵、旧三井家下鴨別邸<2階・3階望楼>
※拝観・見学には料金がかかります。
お問い合わせ
京都市観光協会 TEL.075-213-1717(10:00~18:00)
※旧三井家下鴨別邸は、TEL.075-366-4321へお問い合わせください。
※団体での拝観・見学は事前にお知らせください。
ホームページ
京都 秋の特別公開

WRITING/KAZU SASAKI

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