女子旅

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トキメキに出会える休日「わたしの旅時間」

静岡県藤枝市 心と体に寄り添う家具づくり

trip.073 2015.01

丁寧に作ったものをずっと大切に

歴史ある古民家との出会いをきっかけに人が集まる家具店を開きたい−−。そんな夢を描き、藤枝市にオープンした「オキーフ ファニチャー」。素材からこだわった家具づくり、古いものを長く使い続けることの意味。オーナー夫妻の姿から見えてくる、急ぎ足の毎日をゆるめるヒントとは?

トキメキ1古民家をよみがえらせた物づくりの心

オーナーの平盛太基さん・恵さん夫妻がお店を開く場所として選んだのは、旧東海道沿いにある築60年の古民家。「旧東海道は歴史ある街道ですが、最近は古い家が次々と壊され、昔の面影が消えつつあります。でも僕らは古いものにこそ価値を認め、壊すのではなく再生したいと思いました。家具も同様で、手直ししながら長く使い続けられるものを作りたいんです」と太基さん。レトロとモダンな融合した空間で、物づくりの心に触れてみては?

「古い建物なので改装には苦戦しましたが、作業をしているとご近所の方が興味を持って見に来てくれるのが嬉しい」と太基さん

歴史ある古民家の中に眠っていたというたくさんの古道具たち。なかには年代物の書物など、貴重なものもあったとか

伝統的な日本家屋に、アンティーク調のアイアンのファザードを組み合わせるセンスは平盛さんならではのもの

トキメキ2ずっと大切にしたくなる家具づくり

「無垢材の家具の魅力は、使い込むほどに表情や味わいが出て、変化が楽しめるところ」。そう話す平盛さんが家具をつくる上で大切にしているのはバランス。シンプルな中にクラシックなイメージをプラスしたモダンなデザインはもちろん、上質な素材だけが持つ重厚感やなめらかな手触りを出すために、木材の加工にも時間をかけている。仕上げには植物オイルを使用するなど、環境にも配慮した家具づくりがモットーだとか。

家具づくりに使う木材は、丈夫で仕上がりが美しく、使い込むほどに風合いの出るチェリーやナラ、ウォルナットなどの広葉樹が中心

ショップから車で10分の距離にある工房にて。「広葉樹は丁寧に仕上げると素材のよさがきちんと出てくるんです」と太基さん

何度も試作を重ねて座り心地を追及したというチェア。座面にはしっかりとした厚手の牛革を贅沢に使っている

トキメキ3カフェ、イベント・・・etc. 木のように長く愛される場所へ

ショップでは太基さんの家具とともに、恵さんが作るドライフラワーの展示販売も行っている。「お店はまだプレオープンの段階ですが、ゆくゆくはカフェスペースを作ってお客さんをおもてなしたり、ドライフラワーのワークショップなども開催したい」と平盛夫妻。生まれ変わった古民家に人々が集うことで、街に再びにぎわいを取り戻す——。そんな未来を夢見て、歩み始めた「オキーフ ファニチャー」へぜひ足を運んでみて。

天井から吊るされた色とりどりのドライフラワー。ドライとは思えない、鮮やかな色合いにウキウキと心が弾む

太基さんの従兄弟であるフォトグラファーの作品も展示。こちらはアメリカの古い映画館を撮影したシリーズ

「ドライフラワーのアレンジメントの中でも、季節の草花を使ったリースが特に好きなんです」と恵さん。こちらはクリスマスリース

「ライターO」の旅だより

本当にいいものを選んで大切に使いたい、という今の私たちの気分にしっくりとなじむ「オキーフ ファニチャー」の家具。その背景には、目に見えない時間を慈しむ平盛夫妻の思いが見え隠れしていました。 「今の目標は、長く座っていても疲れない、本当に座りやすい椅子を作ること」と太基さん。使う人の人生とともに歴史を重ねながら、艶と深みを増していく。そんな暮らしの相棒のような家具に、ここでならきっと出会えるはずです(ライターO)

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静岡県藤枝市でめぐったスポット

スポット1

オキーフ ファニチャーO'KEEFFE FURNITURE

築60年の古民家を改装し、上質な無垢材を使った家具とドライフラワーを展示販売。今後はカフェ営業もスタートする予定。

  • TEL.054-639-6154 静岡県藤枝市岡部町内谷154
  • 営業時間/10:00~17:00 月~金定休(土・日のみ営業)
  • アクセス/JR静岡駅より車で約30分
  • 詳細はこちら

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JR東京駅よりJR静岡駅まで東海道新幹線で約60分、東海道本線に乗り換え、JR藤枝駅まで約20分

静岡県藤枝市エリアMAP

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取材・文/小川尚子  撮影/三浦一仁


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